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フレミングの右手の法則の求め方
フレミングの右手の法則(発電機に関する法則)は、磁場Bの中を速度vで動くものが感じる電場Eが、E=v×Bで与えられる、という法則だと解釈できると思います。 この式、「E=v×B」をマクスウエルの方程式のどれかから求める方法を教えてください。
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Galilei変換でMaxwell方程式からE=v×Bを導く計算が 下記の本にあったので,引用します。 三谷健次「電磁気学」共立全書187 第12章,電磁場の相対性理論 12.2 Galilei変換と電磁場 B. Maxwell方程式のGalilei変換 特殊Galilei変換を次で定義する。 x'=x-vt,y'=y,z'=z (12.7) ∂/∂t=-v*∂/∂x' + ∂/∂t' (12.9) ∂/∂x=∂/∂x',∂/∂y=∂/∂y',∂/∂z=∂/∂z' (12.10) これをMaxwell方程式 rotE=-∂B/∂t,divB=0に適用する。 divB=0より ∂Bx/∂x'+∂By/y'+∂Bz/∂z'=0 (12.11) rotE=-∂B/∂tより, ∂Ez/∂y'-∂Ey/∂z'=v∂Bx/∂x'-∂Bx/∂t' ∂Ex/∂z'-∂Ez/∂x'=v∂By/∂x'-∂By/∂t' (12.12) ∂Ey/∂x'-∂Ex/∂y'=v∂Bz/∂x'-∂Bz/∂t' 式(12.12)の第一式に(12.11)を代入して∂Bx/∂x'を消去し,整理すると ∂/∂x(Ez+vBy)-∂/∂z'(Ey-vBz)=∂/∂x=∂Bx/∂t' 座標変換に対して,これが不変であるためには Bx'=Bx,Ey'=Ey-vBz,Ez'=Ez+vBy, By'=By,Bz'=Bz,Ex'=Ex (12.14) まとめると, E'//=E//,E⊥'=[E+v×B]⊥,D'=D H'//=H//,H⊥'=[H-v×D]⊥,B'=B (12.16)
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- FT56F001
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相対性理論によりマックスウェル方程式を変換してE=v×Bを導く説明 が下記の本にあったので,引用します。 熊谷寛夫,荒川泰二「電磁気学」朝倉物理学講座B5(1965) 第9章「相対運動と電磁場」 ローレンツ変換 (x,t)座標系上を,速度vでx方向に走る座標系(x',t')への変換 x'=(x-vt)/γ,t'=(t-vx/c^2)/γ (82.4) γ=√{1-(v^2/c^2)} マックスウェル方程式 rotE=-∂B/∂t divB=0 を成分表示する。 -∂Bx/∂t=∂Ez/∂y-∂Ey/∂z (84.1) -∂By/∂t=∂Ex/∂z-∂Ez/∂x (84.2) -∂Bz/∂t=∂Ey/∂x-∂Ex/∂y (84.3) ∂Bx/∂x+∂By/∂y+∂Bz/∂z=0 (84.4) ここで,(x',t')座標系への微分の変換 ∂/∂t=γ(∂/∂t'-v∂/∂x') ∂/∂x=γ(∂/∂x'-(v/c^2)∂/∂t') ∂/∂y=∂/∂y', ∂/∂z=∂/∂z' を(84.4)式に代入 γ∂Bx/∂x'=γ(v/c^2)∂Bx/∂t'-∂By/∂y'-∂Bz/∂z' また(84.1)より -∂Bx/∂t'=γ∂/∂y'(Ez-vBy)-γ∂/∂z'(Ey+vBz) これが不変であるために Bx'=Bx,Ez'=γ(Ez-vBy),Ey'=γ(Ey+vBz) 同様に(84.2)より By'=γ(By-(v/c^2)Ez),Ex'=Ex,Ez'=γ(Ez-vBy) 同様に(84.3)より Bz'=γ(Bz+(v/c^2)Ey),Ey'=γ(Ey+vBz),Ex'=Ex これらをまとめると, E'//=E//,E'⊥=γ(E + v×B)⊥ B'//=B//,B'⊥=γ(B - (1/c^2)(v×E))⊥ //は相対運度に並行成分,⊥は相対運動に垂直成分を表す。
お礼
ありがとうございます。良く読ませて頂いて、考えてみます。近似でも良いのでできることならローレンツ変換に触れずに済ませたいのですが。
- heboiboro
