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cDNAライブラリーの冗長度について
はじめまして。 cDNAライブラリーから遺伝子のスクリーニングをしようとしております。 その際、cDNAプールにある冗長性を考え、検体数を決めなくてはいけない と考えています。 近年、数々の生物のcDNA解析(EST等)が実施されていると思いますが、 経験的にcDNAプール(ノーマライズなどの加工をしていない)の何割が 非冗長性なクローンなのでしょうか?もちろん、cDNAを作製する際に用い た材料にもよるとは思いますが。。。 アドバイス頂ける方がおられましたら、よろしくお願いします!
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- Mr_Spock
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Molecular Cloning(定番の実験手引き書で、ご存じですよね)に出ているこういう記載が参考になると思いますが(要約しています。詳しくは直接、本を参照)、 典型的なほ乳類細胞は10,000~30,000種の転写産物がある(スプライスバイリアントを考慮しない場合。バリアントを勘定にいれるとそれより遙かに多い)。 ヒト線維芽細胞で調べられた例では、 約12,000種の転写産物があり、 全mRNA分子のうち約30%が細胞あたり14コピー未満であるrare mRNAで、 その中に約11,000種の転写産物が含まれる(残りたった1000種のRNAだけで、全mRNAの70%を占める)。 全cDNA分子数をNとして、その30%を11,000種のrare cDNAが占めるので、あるrare cDNANが1個含まれるのに必要な、最小限のNは、 N x 0.3 /11,000 ≧ 1 N ≧ 11,000 / 0.3 ≒ 37,000 ただし、サンプリングエラーを考慮して、rare cDNAがs少なくとも1個は得られるという確率を99%i以上にするためには、その数倍のcDNA数が必要(20万くらい)。
- browntraut
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仰る通り、cDNAを合成するときに使用した材料によるところが大きいでしょう。 mRNAのモル数が多ければ多いほど冗長性があるといったところでしょうか。 普通にRTすればリアクションは一回ですから、mRNA1モルに対して、cDNA1モルでしょう。 どのくらい冗長かはmRNAの量によると思いますが、その発現がシステマティックに行なわれていることであれば、それが冗長性と言えるものなのかは・・・正直疑問です。 遺伝子クローニングをしたいのであれば、その遺伝子がアバンダントに発現している部位、組織、細胞のcDNAを使用するのが早道だと思います。 あまり参考になっていないと思いますが、こんなところです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 おっしゃるとおり、遺伝子がアバンダントに発現している細胞を使うことがベストかと思います。 ただし、残念なことにターゲットとなる遺伝子が発現量も含め全くの未知です。よって、その発現量が 最低1分子はあると推定した時、それを確実に取るためには幾つクローンを解析すればよいのか?? 昨今、様々なモデル生物などでEST解析が実施され、その非冗長クローン配列が公開されていると思い ます。例えば、左記結果を得るために幾つクローンを解析したか?などの経験談みたいなのはご存知で しょうか?