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導波管内のマイクロ波の伝播の壁面での境界条件
導波管におけるマイクロ波の伝播の壁面での境界条件について 最近導波管の勉強を始めました。参考書を読んでいると、 導波管の壁面での抵抗を無視すると、壁面での境界条件は、 n×E = 0 n ・ H = 0 (n:壁面の法線ベクトル) である。 また、これらの境界条件の式は、 Et = 0 Hn = 0、ðHt/ðn = 0 (添え字t:壁面の接線成分 添え字n:壁面の法線成分) とも書くことができる。 とありました。どうしてこのようなことが言えるのか、考え方がまったく分からず困っています。
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Et = 0はn×E = 0は両辺に(t×)をとってベクトル演算の公式を使えばよい。 あるいは、E=Et+Enと考えてもよい。n×Etは値の異なる別のEtとなる。 Hn = 0 は n ・ H = 0 の別表現。 問題はðHt/ðn = 0である(左辺は物理の本でお気軽に使用されているが、意味を具体的に述べたものが少ないので注意が必要である)。 これは、(∇(H・t))・nのことである。そこで、その前の部分にベクトル微分の公式を使って ∇(H・t)=(t・∇)H+(H・∇)t+H×(∇×t)+t×(∇×H) ここで、右辺の2,3項は定ベクトルの微分なので0である(たとえばt・t=1の両辺をある変数αで微分すると∂t/∂α=0を得る)。 右辺4項はマクスウェルの式を使って(めんどなので時間と接線記号は同じ) t×(∇×H) ∝ t×(∂E/∂t)=∂(t×E)/∂t この式に(・n)をとると時間微分の中身は (t×E)・nとなり、これも明らかであるがベクトル演算の公式から0となる(n,tは時間について全くの定数なので偏微分の中へ出入り自由)。 結局 ðHt/ðn=((t・∇)H)・n=(t・∇)(H・n)=0 を得る。 学生の頃、導波管の計算をしたが、この部分、TE波の境界条件で見た限りの書籍はごまかしていた。当時は、何とかまわりくねって、同等の条件を導いた。現在の書籍にもこの部分の説明はないようである(ジャクソンの本も特殊条件での導出である)。今回改めて考えてみた。
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- endlessriver
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#3です。 また誤りました。(>_<) ∂Ht/∂n=0 は方形導波管では成立しますが、円形導波管および同軸管では成立していませんでした。
どこで引っかかっているのかな? 難しいことは前の方が書いているので、簡単な考え方だけ。 導波管の壁面が抵抗ゼロってことは、壁面に電圧かけると無限大の電流がながれて電圧はゼロになる。 つまり壁面に沿った電界は常にゼロってことなんです。 これってEt=0と言ってることはおんなじですよね。 あとは電界と磁界の関係から、Hnも0ですよね。
お礼
簡単な説明があると理解の助けになるのでとてもありがたいです ありがとうございました
- endlessriver
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通常の磁界の境界条件の導出と同様、境界近傍に接線t方向に幅Δw、法線n方向にΔhの長方形のループをとる。tは時間と接ベクトルの記号なので注意。 ただし、ここでは、境界の面電流を除外するため、ループの中心は導体境界から外側へΔhの距離にとる。このループ面で ∇×H=i+ε∂tE を面積分する。左辺はストークスの定理から線積分にする(t方向のの線分を1,2、n方向の線分を3,4とする)。2次の微少を無視して (Ht1-Ht2)Δw+(Hn3-Hn4)Δh=ε(∂tE)・uΔwΔh となる。ここでuはtとnに直交するもう一つの単位接ベクトルであり、t=u×nを満たす。 単位ベクトルn,t,u座標のみ関数だから(∂tE)・u=∂tEuとなる。EuはEのu方向の成分である。 上式をΔwΔhで割り、Δw→0、Δh→0とすると、 ∂Ht/∂h+∂Hn/∂w=ε(∂tEu) つぎに、境界面ではHn=0だから、これをwで微分すれば∂Hn/∂w=0となる。∂Hn/∂wを連続と仮定すればΔh→0のとき、上式左辺第二項は0となる。 同様な議論で、境界で電界の接線成分Euは0だから∂tEu=0。結局、∂Ht/∂h=0 となる。 これはðHt/ðn = 0と同じものである。
- endlessriver
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#1です。 誤ったようです。m(_ _)m t,nは座標の関数なので t・∂t/∂α=0から∂t/∂α=0は言えませんでした。 また、((t・∇)H)・n=(t・∇)(H・n)も言えませんでした。
お礼
詳しい説明ありがとうございます もう一度自分で考え直してみますが何とかなりそうです