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> もしかして左右の人差し指の向きを合わせて、右手の親指を左手の中指に重ね(電流は電荷の移動)、右手の中指を左手の親指に重ねる(起電力は電荷が受ける力)というような意味なのでしょうか。 その意味でした、分かりづらくてすみません。 フレミングの左手の法則は、「導線内の、導線の方向に沿った電荷の移動(=電流)に伴って、導線に垂直方向に力が働く」ことを表していて、 フレミングの右手の法則は、「(導線ごと)導線内の電荷が導線に垂直な方向に移動したことにより、導線に平行な方向に力が働く(結果として電流が流れる)」ということだと思います。 元々の電荷の移動の原因と、力が働いた結果が異なりますが、個々の電荷を見れば同じものでしょう。 だから両方ともローレンツ力F=qv×Bで説明できると思いました。 あと、先の書き込みをした後で気付いたんですが、「導体の静止系から見た電場を計算するのに相対論が必要なのか?」ということについて、導体の静止系でマクスウェル方程式を解くことで、相対論を(あまり)使わずに、導体の静止系から見た電場を計算することができます。 ただしこの場合、磁場の発生原因を考慮する必要があります。 たとえば、二つの磁石で導体を挟み込んで磁場を作っていたとします。 速度vで動く磁化Mは、P=v×M/c^2 の分極を生じることが知られています(もっとも、私の知る限りでは、これを求めるには相対論が必要ですが……)。 つまり、動く磁石は電場も発生させるということです。 いまは磁石の動く速度は-vなので、P=-v×M/c^2 です。 磁石により発生する磁場の大きさは B=μ0M で与えられるので、この分極は P=-v×B/c^2/μ0=-ε0v×B と表せます。 この分極が作る電場はちょうど v×B になります。 このようにして、導体の静止系で電場が E'=v×B で表せることが求められました。 (全空間に一様な磁場があると考えた場合には、E'=v×Bはマクスウェル方程式の斉次解になってしまうので、このような議論はできません。ですから、磁場の発生原因を考慮する必要があるのです) (途中、間違えているところがあったらすみません)
お礼
有難うございます。導体の静止系でマクスウェル方程式を解く、というのが大きなヒントだと思いました。右手の法則は磁場の中で動くと電場を感じる、という意味だと思いますが、頂いたご回答のようにこれを動く磁場が電場を発生させる、と解釈しても良い筈です。 「動く磁場」について考えてみました。 X-Y平面のある領域で一様な、Z方向を向いた磁場があるとします。div B=0ですから、Z方向に進んだ磁束は必ず何処かでループして-Z方向から戻って来る筈です。ということは、磁場はX-Y平面全体に無限に広がっていることは無く、何処かに必ず磁場のある場所と無い場所の境界がある筈だということになると思います。この境界がY-Z平面上にあり、磁場は境界よりも-X側にあってX方向に移動しているとします。境界の内側は磁場が一様なので磁場が動いても∂B/∂t=0です。境界の外側はB=0ですからやはり∂B/∂t=0です。でも境界上では磁場が移動することによって∂B/∂tが正になる筈です。磁場の境界が-X側にもあればそこでは逆のことが起きて、そこの境界上では∂B/∂tが負になります。 即ち磁場の移動方向の前後両側の境界となる一対のY-Z平面上にrot E=-∂B/∂tが逆極性で生じている、ということになります。 一対のY-Z平面に逆極性のrot Eがあってその他の場所でrot E=0になっている状態というものを想像してみたら、それは一対のY-Z平面に囲まれた領域内に一様なベクトル場があることを意味するのだろうと気づきました。空間に何かの直進する一様な流れがあるとすれば、その流れの中でも外でも微小水車は回転しないのでrotはなく、境界面上にだけrotが発生していることが想像できると思います。 これを式で表したいのですが、残念ながら数学力に乏しい為この先どうしたら良いのかわかりません。 又、磁場の境界で磁場をステップ状に変化させてしまうと∂B/∂tは無限大になってしまうので、ここにも何かの工夫が要りそうです。
- heboiboro
- ベストアンサー率66% (60/90)
> 左手の法則と違って力Fについて何も語っていないので、F=qv×B とは違うのではないかと思います。 電流が流れ始めるのは、電荷が電場や磁場から力を受けるからです。 実際に使われるときの右手の法則と左手の法則の違いは、導体内の電荷が受ける力が電線の向きに垂直か?平行か?の違いだけだと思います。 もし導体内の自由電子が磁場から電線に平行な力を受けて動き始めたならば、それは電流になります。 実際、オームの法則の微分形が、磁場の存在下では j=σ(E+v×B) と書かれることは、詳しめの電磁気学の本には書いてあります。(jは電流密度、σは導電率) つまり、磁場も電流の発生原因になるということです。 > フレミングの右手の法則をE=v×Bと解釈するのはネットの中の何処かで読んだ不確かな情報ですが、その解釈は正しいように思います。 「電荷がF=qv×Bの力を受けるので、あたかもE=v×Bの電場を感じているように考えることができる」という意味で仰っているのなら正しいですし、もしくは「運動体の静止系で見た電場EがE=v×Bで与えられる」という意味でも正しいのは、他の方も述べられている通りです。 しかし、「実験室系から見てもE=v×Bだけの電場が実際に発生している」ともしお考えなら、それは違います。 