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『古今著聞集』「母子猿」の品詞分解について
本文中の助動詞「む」についてなのですが、 ・「すでに木より落ちむとしけるが」 ・「おのが傷を負ひて土に落ちむとすれば」 の「む」は推量の助動詞の終止形で良いでしょうか。 文法書には「連体形」となっていて、どちらが正しいのかわからず… お分かりになる方、よろしくお願いいたします。
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分かる範囲で。 格助詞の「と」は、一般に文法の教科書等には接続が体言、連体形と書かれていますが、引用句を受ける場合、特に会話文等を受ける場合は、「と」の前で一文が終了していますので、「と」の前の活用語は終止形であることが多くあります。 この例文の「む」ですが、格助詞の「と」の直前の単語で、一文の終了する部分ですので、「む」が推量や意志の意味であれば終止形ではないかと思います。(前文を見ないと正確ではないのですが、両方の例文とも「む」は意志か推量の意味のようです) ただし、「む」を連体形となる場合は次の3つの可能性が考えられます。 「む」の後に体言が省略されている場合。(この二つの例文では体言が省略されているようには思えませんが。) 文の途中に係助詞の「ぞ」「なむ」「や」「か」があり、係り結びの結びになっている場合。 「む」を仮定の意味にとる場合。推量の助動詞「む」には仮定(と推量)の意味もあり、その場合には連体形とされているからです。しかし、仮定の場合は、「む」の下に来るのは、体言や助詞の「は」「に」「には」などが多いのです。また、「む」のあとが、「が」や「すれば(已然形+接続助詞の「ば」)」で、両方とも確定条件になっています。つまり、「む」を仮定にとると、仮定の後に確定条件が付くというあまりありえない形になります。 結論からするとこの両方の例文の「む」は、終止形だと思います。(前の文を見ないといけないのですが) 文法なのでごちゃごちゃと理屈が多くてすみません。
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引用された部分だけでいうなら、終止形。格助詞「と」は引用句の活用形に影響を及ぼさないから。 「引用された部分だけでいうなら」という意味は、もっと上に「ぞ、なむ、や、か、疑問語」などがあれば連体形となるから。全文を見ないと分からない。 文法書で「連体形」となっているとしたら、「格助詞の接続は主に連体形」というパターンを、細かい場合分けをせずにあてはめたからと思われる。
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早速のご回答ありがとうございます。 とてもわかりやすい説明で勉強になりました。 たぶん、終止形だと思うのですが…推量の「む」は本当に難しいです。 どうもありがとうございました。
- itaitatk
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訳した際にむの後にことや人を入れて意味が変化しなければ連体形です。
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早速のご回答ありがとうございます。 このような法則(?)があることは知りませんでした。勉強になりました。 ありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 とてもわかりやすい説明で納得しながら読ませていただきました。 私も全文から見ても、終止形だと思うのですが… 非常に勉強になりました。どうもありがとうございました。