- ベストアンサー
原価計算について
多品種多品目を製造する製造業において、通常の会計ソフトで原価計算を適用しても、製造工程がことなる何十もの製品の材料費や労務費が一緒になってしまい、市販の原価計算の書籍のような理屈は適用できないのではないでしょうか? 製品ごとの原価率を一般の会計ソフトだけで叩き出すにはどうしたらよいのでしょうか?また、同業種のみなさんの会社はどのようなシステムのもと、原価率を把握しているのでしょうか。 ちなみに質問者は年商100億程度の、食品製造業です。
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
yosifuji2002です。 お使いのソフトが「弥生」だとのことですが、この仕様を見る限りでは原価計算はないようですね。 基本的なことですが、会計システムと原価計算システムは密接な関係があってもまったく別個のシステムです。 一番判り易いことは、会計システムは基本的に金額データだけですが、原価計算では金額データはもちろん、これに生産量や投入量、入庫量と言った数量データが必須です。また作業時間などの時間データも使います。 通常の会計システムはこういう非金額データは扱わないですね。 原価計算システムは、一般的には会計システムと生産管理システムの両方にまたがったシステムです。これに給与や在庫管理などのシステムが密接に絡んできます。そういう意味では工場部門のトータルシステムに近いイメージです。 原価計算を成功させるもっとも確実な方法は、生産管理システムを構築する際に、原価計算もそこに同時に入れることです。生産管理に必要なデータを原価にも使えるように工夫すると同時に、原価に必要なデータも生産管理の中で半自動的に入手できると言うようにできれば半分はうまく言ったようなものです。 でも何度も言うようにこれは経理部門だけできる話ではないですね。 ご質問者も今回原価計算に興味をお持ちならば、一度原価計算の解説書を勉強されて、小手先でない会社のためになる仕組みは何かを研究されたら良いと思います。 原価計算の専門家は非常に少ないのでこれを習得すれば一生の財産になると思いますよ。
その他の回答 (4)
- minosennin
- ベストアンサー率71% (1366/1910)
最近の会計ソフトのほとんどは部門や補助科目を設けており、その設定数も事実上無限大です。また、記憶容量が100ギガの世界ですから少々のデータ量には対応できます。ですから金額データはいかようにもとらえることができます。 しかし、投入量、完成数量、仕掛数量、作業時間などの数量データは取り扱えないので、一般の会計ソフトだけでは原価計算までは無理でしょう。 工業簿記ないし原価計算は、いわば「数字ころがし」の世界ですから表計算が最も得意とするところです。 そこで、表計算と会計ソフトの間でデータのキャッチボールを行うような運用形態が考えられます。こうすれば人手の介在は必要ですが、十分原価計算にも対応可能と思われます。 私の知り合いの会社での事例ですが、ここでは数年間表計算で原価計算を行ない、その間に培ったノウハウを基に本格的なシステム構築に進まれました。
- -9L9-
- ベストアンサー率44% (1088/2422)
ご質問の「通常の会計ソフト」というのは商業簿記ベースのソフトのことではありませんか?商業簿記と工業簿記は守備範囲が異なっており、商業簿記ベースのソフトでは工業簿記レベルの原価計算はできません。工業簿記については工業簿記用の会計ソフトや管理ソフトを使用するというだけのことです。 たいていのところは自社の実情に合わせて独自でシステムを開発していると思いますが、市販ソフトもあります。 例えば http://www.jdl.co.jp/co/soft/ibex-cl/index.html http://www.obc.co.jp/click/bugyo-i/kanjo-kobetsu/?sc_rid=rtoaster 会計ソフトの開発会社に問い合わせれば御社に適合したオプションの有無が分かると思います。
- angkor_h
- ベストアンサー率35% (551/1557)
「通常の会計ソフト」がどういうものかは使ったことがないのでご参考になるかどうかはわかりませんが、これらは個人経営とか(小規模な経営)がお使いになるものではないのでしょうか。 市販ソフトの利用に(規模的に)無理があるのでは? 会計システムは企業の基本を支える部分です。年商100億円あれば、そのシステム構築に0.1%掛けても一千万円です。長年使うことを考えれば大きな金額ではないと思います。 原価をどの程度の範囲とするかは企業によって違うと思います。 製造部門と営業部門が分かれていれば、製造部門内間接部門を含む労務費回収経費は原価内で、営業部門経費は別途計上とか、一括であれば製造部門と営業部門経費が原価内とか。 「通常の会計ソフト」を適用させること自体が無理な経営システム(事業範囲が大きすぎる)と考えるべきと思います。 > 製品の材料費や労務費が一緒になってしまい… これは経費計上システムの不備と感じます。 材料費は購入材料に対する支払金、労務費は金額そのものではなく労働時間として計上されるはずで、「一緒になってしまい」は分類の失敗でしょう。 労務費は、「労働時間×単価」-「労働時間を計上した人、直接労働しない営業や管理職を含む支払給料」として、前者が回収、後者が支出、差額が利益、という会計システムにはなっていないのでしょうか。これに材料費を足したのが製品価格で、工事費を加えたのが受注価格で、…
- yosifuji2002
- ベストアンサー率51% (969/1888)
年商100億の会社の原価計算を市販の会計ソフトでやるのはまず無理です。 原価計算は他の会計分野と違って、一般論はあってもそれが各社にそのまま摘要できることは滅多にありません。 同業種でも会社によって工程が違います。 またそこで発生するデータも各社でそれぞれです。 ラインが違えば最適な原価計算方式も違ってきます。その上工程上で発生するデータや伝票が必ずしも原価計算用にできていません。 もしこれから原価計算を始めるのであれば、どなたかこの概念をよくご存知の社員(たとえば簿記1級の取得者)を中心にして、貴社の最適な原価計算方式の検討からはじめないとうまくいきません。 世の中には原価計算をしている会社はたくさんあるのですが、これを最初から作った経験のある人は非常にわずかです。なぜならば各社最初は一度しかないからです。 その後の人はその運用か改良をしているだけです。 これをゼロから設計するのは大変難しい仕事です。 今はコンピューターを使わない原価計算は考えられないので、原価の理論と経理知識とコンピューターの知識のすべてが要求されます。 もし社内に適当な人がいなければ外部のコンサルタントを頼むしかないですね。でも後の運用を考えればそのコンサルを受けるときに同時に社内の原価要員を要請しないと、後でうまくまわせません。 私は株式上場の関係で2社で原価計算を構築しましたが、両方ともシステムは作ってもまともなデータがなかなかできませんでした。 最初の会社はテスト開始後半年、2社目は1年以上かかってようやく経理的に使える程度のデータができるようになりました。 こういうことが現実ですから、原価をやるのであれば貴社の方針をある程度経営的に固めて、全社推進することを考えないとうまくいきません。 経理だけがどれほどがんばっても原価計算は動きません。 ソフトをどうするかはそのような基本的調査が終わった後でゆっくり考えることです。 最初はとにかく原価計算構築のプロジェクトをどう立ち上げるかです。
補足
勉強になります。ちなみに使用しているソフトは弥生です。
お礼
非常に参考になります。ありがとうございます。製造業会計と原価計算は別物と考えたほうが良いですね。上場もしていない、地方の中小企業においては、原価計算システムを導入するのは、非常に難しいです。