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cDNAライブラリの使い方や特徴がよくわかりません
大学の講義でcDNAライブラリーをλファージや大腸菌を使ってcDNAを増やすというようなことを習いました。 ここで下のことがよくわかりません。 ・何かの細胞or組織からmRNAを抽出して作ったものはcDNAライブラリー(それぞれが違うたんぱく質部位をコードしたcDNAの集まり)なのか、それとも同じcDNAばかりが集まったものなのか。 ・cDNAライブラリーとはいろんなcDNAがごちゃまぜで保管されいるのかorあるいは何か容器ごとに「これは…のタンパク質のcDNA、これは…のタンパク質のcDNA・・・・・」というように区分けされて保管されているのか。 ・ライブラリーは既知物を複製するためor未知物の配列を調べるためどちらのためにつかう物なの か? ・前者の場合どうやれば複製した既知物を単離できるのか? つまりそもそも組織からはなんのcDNAが手に入るのかがわかりません。 またcDNAライブラリーは既知物を増やすためにライブラリーから、使うcDNAを取り出すってことなら意味はわかるのですが、未知のたんぱく質の配列を調べるためにつかうのであれば、そのたんぱく質をつくっているmRNAからcDNAなり、なんなりをつくり解析すればいいのではないでしょうか?(だから未知物解析のためならライブラリーは必要ないのではないか) ほかにもいろいろよくわかっていないことがあるのですが、まずこんな初歩の部分ですらよくわかっていません。 解説お願いします。
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- stringf35
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>何かの細胞or組織からmRNAを抽出して作ったものはcDNAライブラリー(それぞれが違うたんぱく質部位をコードしたcDNAの集まり)なのか、それとも同じcDNAばかりが集まったものなのか 前者です。それがまさにcDNAライブラリーです。 たとえば、脳からmRNAを抽出して逆転写すればbrain cDNA libraryです。 >cDNAライブラリーとはいろんなcDNAがごちゃまぜで保管されいるのかorあるいは何か容器ごとに「これは…のタンパク質のcDNA、これは…のタンパク質のcDNA・・・・・」というように区分けされて保管されているのか。 現代ではどちらもあり得ますが、教科書的にファージcDNAライブラリーという場合は、 ごちゃまぜのものをイメージすればOKです。 上の脳の例でいうと、brain cDNA library(ごちゃまぜ)をまとめてファージDNAに組み込んだものが、ファージbrain cDNA libraryです。 >ライブラリーは既知物を複製するためor未知物の配列を調べるためどちらのためにつかう物なの か? >前者の場合どうやれば複製した既知物を単離できるのか? どちらもあります。 欲しいcDNAがあって、単離されたものがないときは、ライブラリーからPCRで増幅できます。 増幅したcDNAを電気泳動で分離して、バンドを切り出して適当なベクターに組み込みます。 あとは大腸菌に形質転換して、目的のcDNAが入ったベクターを回収すればOKです。 未知物への応用はcDNAをそのまま使うよりも、発現クローニングの方が多いと思います。 >未知のたんぱく質の配列を調べるためにつかうのであれば、そのたんぱく質をつくっているmRNAからcDNAなり、なんなりをつくり解析すればいいのではないでしょうか? cDNAを使わずに「そのたんぱく質をつくっているmRNA」を取るのは技術的に難しいのです。 まぁ実際問題、ポストゲノムの現代では、未知のたんぱく質の配列というのはほとんどなくて、 cDNAライブラリーはスクリーニングに応用されることがほとんどですが。
- otx
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この質問に答えるには、ここではあまりに長くなりますので、 まずはこちらの書籍をご覧になったらいかがでしょうか? http://www.shujunsha.co.jp/book/4-87962-/172-2.html