もしそのようなものが発生していたら、上に述べたオームの法則の一般形に代入して、 j=2σv×B になってしまいます。 長さLの棒だとして積分したら、RI=2vBL となります。余分な2が出てしまいます。 ちなみに、実際の回路が定常状態にあるときには、むしろv×Bとは逆向きの電場が発生しています。 これは、導体の端に溜まった電荷により発生しているものです(大雑把に言って、抵抗値の変わる境界には電荷が溜まってしまいます)。 運動導体の抵抗が充分に小さいときには、これは-v×Bに等しいです(抵抗がない導体に定常電流が流れているということは、自由電荷が電場から受ける力と磁場から受ける力が釣り合っているため)。 しかしそれでも、電流の方向がフレミングの右手の法則で与えられることには変わりありません。 磁場の存在下で導体を動かしたときには、電流の向きと電場の向きは(必ずしも)一致しないのです(電荷が電場からも磁場からも力を受けることを考えたら、電場だけで決定できないのは当たり前だと思います)。
お礼
ありがとうございました。
補足
E=v×Bは、「運動体の静止系で見た電場EがE=v×Bで与えられる」という意味に理解していましたので、その理解は正しいということで安心できました。ありがとうございました。 でも右手の法則と左手の法則の違いが導体内の電荷が受ける力の向きだけ、という点については、まだそうではないような気がします。 左手の法則の親指は力なので動く必要は無くて、例えばモーターの軸がロックされているような場合でも軸に加わるトルクを発生する原因となる力を考えるときに左手の法則を使えます。でも右手の法則の親指は速度なので、発電機の(Bが一定と見なせる微小な移動範囲での)起電力を考えるには、発電機の軸は必ずなにがしかの速さでどちらかの向きに回っていなくてはならないと思います。 もしかして左右の人差し指の向きを合わせて、右手の親指を左手の中指に重ね(電流は電荷の移動)、右手の中指を左手の親指に重ねる(起電力は電荷が受ける力)というような意味なのでしょうか。
- heboiboro
- ベストアンサー率66% (60/90)
フレミングの右手の法則をWebで検索してみたのですが、結局は磁場中を運動する電荷に働く力に還元できると思います。 ですので、フレミングの右手の法則は、ローレンツ力の式 F=qv×B と等価なのではないでしょうか。 ローレンツ力の式は通常、マクスウェル方程式とは別に与えられるもの(マクスウェル方程式だけからでは導けない)とされていると思います(他に色々の仮定(電磁場の運動量保存とか)を置けばともかく)。 ですので、マクスウェル方程式から求めることはできません。 > 磁場Bの中を速度vで動くものが感じる電場Eが、E=v×Bで与えられる この「磁場Bの中を速度vで動くものが感じる電場E」というのは、どういう意味ででしょうか? 実験室系では、電荷は磁場から力qv×Bを受けるものの、実際に電場E=v×Bが発生しているわけでは全くありません。 また、もしご質問が「速度vで動く導体の静止系から見た電場Eの大きさは?」という意味ならば、#2の方が仰るように相対論が必要になります。 (ただし逆にこの場合は、電磁場の変換則だけが必要で、ローレンツ力の式は不要です) とにかく、「フレミングの右手の法則を古典物理で説明できない」ということは全くないはずです。 それが「磁場Bの中を速度vで動くものが感じる電場Eが、E=v×Bで与えられる」という表現だったら別として。
お礼
有難うございました。
補足
有難うございます。でもフレミングの「右手」の法則は、磁場(人差指)の中で動く(親指)導体には電流(中指)が発生する、と言っていると思います。左手の法則と違って力Fについて何も語っていないので、F=qv×B とは違うのではないかと思います。フレミングの右手の法則をE=v×Bと解釈するのはネットの中の何処かで読んだ不確かな情報ですが、その解釈は正しいように思います。右手の法則は発電機に関する法則ですから確かに「磁場の中で動くもの」について語っている筈ですし、磁場が変化していない場所に発生する電流の原因は電場しかないだろうと思うからです。
- mandegansu
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no.1です。 >でも右手の法則ではBが時間変化するのではなくてBの中を移動するので、Bが一様でもEが発生すると言っているのではないかと思います。 確かに質問者様の言われる通りです。 右手の法則(左手も)はローレンツの式の一部ですが、これがマクスウェルの式に取りこめていないような気がします。 no.1回答を撤回します。
お礼
有難うございました。
すみません.ANo.2にタイプミスです. > S'系において磁場のみが存在するとして電磁場テンソルを記述し, は > S系において磁場のみが存在するとして電磁場テンソルを記述し, です.コピペしたとき,間違って'も一緒にコピーしてしまったようです.
