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この反応にいくつか疑問が残っていますα位は両側にあるのになぜメチル基の
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回答3のrad-costさんの回答を拝読いたしまして、すこしばかり意見を書いてみます。 >熱力学支配になるか速度論支配になるかは温度によると考えるべきでしょう。 非対称ケトンのLDAによる熱力学支配あるいは速度論支配によるエノレートの形成について論文に発表されていますことは、 カルボニル化合物の当量がLDA(反応温度:ー78度)の当量よりわずかに多いときには、約1:4の比率で熱力学的支配のエノレートが形成され、逆にLDAの当量が多いとほぼ99%で速度論的支配によるエノレートが形成されるようです。温度によるものではないようです。 また、反応生成物に関しては、速度論的支配によるエノレートと分子内でSN2反応によりbicyclo[2,2,4]化合物が生成されると思います。これに関しては以下の論文が参考になります。 Tetrahedron Lett., 2000, 41, 6643.
えーと、炭素数が変ですね。右辺と左辺のどちらが正しいのでしょうか?
お礼
失礼しました右のがあってます::
熱力学支配になるか速度論支配になるかは温度によると考えるべきでしょう。ただし、塩基が弱い場合には低温ではエノラートにならないので、必然的に温度は高くなり、熱力学支配になるということです。 ちなみに、熱力学的に、エノラートは多置換のものが安定です。「中間体のアニオンの安定性は一級>二級>三級ですよね??」というのは誤りです。すなわち、質問の反応は熱力学的に安定なエノラートが反応したことになります。で、反応の概要は以下のように理解できます。 まず、LDAでエノラートを発生させます。通常は-78℃で行うでしょうから、速度論支配でメチル基のない側でエノラートになります。しかし、このエノラートではBrの結合している炭素との距離の関係で環を形成する反応は遅いと考えられます。そうこうしているうちに、これが熱力学的に安定なエノラートに異性化します。つまり、メチル基の結合した側のエノラートになります。これはBrの結合した炭素との距離が分子内反応を起こすのに適した距離、すなわち6員環を形成できる距離ににありますので、分子内反応はきわめて速やかに進行します。結果的に図のような生成物が主生成物になります。副生成物として分子間でC-C結合ができたものが生じるかもしれませんが、反対側のエノラートから環を巻いたようなものはできないんじゃないですか。
追加です: >中間体のアニオンの安定性は一級>二級>三級ですよね?? 確かに、酸性度はその順番です。 しかし、エノレートの場合は、置換基が多いほうが安定ですので、弱塩基を用いると熱力学支配に基づき図に書いてあります生成物が得られます。 LDAは強塩基、しかも立体障害の大きな塩基ですので速度論支配に基づきエノレートが生成し、反応生成物はおそらくビシクロ系化化合物が得られるかと思います。
確か、ボルハルトーショアを教科書にお使いででしたので、 エノレート作製の時の速度論支配と熱力学支配の項をお読みください。 なお、ご質問の図に描かれてあるLDAは速度論支配に用いられる塩基ですので生成物は異なるものになるかと思います。
お礼
ありがとうございます^^ 読みなおしてみます^^
お礼
いつも貴重なアドバイスありがとうございます^^