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文型「~なんて、およそ~ない」について教えてください。
ボランティアで日本語教師をしている者です。 昨日、外国人に以下の文型を教えていて、困ったことが 起きました。もしよろしければ、教えていただけないでしょうか。 文型:「~なんて、およそ~ない」 ここで、以下のような文作りをさせました。 (括弧に文を入れて完成させる) 1.車を盗むために人を殺すなんて、およそ( )。 こちらが考えていたのは、(理解できない)という答えでしたが、 その外国人は「分からない」と答えてきました。 ↓ 1'.車を盗むために人を殺すなんて、およそ(分からない)。 私としては、この文では、どうも不自然な気がします。ところが、 その外国人は、「分からない」も「理解できない」も同じ意味の 動詞だから問題ないのではないかと言っております。 どうして、外国人の作った文に、ネイティブとして違和感を 覚えるのか自分でも分かりません。「分からない」でも いいのでしょうか。 2.同じ文型で、同様に文作りをさせました。 1)( )なんて、およそ意味のないことだ。 2)( )なんて、およそ今までに例のないことた。 1)の括弧には、(戦争で殺し合う)、2)の括弧には、(中学生が ホームレスをする)がこちらが用意した例文です。 ここでは、生徒に、何故「~意味「の」ない~」、 「~例「の」ない~」のところに、「の」の代わりに 格助詞の「が」を使ってはいけないかと逆に質問されました。 これについても、「~意味「が」ない~」でも 「~例「が」ない~」でも、間違いではないと思いますが、 やはりネイティブとしては違和感を感じます。 この「の」は、日本語学習者がもっとも誤用する助詞だと 聞いております。 以上2点につきまして、教えいただけないでしょうか。 よろしくお願いいたします。 、
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#3 ただ、用例にもあるように、「意味のない“こと”」のように 後ろに名詞などがくる場合は「の」が使われることが多いと思いますし、 私も「の」の方が適しているように思います(「が」が誤りというわけではなく)。 この点については、No.1様もおっしゃっていますね。 文法のことはよく分かりませんが、 上記のような傾向があるということは間違いないところだと思います。 これが次のように後ろに名詞が付かないとなると「の」は不適切といえますね。 「僕【が】読んだ」 「お茶【が】飲みたい」 「意味【が】ない」 「例【が】ない」 しかしご質問文の場合は一応「が」も使えるとなりますね。 あまり適切な説明になっていませんが、今回の場合は取りあえず、 「が」も許容ということにしてあげてはいかがでしょうか^^ 日本語初学者(私の子供の頃を思い起こしてみても)には、 この「の」の使い方は少し難しいかもしれませんね(私に関しては、大人になった今でも理解できていないためうまく説明できませんが^^;)。 ************************************ 主格を表す「の」 主格の「が」は時に「の」に置き換わることがある。 最も知られている例は、「~ガ述語」全体がそのまま修飾語となって体言に係る場合である。 ・鬼【の】居ぬ‘間’に洗濯じゃぶじゃぶ。 ・鬼さんこちら、手【の】鳴る‘ほう’へ。 ・とにかく僕【の】来た‘こと’は分かっているんでしょう。 逃げも隠れも出来んさ。(川端康成『千羽鶴』) ・鐘【の】鳴る丘 ・日【の】当たる場所 ・血【の】にじむ思い ・血【の】通った付き合い ・腹【の】座った男 ・手【の】こんだ犯罪 ・耳【の】痛い話 ・訳【の】分からぬ話 ・火【の】恋しい季節 ・金【の】なる木 ・耳【の】聞こえぬ振りをする ことわざ類にも次のような例が見られる。 ・下戸【の】建てた‘蔵’はない ・火【の】無い‘所’に煙は立たぬ 『助詞・助動詞の辞典』 ************************************ およそ【凡そ】 |(3)《打ち消しまたは否定的な表現を伴って》全く。全然。 |【の】:「君とは―縁【の】ない‘世界の話’だ」『明鏡』 |⇒「君とは―縁【が】ない」 |【の】:「およそ手【の】かからない‘子’だ」『小学館現代国語』 |⇒「およそ手【が】かからない」 |【が】:「―意味【が】ない」『学研』 |⇒「―意味【の】ない‘説明’」 中途半端な回答になりまして申し訳ありませんでした。
