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基礎的な大学の有機化学なんですが、
基礎的な大学の有機化学なんですが、 2-メチルシクロヘキサノンをモノメチル化する反応で 熱力学的生成物と速度論的生成物を得る条件と、 それらの違いを教えていただきたいです…。
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具体的な条件は調べてください.一般的には、速度論的に進行させる場合には低温で強い塩基を使用します(LDA, MeI/THF -78℃とかかな).熱力学的に進行させる場合にはマイルドな条件で0℃~室温程度で進行させる条件になるでしょうね. Aに塩基が作用したときにBとB'ができますが、その時の反応速度(1と1')に違いがあって、BとB'の生成比率がどちらかに片寄るわけです.その違いを利用して目的物を得たい時に、速度論的な反応条件を使用します.で、この場合はC'が主生成物としてできます. 熱力学的条件の場合も同様に1と1'の違いは存在しますが1の反応速度の違いは結果には反映されません.熱力学的条件では2の相互変換が存在し、より安定なエノラートに変化するため(速度論的条件ではB、B'は速やかにアルキル化されるような反応設計が必要なので、2のプロセスは存在しない)、BとB'のポテンシャルエネルギーの違いによって生成比率が決まります. (もう一つつけ加えると、3の反応速度は上段も下段も同じ、という前提です.もし3の反応速度が大きく異なる場合、3の反応速度によってC/C'の生成比率がかわることもあります)
お礼
丁寧に説明してくださって有難うございます。 反応式を見ながら考えると解りやすいですね。 すごく参考になりました♪