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へ来る に来る について
外国人に日本語の質問をされました。 "日本へ来てから・・・"という文がありますが、これは合っていますか? ”日本に来てから・・・”が正しいのでしょうか。 ”日本へ来る”という表現もよく聞きますし、私もたまに使います。 この文はその外国人の学生さんが持っている教科書に載っています。 これは間違っていますか?
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日本語教師のタマゴより。 外国人用の教科書では一貫して、「移動・発着の目的地を表す言葉には「へ」を用いる。」という、従来の日本語を尊重して教育しています。 例:「家へ帰る」、「アメリカへ発つ」、「学校へ行く」等。 注意すべきは、「仕事に行く」などの目的行為を表す名詞には、「に」しか使えないということです。 例:「治療に行く」、「キャンプに行く」、「食事に来る」等。 ところが、実際には若い世代を中心に、目的行為の「に」と目的地の「へ」が混同され、どちらも「に」で表現することが増えています。多くの人は「家に帰る」という表現に、何の違和感も感じません。むしろ、目的行為の「に」に代えて、「しに」を使う人が多くなってきているようです。 例:「仕事しに行く」、「食事しに来る」等。 結局、この二つを合わせると、以下のように二通りの言い方が可能で、特に話し言葉では、どちらでもいいということになります。 「アメリカへ留学に行く」<>「アメリカに留学しに行く」 「病院へ診察に行く」<>「病院に診察しに行く」 前者が古いスタイルで、日本語教育ではこれを正しいとしています。 古いスタイルがいいか、新しいスタイルがいいかによって、どちらかを選ぶ方が無難だと思いますが、「アメリカに留学に行く」でも恐らくは許容されますので、どちらでもいいと教える手もあります。 言葉の変遷は、なかなか気づきにくいところですが、改めて考えてみると面白いです。参考になれば。
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- 麻野 なぎ(@AsanoNagi)
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この場合は、どちらかといえば、「に」のほうが適切な気はします。 どうも「に」と「へ」のニュアンスの違いは、 「に」:動作の完了地点を示す。 「へ」:動作の目的地点を示す。 ということで、強いていえば、 「日本にくる」という動作が(日本において)完了して、それからのことをいうと考えれば、日本は動作(来る)の完了地点なので、「に」のほうがいいかなと思います。 逆に、「日本へ行きます」だと、目的地になるので、「へ」のほうが良さそうです。 といっても、そんなに厳密には区別しないので、日常的にはどちらでもいいでしょうと思います。
お礼
早速のお返事ありがとうございます。 実はこのように質問させていただくのが初めてでした。 ありがたいです。
- nolly_ny
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詳しい者ではないですが・・・ 間違ってはいないと思います。言葉は時代と共に変わっていくものです。 てにをはだけでなく、漢字の送り仮名も昔の漢字テストなら×とされていただろうものが、平然と流通していて驚くことはよくありますね。 そういわれれば、「日本に来てから」と言うほうが、口語的にはスムーズに聞こえるような気がします。最近の傾向なんでしょう。 個人的には、古い言い方のほうが正しく、美しいように思います。 「日本へ来てから」と書かれている教科書は、出版年が古いかったり、初版から内容が変わっていなかったりはしませんか? どちらかというとこちらの方が、教科書としてはふさわしいと思います。(あくまでも個人的印象です) いずれにしても正解は一つではないらしいので「どっちでもいい」ということになってしまうと思いますが・・・
お礼
その通り、中国の教科書で内容が古いです。 私自身がすでに最近の傾向で言葉を使っていたことがわかりました。。 美しい日本語を改めて考えようと思います。 ありがとうございました。
お礼
とても詳しく教えていただきありがとうございます。 これは中国人の学生さんの質問です。 このように丁寧に教えてくださり本当に感謝しております。