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夏目漱石の草枕にある情に棹させば・・・って?
これってどのような意味なんでしょうか? また、実際、使っているようなとこはあるのでしょうか? 私の知る限りでは、こんな表現しませんので。
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草枕の冒頭の文章は有名でよく引用されますが、人生論などを人に説く立場の人が引用するのみで、一般の人、特に若い人が日常会話で使用することは考えられません。 冒頭の文章で漱石は「知、情、意」を分かりやすく且つ彼一流のユーモアで説明しています。こんなことを気にせずもっと自由気ままに生きたいものだが、現実にはそうもいかない。この世は住みにくいところだと嘆いているようです。 「情に棹さす」と言う表現は江戸時代から明治時代の人々ならだれでも理解出来たと思われます。昔の川舟は帆やオール(櫂)を使わず竹で出来た棹を操って船を進めていました。(現在でも観光地で見かけます)人間の情(感情)はコントロールすべきですが、自分のこと、家族のこと、仲間のことなどになると、うまく感情コントロールが出来なくなり、急流にもかかわらず棹を川底に強く突き刺して船を前へ進めたかのように、流されてしまって事態が悪くなり勝ちだと言ってるのです。 流れに棹さすを急流だから棹をさしてブレーキをかける意味に解釈する人がいますが、これは棹の用途を誤解しているからです。棹をブレーキとして使うなら「棹させばながされる」筈がありません。
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- hakone8ri
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最近の新聞記事で、本来の意味と違って解釈される言葉の一つに「流れに棹さす」があります。 「情に棹さす」はこの「流れに棹さす」をふまえていると思われます。 つまり流れを情に置き換えた漱石流表現かと・・・
お礼
そうなんですね。 表現の機微に触れる思いですね。 そして、また意味合いも、時とともに変形していくのでしょうね。
- konkichi
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『智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。』 ですね。こんにちは。いやー、久しぶりにこの言葉を読みました。私の解釈で現代口語訳してみますね。 「理屈ばかりを言っていれば(理性ばかりで生活すれば)、とげとげしくなる。人情(感情)の川にどっぷり浸かっていると、こんなはずではなかったということになる。だからといって、自分の意地を通せば人とぶつからないように気を遣わないといけなくなる。とこのように人間の世の中というものは暮らしにくいものだ。」 くらいになるでしょうか。漱石は、当時は特に義理、人情を重んじる日本に生まれたのであり、また英文学を通して西洋の理性を学んだ人間だったゆえに、そのバランスの取り方に苦労をしたようです。イギリス留学中や帰国してからも、一般の日本人には理解されにくい精神構造(文化)を持っていたゆえに苦しみ、欝病にもなったりもしたようです。 「情に棹させば流される。」の部分には、特に日本文化に特有な人情の世界に住んで付き合いを続ければ、他の日本人と同じように集団の中に埋没し、ついつい自分の信念を失くしてしまうという、深い意味が込められていると思いますね。 こんな感じでしょうか?「情に棹させば流される。」というのは、諺でも成句でもないので、ふつうの会話には使わないでしょう。今だったら、「情が移る」、「情にもろい」、「情にほだされる」とかの表現をよく使いますよね。また、「あまり情けをかけると、別れ辛くなる」とか言ったりしませんか?
お礼
ありがとうございました。 意味合いはおぼろげながら理解できましたが、これを説明する表現力はすばらしいですね。ww もし機会があればパクらせて頂きますね。 また、その背景に西洋の文化を学んでいたので、漱石の心中は、ジレンマと葛藤だったんですね。ちょっと、漱石の苦悩を理解した思いになりました。おこがましですね。 ありがとうございました。
- karrin
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これは 比喩的表現です 情に棹させば 流される というのは 感情中心で 物事に対していると その本質とか 道理 善悪を ついつい 無視して 処理してしまい 正しい 判断や 処理が できなくなるということです 感情という 川に 船で 乗っていて 前に進もうと 棹を 川にさしたけど 感情の流れが 激流だと その 流れに 逆らうことができずに 正しく 進めないということてす 近年 ある県の知事が 辞任すると 発表されていましたが おとといまでは そういう状態で 辞任しないと 言われていたのも こんな感じかなと 邪推しています^^;
お礼
なるほど、そうなんですね。 感情を川にたとえ、比喩しているのですね。 すごい、感性ですね。 ありがとうございました。
お礼
そなたもすごいですね。ただものでは、ないって感じです。 学校では、きっとこの半分も教えてもらえませんよ。 ありがとうございました、 余談ですが、かなり、智に働いたお方と推察しますが、全然、角もたちません。恐れいります。