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#2 同じことが「理解」についてもいえるはずですが、あまりその必要性を感じないところを見ると、「分かる/分からない」だけでは「理解できる/できない」という意味よりも、 よく使われる「判明する」という意味の方に読んでしまいがちになるということでしょうか? 「分かる/分からない」 「判明する/しない」>「理解できる/できない」 「理解できる/できない」 =(「内容」など“名詞”が/は)分かる/分からない =分かる/分からない(「内容」など“名詞”)だ 『 人を殺すなんて、分からない 』 『 人を殺すなんて、分からない(考え方だ) 』=理解できない 『 人を殺すなんて(考え方は)、分からない 』=理解できない 素人の考えになりますが、違和感の原因はこういったところではないかと思ったりもします^^; 曖昧な回答になり申し訳ありません。 今回の感覚を解明するのはかなり難しいですね^^; > 戦争で殺し合うなんて、およそ意味のないことだ。 > 中学生がホームレスをするなんて、およそ今までに例のないことた。 > > ここでは、生徒に、何故「~意味「の」ない~」、 > 「~例「の」ない~」のところに、「の」の代わりに > 格助詞の「が」を使ってはいけないかと逆に質問されました。 生徒の方からの質問は、「ここは「の」ではなく「が」であるべきだ」もしくは「「が」も使えるのではないか」のどちらかだと思いますが、いずれにしましても、穴埋め部分についての質問ではなくこういったことに目がいくということは、大変熱心な方なのですね^^ 私などは(書き言葉や話し言葉の)用例から何となく日本語を覚えているようなものなので、こういうことはあまり注意して考えたことがなかったです^^; それで結論をいいますと、どちらを使っても一応日本語の用法に適っているとなるのだと思います。 【の】 |《文の成分を成す句「A―B」で》 |(ア)Aがこの部分の主語であることを示す。 |「僕―読んだ本はこれだ」 |「雨―降る日には出掛けない」 |「しっぽ―短い猫」 |※「が」で置き換えられる。 |『岩波国語辞典』 |《連体修飾節で使って》 |節中の述語が表す動作・作用の担い手を表す。 |「先生―お書きになった本」 |「雪―降る夜」 |「時―過ぎゆくまま」 |「運動―苦手な人」 |「絵―好きな母」 |「お茶―飲みたい方」 |※文語では、主文における動作・作用の担い手を表すこともできる。 |「静心なく花―散るらむ〈紀友則・古今集〉」 |『明鏡国語辞典』
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こんばんは。三分割になります。 > 1'.車を盗むために人を殺すなんて、およそ(分からない)。 > > その外国人は、「分からない」も「理解できない」も同じ意味の > 動詞だから問題ないのではないかと言っております。 > > どうして、外国人の作った文に、ネイティブとして違和感を > 覚えるのか自分でも分かりません。「分からない」でも > いいのでしょうか。 ************************************ ●わかる【分かる・判る・解る】自動詞 (1)はっきりとしていなかったものごとにイエスとノーのけじめをつけることができて、明らかになる。 「事情が―」 「結果が―」 (2)それを受け入れて、うまく対応・処理できる能力をしっかりと持っている。 「英語が―」 (3)物事のすじみち・価値などをはっきりとらえて、じゅうぶんに理解する。 「君は分からない人だね」 「絵が―人」 「物のよしあしが―人」 「僕に現代音楽は―・らない」 「何を言っているのかさっぱり―・らない」 ●りかい【理解】スル 他動詞 (1)意味や内容のすじみちがよくわかること。 「―が早い」 「―力」 「文章[日本語・年金制度]を―する」 (2)人の立場や気持ちをくみとること。 「相手の意見に―を示す」 「―に苦しむ」 『角川必携』『明鏡国語』 ●わからない【分からない】(連語) (1)あらかじめ想像できない。 「―ものだ、あの人が自殺するなんて」 (2)ものの道理が理解できない。また、聞き分けがない。 「君も―男だな」 〔「分からぬ」「分からん」はややぞんざいな言い方。