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ホール効果と導体中の電子の挙動
- ホール効果が起こる直方体の導体について考えます。
- 導体中の電子はコンデンサーの回路に入り、充電されます。
- コンデンサーとの関連性について解説します。
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No.2の者です。文章による伝達が下手で、申し訳ありません。1箇所訂正させて下さい。 【誤】 また、導体には正負同数の電荷が存在してますので、前記の要領よりP3の面ではプラスの電荷が強くなります。するとこの分極現象から、z軸負の方向に電界が生じ始めます。 → この表現では、正イオンも移動するように思えてしまいますね。貴殿の表現の方が正しく、 【正】 また導体には正負同数の電荷が存在してますので、P3の面側では電子不足となることで陽イオン密度が高くなり、z軸負の方向に電界が生じ始めます。 貴殿のご質問についてですが、まず > 何故、電子が受ける磁界によるローレンツ力Fmと電界によるローレンツ力Fqが釣り合うようになり、かつコンデンサの電気容量に応じた充電が終わると、電子は真っすぐy軸正の方向に流るようになるんですか?? > コンデンサーの充電終了=電界と磁界のローレンツ力が釣り合うですか?? 「ホール効果」の基本に戻って、コンデンサを含む回路を外してみます。電界が生じ始めると、電界によるローレンツ力をz軸正の向き(P4→P3面方向)に電子が受けるようになりますが、z軸負の向き(P3→P4面方向)に電子が受ける磁界によるローレンツ力より弱いため、電子はP4面側に集積していきます。そして時間の経過とともに、P4面側への電子の集積度が大きくなってきます。その分、P3面側の電子不足度合いも大きくなるため、電界が強くなっていきます。すなわち、磁界によるローレンツ力は時間経過に依らず不変ですが、電界によるローレンツ力は時間経過に伴い増加していきます。終いには、電界によるローレンツ力が磁界によるローレンツ力と等しくなる時を迎えます。すると電場生成に寄与しなかった電子は、力の釣り合いから真っすぐy軸正の方向に流れる原理となっています。 コンデンサを含む回路を取り入れると、電界が生じ始めるとともにP3~P4間に電位差が生じ始めるため、コンデンサには電位差に応じた充電が始まります。そして、釣り合いの時を迎えコンデンサの充電が終了します。 そうなると、私の「ローレンツ力Fmと電界によるローレンツ力Fqが釣り合うようになり、かつコンデンサの電気容量に応じた充電が終わると、電子は真っすぐy軸正の方向に流るようになる」という文章もおかしいですね。「ローレンツ力Fmと電界によるローレンツ力Fqが釣り合うようになり、かつ電子は真っすぐy軸正の方向に流るようになると、コンデンサの電気容量に応じた充電が終了します。」の方が正しいかと存じます。 何分専門家ではないため、導体⇔コンデンサ間の詳細な電子の受け渡し方については、これ以上語ることができません。回答してしまったことをお詫びします。ただ本問のような「ホール効果」の応用問題は、よく大学入試に出題されているようです。あくまでも、「ホール効果」について理解しているかが問われており、P3~P4間に生じる電位差さえ求められれば、その電位差を回路の電源と見なすことにより正解に近づくことは間違いありません。
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- SKJAXN
