量子化学:スピンについて
当方理系大学生、量子化学初学者です。電子のスピンについてお伺いします。
類家正稔著「詳解量子化学の基礎」(第1版第1刷;p.139)には、電子の波動関数は座標変数rとスピン座標σによってΨ(r,σ)によって表すことができ、更にΨ(r,σ)は、軌道関数φ(r)とスピン関数Г(σ)によって、ψ(r,σ)=φ(r)*Г(σ)のように軌道関数とスピン関数の積として表されると書いてありました。同書で氏が述べるように、σはrとは本質的に異なるものですから、積としてψが得られることは分かります。
さてここからが問題なのですが、このように「rとは本質的に異なるσ」があり、「ψが積としてψが得られる」ということは、(多電子原子において電子間反発を無視すると、波動関数が個々の電子の積で表される、といった例のように、)ハミルトニアンにはσのみに依存する項があるということでしょうか?もしあるとすれば、それはどのような項なのでしょうか?個人的には、古典的ハミルトニアンを立式した後に対応原理によって量子力学的ハミルトニアンを立式するということを考えれば、ハミルトニアンにσに依存する項が現れるのだろうかと思うわけでありますが…
質問をもう一度纏めますと、
「ハミルトニアンにはσのみに依存する項があるか。あるならばそれはどのような項か。」
ということです。回答お待ちしております。
お礼
ありがとうございます。