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独占価格と管理価格
独占価格と管理価格の違いを教えてください。 ちなみに教科書には、 独占価格・・・高い利潤を得るため、市場を独占している企業が価格操作によって決定する価格 管理価格・・・有力企業がプライスリーダーとして一定の高い利潤がでるように設定する価格 ・・・とあります。
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これ以上何を説明したらいいのか・・・そうですね ・独占価格というのは一般論としてある商品の市場を一社で独占している場合を考えたらいいでしょう。しかし日本では独占禁止法によって一社による市場独占を禁じています。なので原則として独占価格というのは日本には存在しません。 しかし、現実には地域独占という形ですが電気料金、ガス料金等があります。これらの商品の価格は独占価格です。しかし価格の決定には政府の承認が必要です。例外中の例外ですね。 ・管理価格は少数の企業によって市場が独占されている場合に生じてきます。過去管理価格の例として有名だったのはビール業界でした。常に価格は横並びでした。しかし企業間の「協定」によって価格を決めると「カルテル(価格協定)」と呼ばれる独占禁止法が違反する行為になります。 そこで日本で行われてきたのは、価格を上げたいときには商品を供給している企業が順繰りに価格を上げるトップバッターになるという方法でした。 最大手はキリンだったわけですが、キリンが常に他企業に先駆けて価格を上げるのではなく、サントリー、アサヒ、サッポロの4社で順繰りにどこかが値上げをします。そのあとで残りの企業が一定の時間差をお気ながら価格を上げて同価格にするというやり方です。 このやり方ですと、一番体力がない企業も一定の利益を確保できますし、価格競争というつぶし合いを避けて互いに共存できるということになり、損をするのは消費者だけとなります。 あうんの呼吸でこのようにして価格の値上げが行われると、実質はカルテルなのですが法的に排除することが出来ません。これが管理価格の一例です。 ちなみに、第二次大戦に降伏した日本は国連軍の管理下に置かれて、経済的にも様々な改革が行われますが独占禁止法もそのときに制定されました。 この独占禁止法により、独占状態にあった「大日本麦酒」が二つに分割されて西日本部分がアサヒビール、東日本部分がサッポロビールとなりました。その隙間をついて弱小キリンが業界最大手となり、あとからサントリーが参入した経過があります