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夏目漱石 『こゝろ』について
上(先生と私)の段落三十一の中で、 「あなたは本当に真面目なんですか」(…中略…) 「私は過去の因果で、人を疑りつけている。だから実はあなたも疑っている。しかしどうもあなただけは疑りたくない。(…中略…)あなたは腹の底から真面目ですか」 「もし私の命が真面目なものなら、私の今いった事も真面目です」 という、先生と私の会話の場面があります。 しかし、最後の「私」の言葉の意味を上手く取ることができずにいます。 自分なりに、『私は自分なりに真面目に生きているつもりです、そして真面目に生きているから、今いった事も真面目な質問なのです』と言う意味かと取ってみたのですが、どのように読めば良いのでしょうか?(勿論、固定の解釈というものが無いのは承知なのですが…) もしよろしければお返事をお願いします。
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「私という人間にとって可能な限り真面目に言っています。」という意味だと思います。 つまり、「ことによると、私が自分自身で気づいていないだけで、私という人間は本質的には不真面目な部分を内蔵しているのかも知れない。もしそうであれば、わたし自身がいくら真面目に思っていても、その考えには、不真面目なものが混じっている可能性がある」とも、真摯に考えているからでしょう。
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- toko0503
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「もし私の命が真面目なものなら、私の今いった事も真面目です」 この「私の今言った事」というのは、その直前に言った、 「ただまじめなんです。*まじめに人生から教訓を受けたい*のです。」 ということではないでしょうか。 不真面目な気持ちや単なる好奇心で、 先生の過去についての事を聞きたいのではない、 と言いたいのだと思います。
お礼
丁寧な回答ありがとうございます。 先生は、真面目に教訓を得たい、と思っている人にしか明かしたくない、そのような人がいないならいっそ自分だけの物のまま死んでしまうほうが良い…と考えているようですね。
- sinjou
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男性の勘で読んで良いと思います。 男性の嫉妬攻撃→後悔自滅の話ですよね・・・
お礼
ご回答ありがとうございます。 自分としては、嫉妬の後悔から『だけ』の自滅ではないように感じましたが…どうなんでしょうか。
お礼
自分を肯定しきっていない・把握しきっていない、ということでしょうか。たしかに、そういう響きも読み取れますね。 ありがとうございます。