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電磁誘導の法則とは?
- 電磁誘導の法則について考えていたら疑問が出てきました。図1のように、四角い回路の一辺の導体棒が磁場に垂直に動くような、よくある問題を考えます。ローレンツ力によって導体棒上の電荷が動くため、導体棒には電場が生成されます。
- 積分形の電磁誘導の法則を使うと、図の四角い回路について左辺の積分が0となります。なぜなのでしょうか。高校の説明がおかしいのでしょうか。それとも、ローレンツ力まで考慮して電場を E-vB=0 と置くのでしょうか。
- この問題については、高校の説明ではローレンツ力によって電荷が動くため、導体棒には電場が生成されると説明されています。一方、大学の説明では積分形の電磁誘導の法則を用いて電場を計算し、結果が0となると説明されています。なぜこのような違いが生まれるのか、詳しく解明する必要があります。
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1.導体棒のみとき 導体棒の両端に電荷が移動して電界を生じます。このとき、導体の定義から内部には 電界はなく、外部の空間にしか電界はありません。 したがって、導体の内部と外部(の空間)をつないだループをとると電圧は外部の 空間の分のみとなって、電界の線積分は0となりません。 2.導体でループを形成した時 実際問題とし接続したループの一部に抵抗があるとします。この場合も、考え方は 上の1と同じです(導体棒の内部には電界はない)。 抵抗の両端に電界(内部も外部も)があります。しかし、導体棒と抵抗を接続する 「導体」に沿っては(内部も外部も)電界はない。 以上
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- eatern27
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>∫Eds=d(∫B・ndS)/dt この式を導出する際に、被積分関数に含まれる時間微分を積分の外に出すと言う事をやっていると思いますが、今の問題では積分領域が時間に依存しているのでそのような変形ができず、したがって上記の式は成り立ちません。
お礼
ご回答ありがとうございます。 数式的見るとそうなるのですね。
- veryyoung
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ローレンツ力は、磁場中を移動する座標系に生じる相対論的電場が、電荷に作用する力とも捉えられます。この誘導電場による電荷の移動、偏在は分極静電場を作ります。前者後者の電場が相殺される電荷分布で、移動は平衡するというのが、導体内で電場零の要請するところかと思います。導体の存在により、誘導電場が逆極性で静電場に写し取られ、電圧(スカラーポテンシャル)が生じる事になります。ここまでの記述は、あなたの解釈に反するものではありません。 さて、ループの一部に抵抗器がある場合は、上記電圧が、抵抗器端子間電圧とバランスする旨の解法になりますが、実はループのインダクタンスの効果を無視した定常解となっています。抵抗が零だと、唯一の逆起電力要素であるインダクタンスを無視するわけにはいきませんし、永久電流が生じる状況も見逃せません。(さらに言うなら静電容量の効果もありますが、分布定数線路としての取り扱いは省略します。) インダクタにおいても、構成要素の完全導体内部および導体表面に沿う方向の電場(誘導電場と分極静電場の合計)は常に零です。その意味で、ご提示の∫Eds は、おっしゃるように零が妥当だと思います。問題点は右辺にあり、誘導電圧 L di/dt に相当する項が欠落しています。ただ L は刻々の形状変化に依存し、i dL/dt も加味する必要がありますから、もっと根源的に、ループ電流が作る磁束Ψを使って記述するほうが簡潔でしょう。つまり、 ∫Eds = d(∫B・ndS)/dt + dΨ/dt = 0 のように修正されるのが合理的です。これは、 ∫Eds = dΦ/dt + dΨ/dt = 0 と記述した方が整っているかもしれません。Φ はループに鎖交する範囲の背景磁場からなる磁束です。 dΦ/dt はその変化に由来する電圧、dΨ/dt は、ループ電流により発生する磁束に由来する電圧で、逆極性の平衡拘束表現になっています。また時間積分して、 Φ + Ψ = Φo と表現すればさらに有意義でしょう。Φo はループに鎖交する背景磁束数の初期値です。左辺の合計磁束数 Φ + Ψ はループに鎖交する正味の磁束です。要するに、誘導電流の存在により、正味磁束数が Φo に保たれる事が示されているにすぎません。背景磁場の無い通常の「短絡環の鎖交磁束数不変性」と同様です。異なるのは導体にかかる力です。背景磁場が無ければ、それは常に相互斥力です。背景磁場が有る場合は、導体棒の電流に着目すれば自明なように、ループ内の磁束密度が背景に一致した所を境に力の方向が切り替わると言えます。 以上、不可解な点はご指摘ください。
お礼
ご回答ありがとうございます。 回路に抵抗がない場合でも、公式の右辺にインダクタンスの項が付け足されるから式は成り立つ、ということですね。 基本的な質問で恐縮なのですが、この問題の誘導起電力について、以下のような理解でよろしいのでしょうか。 dΦ/dtとは、外部磁場(の磁束)の変化を打ち消すように生じる起電力 dΨ/dtとは、回路に流れる電流が作る磁場の変化を打ち消すように生じる起電力 間違いがあればご指摘をお願いします。
- 中村 拓男(@tknakamuri)
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ANo.2です。 嘘をかいてしまいました。 でも意外と奥が深そうです。 時間的に移動する境界で線積分する場合 線上の電界は局所的な移動する座標系で考えないといけない みたいですね。 なので導体棒の電界は0と考えないとまずそう。
お礼
ご回答ありがとうございます。 移動する座標系で考えるというのは、ローレンツ変換をするということでしょうか。そうなると難しそうですね。大学を卒業してから何年もたつので記憶が曖昧で(汗)
- 中村 拓男(@tknakamuri)
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電界があるのは導体棒の中だけですから 電界の周回積分が0になるわけはないですよね? お考えになっていることが理解できないです。
- ORUKA1951
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>高校で学んだ説明によると、ローレンツ力によって電荷が動くため、導体棒の一方には+の電荷が、もう一方には-の電荷が偏ります。そのため、導体棒には+極から-極に向かって電場が生じて、それ以外の部分にも+極から-極に向かって電場が生じます(図2)。 この説明おかしい。電場とか電荷と言う言葉を正確に理解していない。 1) 電流が流れるとは電荷が移動することで、電場があるから移動するのではない。 磁場からも力を受ける。その場合も移動できれば移動する。先が詰まっていたら移動できない 電磁誘導を高校時代に戻って復習すると 1) 上向きの磁場内を導体が右に移動すると、内部の電荷も右向きに移動します。 2) 電荷が移動すると周囲に磁場が発生します。 3) ふたつの磁場は作用しあうことによって、電荷は手前に力を受けます。 そのため、手前が+向こう側が-の電位となります。しかし導体内の電荷は常に力を受けているため電流は流れません。電位差はあってもそれとつりあう力を磁場から受けているため電荷は移動できません。 ここでもし、この導体の両端を固定された導体で短絡させると、その電位差によって短絡回路を通じて電荷が移動します。電位はゼロになります。 両端の電位がゼロということは、導体内の電荷は移動できるようになります。 貴方の図(2)では電流の向きが逆です。
お礼
ご回答ありがとうございます。 説明不足ですいません。 >3) ふたつの磁場は作用しあうことによって、電荷は手前に力を受けます。 この説明は斬新に感じました。確かに中学校ではこのように習ったような気もします。
お礼
ご回答ありがとうございます。 導体棒には電場がなく、抵抗部に電場があるから、周回積分は0にならないということですね。納得です。導体内は電場が0という基本的なことを忘れていました。 この場合、導体内の電場は磁場による電場も含めてE-vB=0 としているわけですが、これは座標系によって-vB を含んだり、含まなかったりする、ということでしょうか。