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リサイクルとエントロピー増大の法則

リサイクルとエントロピー最大の法則とは、どのような関係があるか教えていただけませんか?

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回答No.1

エントロピーを物質・エネルギーの拡散を表す定量的な指標とすると、自然界では拡散の度合が増す方向に物事が進むということを表したものが「エントロピー増大の法則」です。ただし、それは閉鎖系の話で、外部から物やエネルギーが加わるような場合は別ですが、局所的な人間活動であれば人間社会と周辺の自然環境を閉鎖系として考えていいでしょう。 散らかった部屋をよくエントロピーが高い状態と例えることがあります。あるいは、何もしないと拡散が進んで物は使いものにならない状態になるので、手間暇をかけて使える物にした状態をエントロピーの低い状態と考えてもいいでしょう。 人間にとって有用なものの多くは、資源とエネルギーを投入してエントロピーを下げた状態ですが、閉鎖系ではエントロピーは増加しますから、その過程で使うエネルギーや廃棄物により周辺の自然環境のエントロピーは自分が下げた分以上高くなります。人間の生産活動が環境負荷を与えていることをエントロピーという言葉を使って表現するとこうなりますかね。 リサイクルでは、何もしなければ廃棄物として使えなくなる物を循環して利用することで、物を再びゼロから作り出す際に出る高いエントロピーを自然環境に放出することはなくなります。理想的には、新たに必要なものは、循環する際の物とエネルギーですので、新たに出てくるエントロピーは低く出来ます。ただし、再び使える物にする際に、きれいにしたりとか余分なものを除いたりとか、新たに物やエネルギーを加えて環境負荷を与えるケースが多々あるので、リサイクルは必ずしも万能ではありません。

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