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古今著聞集を口語訳してください(>_<)
- 式部の大輔大江匡衡朝臣の息、式部の権の大輔挙周朝臣、重病を受けて、たのみすくなく見えければ、母赤染右衛門、住吉にまうでて、七日籠りて、「このたび助かりがたくは、すみやかにわが命に召しかふべし」と申して、七日に満ちける日、御幣のしでに書きつけ侍りける
- かはらんと祈る命は惜しからでさても別れんことぞかなしき
- かくよみて奉りけるに、神感やありけん、挙周が病よくなりにけり。母下向して、喜びながらこの様を語るに、挙周いみじく嘆きて、「我生きたりとも、母を失ひてはなんのいさみかあらん。かつは不幸の身なるべし」と思ひて、住吉に詣でて申しけるは、「母われにかはりて命終はるべきならば、すみやかにもとのごとくわが命を召して、母を助けさせ給へ」と泣く泣く祈りければ、神はあわれみて御助けやありけん、母子共に事ゆえ鳴ゆゑなくはべりけり。
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式部省の大輔(次官である)大江匡衡朝臣の息子の、式部省の権(定員外)の大輔挙周朝臣が、重病にかかって、(生きる)期待が少なく(=臨終近くに)見えたので、母である赤染右衛門は住吉神社に参詣し、七日間お籠り(参籠)をして、「今回(子供の挙周朝臣の命が)助かるのがもし難しいのならば、すぐに(挙周朝臣の命の代わりに)私の命にお取り替えになられよ」と(住吉の神に)お願いして、七日の満願の日に、御幣のしで(下げ紙)に書き付けました(和歌に) (挙周朝臣の命に)変わろうと(神に)祈る(自分の)命は惜しくなくて、それにしても(挙周朝臣と)別れることが悲しい このように(和歌を)詠んで(神に)献上したところ、神が深く心動かせられたことがあったのだろうか、挙周朝臣の病気はよくなったのだ。 母は参籠から帰って、喜びながらこのありさまを(挙周朝臣に)話すと、挙周朝臣はたいそう嘆いて、「私がもし生きていても、母を亡くしては何の生き甲斐があるのだろうか。(命ながらえるという幸福の)一方では(母を亡くしたという)不幸の境遇になるだろう」と思って、住吉神社に参拝して(神に)申し上げた(お願いした)のは、「(私の命が助かるために)母が私に成り代わって命が終わらねばならないならば、早く元のように私の命をお召しになって、母(の命)をお助けなされよ。」と泣く泣く(神に)祈ったところ、神はしみじみと心打たれて御助けがあったのだろうか、 意味で問題になるところは少ないのですが、文法的な説明 籠りて=お籠り(参籠)=期限をあらかじめ決めて、神仏に願いをかけること。ここでは赤染右衛門が住吉神社に七日間籠って願いをかけたこと。 助かりがたくは=形容詞(がたく)の連用形+係助詞「は」=順接の仮定条件=~ならば 召しかふべし=ここでは二人称なので、「べし」は適当・命令。 かはらん=ここでは一人称なので「ん」は意志 さても=副詞そうであっても、そのまま。接続詞ところで、それにしても 満ちける日=お籠りの期限に達した日。満願の日。ここでは七日目。 奉りけるに=「に」は接続助詞 神感やありけん=「けん(む)」は上に疑問を表す係助詞「ぞ」を伴って、過去の原因推量=~だろう(か) 病よくなりにけり=「にけり」の場合の「に」は基本的に完了の助動詞 語るに=「に」は接続助詞 生きたりとも=ここでは「たり」は完了ではなく存続の助動詞~ている。「とも」は接続助詞。逆接の仮定条件。~としても・~ても いさみ(勇み)=乗り気、気が進むこと、気力、勇気 いさみかあらん=疑問の係助詞「か」があるので「ん(む)」は推量の助動詞。=~だろう(か) すみやかに=「に」は形容動詞「すみやかなり」の活用語尾 母を助けさせ給へ=「させ給へ」は一般には二重敬語ですが、ここでは「給へ」が命令形なので、「させ」は使役と考えた方が良いと思います。 祈りければ=已然形+接続助詞「ば」は普通は理由・原因を表す逆接の確定条件(~ので、~から)ですが、ここでは内容から、偶然条件(~と、~ところ)の方が良いと思います。 母子共に事ゆえ鳴ゆゑなくはべりけり。=打ち間違いがあるようで、意味が通じません。古今著聞集は持っているのですが、見つからないのでここまでの訳で。 説明に「に」が多いのはいろいろな文法的な種類の「に」が多いので、不必要かもしれませんが、高校の模試や大学入試に出易いので。
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- fujic-1990
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「口語」訳ですね? 一切辞書などを調べず、ザックリと口語にします。役職は自分でどんな職場で、地位なのか、調べてください。 式部省の大輔である大江「匡衡」朝臣の息子で、式部の権の大輔をしている「挙周」朝臣が、重病になって、死期が間近になったように見えたので、母である「赤染右衛門」は、住吉神社にもうでて、七日間籠もって祈願し、「今回、どうしても助けて頂けないなら、代わりにすぐに私の命を受け取ってください」と神様に申し上げ、参籠の七日が終わる日、御幣に下がっている紙に書き付けたのは 息子に代わりたいと祈る私の命は惜しくないですが、それでもやっぱり子供と別れることがとてもツライことです (というものだった) こういう歌を詠み申し上げたので、神様が感じられたのでしょう、 挙周の病気はよくなりました。 母は神社から退出して、喜びながらこの様子を息子に語ったところ、息子の挙周はたいそう悲しんで、「私が生きたとしても、母を失ってしまってはなんの生きるかいがあろうか。なんと不幸なことだろうか」 と思って、住吉神社に参詣して神様に申し上げたのは、「母が私に代わって命を終わらせる運命なら、すみやかに元のように私の命を取り上げて、母を助けてくださいませ」と泣く泣く祈ったところ、神様は哀れんでお助けくださったのだろうか、母子ともに問題なくなったのでございました。 「はべり」は、 あり、おり、はべり、いまそがり ってセットで覚えた単語「あるの丁寧語」で、「けり」は「その話はケリがついた」などのケリですが、「事ゆえ鳴ゆゑなく」 がちょっと判りません。 前後の脈絡からすると、「なく(無く)」の当て字でしょうか?そう考えて訳しました。 ----- 現代文とそんなに変わりません。多少想像力を働かせながら、場面を想像しながら読むと、十分理解できる文章だと思います。 1文ずつ照らし合わせて、訳していない文があったらご指摘ください。
お礼
ありがとございます\(^^)/
お礼
いっぱい書いてくれてありがとございます\(^-^)/