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プロテアソーム活性についての質問です
ある細胞の26sプロテアソームの活性を測定したいと考えております。 しかし文献等を見てますと、20sプロテアソーム活性と26sプロテアソーム活性を分けて測定しているものを見かけます。(Bufferを変えて測定しているようです) 20sは26sの構成要素(活性部位)であり、20sプロテアソーム活性≒26sプロテアソーム活性なのか、それとも全く別のものなのか、少し混乱しております。 どなたかご教示の程宜しくお願い申し上げます。
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- yanachu
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>敢えてSDSを添加し、vivoではみられない20Sの活性を測定することに意義があるのか どのような文献をご覧になっているのか分かりませんが、そこには(あるいはその文献の親文献には)きちんと意義が書いてあるかと思います。 26Sを精製する文献であれば、精製過程で26Sプロテアソームの溶出フラクションを簡易的に見分けるには20S活性を見るのが早いでしょうし、 細胞周期のフェーズによってプロテアソーム活性が変わるか否かといった研究であれば、とあるフェーズで特異的に26Sの形になっているか、あるいは20Sのままなのかといったことも分かるでしょう。 最近の知見を存じませんので偉そうなことは言えないのですが、先の私の回答も踏まえ、もう一度文献を読み込まれてはいかがでしょうか? そのうえで、まだ理解しずらい実験手順・結果があるのでしたら、また書き込んでください。 その時はまた一緒に考えましょう。
- yanachu
- ベストアンサー率46% (78/166)
20年近く前の知見しか持ち合わせていないわたくしでよければ、回答させていただきます。 ご存じのとおり、26Sプロテアソームは20Sと19S(あるいは11S)2つの、3つの複合体から構成されています。 プロテアソームはユビキチンによって標識されたタンパク質を分解することで、細胞周期の調節などにかかわっています。 短いペプチドなどはユビキチン化されていなくても分解することができ、私が学生のころは蛍光標識ペプチドなどで活性を測定していました。 ウィキペディアによれば、20S単独の時には活性部位が開口しておらず、標的タンパク質をとりこめず分解できないとしています。 しかしある程度の濃度のSDSなどを用いて、20Sの構造をやや緩めてやる(同時に標的タンパク質をアンフォールディングしてやる)と、活性が上がることが知られています。 (バッファーを変えて測定というのは、界面活性剤のあるなしではないでしょうか?) (界面活性剤存在下ではその影響で26Sの形ではなく、20Sと19Sに分かれてしまいます) よって、26Sも20Sも、プロテアーゼ活性を示す部位は20Sで間違いないのですが、あくまで20Sの活性はin vitroであり、実際in vivoで起こっている反応は26Sの活性であると私は理解しています。 最新の知見をお持ちの回答者が答えてくれるといいですね。 (また、老婆心ながら…20SプロテアソームのSは大文字が正しいです。私の恩師はこういう細かいことにもうるさい人でした。)
お礼
ご回答ありがとうございました。 ご指摘頂きました通り、バッファーの違いはSDSの有無によるものでした。 SDSによる構造変化に伴う20Sの活性化、理解が深まりました。 あとATPの有無による違いもございました。ATP依存性か否かということでしょうか。 しかし、敢えてSDSを添加し、vivoではみられない20Sの活性を測定することに意義があるのか、という疑問が残りました。 またお時間がありましたらご教示の程宜しくお願い申し上げます。