お礼
有難うございます。光速に近い速度で動いているものの話をしなくてはいけないわけではないのに、ローレンツ変換を持ってこなくてはいけないのは、なんだかちょっと残念な気がします。感覚的な表現で申し訳ありません。
> 有難うございます。v<<cが前提だとして、フレミングの右手の法則を古典物理で説明できないのでしょうか。 多分,古典物理(というか非相対論的物理)に電磁場の変換を記述する手段はないと思います. 逆に,マクスウェルの方程式の座標変換性を調べると,「ローレンツ変換に関してマクスウェルの方程式が形を変えない」ということが判明してしまうので,非相対論的にやろうと思っても,自然に特殊相対性理論にたどり着いてしまうと思います. ことの本質はマクスウェル方程式のローレンツ共変性です.
お礼
有難うございます。
マクスウェルの方程式は,任意の1つの慣性系において電磁場がみたすべき方程式です. 一方,ご質問の式E' = v×Bは,実験室に固定された慣性系Sにおける磁場Bと,実験室に対して速度vで動く慣性系S'における電場E'との,2つの慣性系における関係を記述する式であり,マクスウェルの方程式を変形して得られるものではないと思います. ご質問の式を求めるには,電磁場テンソルをローレンツ変換します. S'系において磁場のみが存在するとして電磁場テンソルを記述し,それを速度vのローレンツブーストで変換すると E' = v×B/√(1 - v^2/c^2) を含んだ結果が得られます. # 行列計算なので,計算過程はここに書けない... で,v << cだと E' = v×B. こんなことがいえるのはマクスウェルの方程式がローレンツ共変だからです.
お礼
有難うございます。v<<cが前提だとして、フレミングの右手の法則を古典物理で説明できないのでしょうか。
- mandegansu
- ベストアンサー率10% (10/92)
フレミングの右手の法則は電磁誘導の法則の一部です。 電磁誘導の法則はマクスウエルの方程式(全部で4項)の2番です。 ▽×E=-δB/δt
お礼
有難うございました。
補足
有難うございます。でも右手の法則ではBが時間変化するのではなくてBの中を移動するので、Bが一様でもEが発生すると言っているのではないかと思います。例えば一番シンプルなケースでBが一様な平行磁場で変化が無く、これに直交する向きに速度vで移動していればその両方に直交する大きさ|vB|の平行電場Eを感じると思いますが、この時▽×Eも-δB/δtもゼロだと思います。マクスウエルの式をどう変形したらE=v×Bを求めることができるのでしょうか。
お礼
ありがとうございました。
補足
いつも有難うございます。 欲しかった答えに非常に近いと思うのですが、式(12.12)の第一式に(12.11)を代入するところで計算が合わず悩んでいます。 ∂Ez/∂y'-∂Ey/∂z'=v∂Bx/∂x'-∂Bx/∂t'に、∂Bx/∂x'=-∂By/∂y'-∂Bz/∂z'を代入すると、 ∂Ez/∂y'-∂Ey/∂z'=v(-∂By/∂y'-∂Bz/∂z')-∂Bx/∂t' ∂Ez/∂y'-∂Ey/∂z'=-v∂By/∂y'-v∂Bz/∂z'-∂Bx/∂t' 変形すると、 ∂Bx/∂t'=-v∂By/∂y'-v∂Bz/∂z'-∂Ez/∂y'+∂Ey/∂z' ∂Bx/∂t'=∂/∂z'(Ey-vBz)-∂/∂y'(Ez+vBy) となってしまいます。 次の「座標変換に対して,これが不変であるために」という部分も、もうひとつピンときません。