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本問は、19世紀後半にE.H.Hall氏によって実施された、いわゆる「ホールの実験」の応用問題です。 導体に対してVの電位差が発生すると、電子はマイナスの電荷を持っていますので、電位の高い方、すなわち図のy軸正(P1の面)の方向に流れます。さらにx軸正方向に磁界が生じてますので、電子は磁界によるローレンツ力を受けます。電子の速度をvとおくと、このローレンツ力の大きさFmは Fm=e*v*B であり、向きは、電子の速度方向(電子が移動する方向)ベクトルから磁束密度の方向ベクトルに対し、右手でベクトル間の角度の小さい方向に右ねじの法則の要領で回した際に親指が指す向き、すなわち図のz軸負(P4の面)の方向に受けます。よって、P4の面では電子が群を成してマイナスの電荷が強くなります。 また、導体には正負同数の電荷が存在してますので、前記の要領よりP3の面ではプラスの電荷が強くなります。するとこの分極現象から、z軸負の方向に電界が生じ始めます。このとき、まだP4面に達していない電子は、生成された電界によるローレンツ力も受けます。電界の強さをEとおくと、このローレンツ力の大きさFqは Fq=e*E であり、向きは、図のz軸正の方向(マイナスの電荷を持っているため)に受けます。 ここで、電界が生じ始めることでP3面とP4面で電位差が発生することにより、コンデンサを含む回路にも電流が流れ、コンデンサへの充電が始まります。 時間が経過すると分極の度合いが大きくなる、すなわち電界Eの強さが大きくなります。やがて、電子が受ける磁界によるローレンツ力Fmと電界によるローレンツ力Fqが釣り合うようになり、かつコンデンサの電気容量に応じた充電が終わると、電子は真っすぐy軸正の方向に流るようになり、分極現象が無くなります。 ここで本問に、導体内の単位体積(1立方メートル)当たりの電子の個数n、導体の抵抗率pが与えられていたとすると、P1面とP2面間の抵抗Rは、 R=p*l/(a*b) 流れている電流Iは、 I=V/R=(V*a*b)/(p*l) 電子の速度vは、電流Iとの間に I=e*n*v*(a*b) の関係があることから、 v=I/(e*n*a*b)=V/(p*l*e*n) 電子が受ける磁界によるローレンツ力Fmと電界によるローレンツ力Fqが釣り合った結果、生成される電界Eoは、 e*v*B=e*Eo ⇔ Eo=B*V/(p*l*e*n) P3面とP4面との電位差Voは、 Vo=Eo*b=B*V*b/(p*l*e*n) 時間が経過した時点でのコンデンサに蓄積された電荷Qは、 Q=C*Vo=C*B*V*b/(p*l*e*n) と求まります。 ※ ホール効果は、対象が半導体(のHole)と決めつけない様、ご注意下さい。本問の様に対象が導体である場合もありますし、誘電体である場合もあります。
- tac351115
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>導体中の電子はコンデンサーの回路に入っていくんですか??また、充電するんですか?? コンデンサの端子に電圧がかかれば電流が流れ充電されます。 コンデンサの端子にかかる電圧とはP3-P4間の電圧です。
補足
すいません。関連性がいまいち理解できないのです。 ローレンツ力によりP3に電子が集まり,P4が電子不足になります。すると,導体内部には上向きの電場が生じます。 導体中に自由電子はいくらでもありますから,中央に電子がなくなるわけではありません。 電子が受ける上向きのローレンツ力は,電場から受ける下向きの力によって打ち消されていきます。 コンデンサの充電が完了すれば,ほかに電荷が行くところはありませんから,P3,P4に電荷がたまっていくと,ついにはローレンツ力と電場から受ける力がつりあって,もうそれ以上中央の電子はP3に向かうことが出来なくなった状態になります。 という説明を受けたんですが、コンデンサーの充電完了=導体中の電子にはたらく力がつりあった状態というのが理解できません。 コンデンサーとは起電力があるものに対して、それと同じ起電力になるように電位差をつくるものですよね。まず、上の解説のように電子がつりあって電位をつくってからコンデンサーは充電を始めるんですか? また、コンデンサーが放出する電子はP4からP3を通っていくんでしょうか??
補足
解説有難うございます。何故、電子が受ける磁界によるローレンツ力Fmと電界によるローレンツ力Fqが釣り合うようになり、かつコンデンサの電気容量に応じた充電が終わると、電子は真っすぐy軸正の方向に流るようになるんですか?? コンデンサーの充電終了=電界と磁界のローレンツ力が釣り合うですか??