「分かりません」は丁寧な言い方〕 『三省堂国語』 ************************************ わかる(3)、りかい(1)、わからない(2)の意味になりますね。 理解の場合は「できる」が付きますが、そのどちらにしても、意味から考えて「分かる」の使用も間違っていないのだと思います。 少しおかしな感じがするのは何なのでしょうね^^; いろいろ考えてみましたが難しいですね^^; No.1様のおっしゃるようなことで「漢語」「和語」というのも関係するのかもしれません。 それと何となくですが、国語辞典の用例にも「分かる/らない-(名詞)だ」とありますし、少し語句を補う必要があるような気がします。 『 車を盗むために人を殺すなんて、およそ分からない(考え方/行為)だ 』 原文と比べると、少し引っ掛かりを感じなくなったように思います。 #1
No.1の補足です。 >ちょっとおかしくても,じゅうぶんに通じる日本語を教えるほうがいいんじゃないですか。世界共通語の英語ではそうですから。 英語の先生からいちゃもんがつくとまずいので。 ぼくの根拠は,自分の論文の英語をネイティヴに修正してもらったときの経験です。おなじ文章でも,こまかく直す人と,そうでもない人がいます。後者に「もっと修正すべき点があるのでは?」と聞いたところ,「英語は世界共通語だ。正統からいえばちょっと変でも,じゅうぶんに通じるなら私は直さない」との答えでした。英語のクラスではなく,実戦で,ということです。
- akasaka_yo
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日本語ネイティブという意識がまずダメなのではないでしょうか。 あなたが福岡在住なら福岡ネイティブと思うべきでしょう。 ちなみに私は関西ネイティブですから、あなたが滋賀県から岡山県に至る地域に住んでいない場合、会話したらお互い凄まじい違和感を感じると思いますよ。 教え子の方が、資格取得の必要等があるのでしたら別ですが、 そうでない場合、学問上正しいかどうかは意味の無い事だと思います。
>文型:「~なんて、およそ~ない」 ふ~ん。英語を勉強したときには「文型」という用語を聞きましたが,日本語にもあるんですか 笑。 >どうして、外国人の作った文に、ネイティブとして違和感を覚えるのか自分でも分かりません。「分からない」でもいいのでしょうか。 ぼくも日本語ネイティヴですから違和感がありますが,外国人がしゃべったものなら許容範囲内です。たぶん,「分からない」では単語がやさしく文字数も少ないので,強調感が生まれないのだろうと個人的には思います。「とうていわかんねえよなあ。」と文字数を増やせば,動詞「わかる」でもいいような気がするのは,ぼくだけでしょうか? >何故「~意味「の」ない~」、「~例「の」ない~」のところに、「の」の代わりに 格助詞の「が」を使ってはいけないかと逆に質問されました。 「が」を使うなら,「意味がない。」「例がない。」で切るほうがしっくりきます。「意味がないことだ」でもじゅうぶんに許容範囲内です。 ちょっとおかしくても,じゅうぶんに通じる日本語を教えるほうがいいんじゃないですか。世界共通語の英語ではそうですから。
お礼
passersbyさん 早速のご回答ありがとうございました。 やはり、「理解できない」に比べて「分からない」に 違和感を感じるのは文字数が少ないためでしょうね。 用法をとしては、どちらも間違ってないことが分かりました。 また、「の」の方が連体修飾的な使い方に適しており、 「が」については、述語で終わらせたほうがしっくりくると いうことも分かりました。 どうもありがとうございました。
お礼
lyricsさん いつもお世話になっています。 1.につきましては、やはり「分かる」でも「理解できる」も 使えるということが分かりました。ただ、「分かる」の場合、 短すぎるところに違和感を感じるのでしょうね。ご指摘のように 語句を補うことで、この違和感を解消することができるような気が します。 「車を盗むために人を殺すなんて、およそ分からない行為だ。」と することで「引っかかり」がなくなるような気がします。 「の」につきましては、主格として十分使えるということが 分かりましたので、「が」と完全に互換性があるということで 再度、説明をしておこうと思います。 今、教えている生徒は、韓国からきた社会人で、他の国の 日本語学習者よりは、「文法」に対して意識が強いような 気がします。 色々と詳細に教えていただき、ありがとうございます。