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英語教育で発音記号の「逆さv」と「逆さe」を区別する理由
私は、日本人には逆さvと逆さeを同じに教えて良いと思うのですが、どうも反対意見が多いようです。(文字化けするので、発音記号は打てませんでした・・・) まず私が同じと教えて良いと思う理由としては、一般ネイティブにとってこの2つが違う音という認識がないこと。 イギリスの有名な言語学者、Ronald Wardhaugh先生から直接聞いた話では、 音素/逆v/ の異音として [逆e] と [逆v] が現れるという解釈です。 これは、[逆v]はストレスのある位置、[逆e]はストレスの無い位置で相補的分布をしていて、ミニマルペアがないということで説明ができるでしょう。 言うまでもなく、「両者は音の質が違う」ということは、「違う音素」という証拠として不十分です。 むしろ、「日本人の耳には違う音に聞こえることもあるが、ネイティブは同じ音と認識する」という説明が良いのではないでしょうか? 「リスニングのため」という反論もあるかもしれませんが、日本人には両者の音の質以前に、例えばcommunicateのoをオ、terribleのiをイ、apartmentのeをエ、と読むような「カタカナ英語では、ストレスのない母音はローマ字ベース」ということの干渉の方がよっぽど重大な問題じゃないでしょうか?まずこれが矯正されてからの話だと思います。 「受験の発音問題のため」という反論も聞きますが、少なくともここ10年くらいのセンター試験で両者の違いを問う問題は出てないはずです。 もちろん全ての大学入試をチェックしたわけではないので、もしそういう問題が出た具体例があれば、教えていただけたらと思います。 そもそも、語中でも文中でもなく、単独で両者を意図的に発音し分けられる人は、ネイティブも日本人も含め、訓練された音声学や発声発音の専門家に限られるのではないでしょうか? 又、「あいまい母音」という用語が、「日本語の発音はハッキリしてる、英語はあいまい」などという妙なビリーフの種にもなる気がします。 つまり、「音声教育」ではなく「英語教育」という視点で見れば、学習者の負担をへらすためにも、両者を別物と扱う必要は全くないと思うのですが。 もちろん私も見落としている点はあるでしょう。 別物と教えることによるメリットがあれば、教えていただければと思います。
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- gasgergerger
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英語圏の人々と区別がつかないくらいの発音を目指して日々練習しています。 私が今行っているのは、 ・音読 ・シャドウィング ・発声練習 です。 以前とてつもなく発音が上手い日本人(学生)を見かけましたが、アメリカに15年住んでいたそうです。「やっぱりアメリカで育たないと無理か」なんて思うのは納得がいかないのでみなさんの意見をお聞かせください。 私が思う相違点は、 ・骨格の違い(しかし、これは言い訳だと思います) ・口のあけ方 そして私が一番気になることは、声の質(ひびき)だど思います。しこれは、どれだけ辞書で発音記号を確認し100%正しく発音してもなぜか改善できません。 何か効果的な練習法があれば是非教えてください。 「英語の発音に全然自信がない方」から回答します。 日本人が語学習得を不得手とするのは、日本語が世界的に見て音素がとても少ない言語だからです。逆に、少ない音素でこれだけ微妙なニュアンスを使い分かられる言語として、日本語はとても優れた言語だと思います。 自分が使える音素を増やす第一段階は、まず別の音素を別の音として聞き分ける耳です。 これは3歳くらいまでに獲得される能力らしいので、大人になってからの習得は非常に努力を要します。しかし専用の学習プログラムがありますので、それで自分の聞き分けられる音素を増やすしかないです。子音も母音も日本語はとても単純化されているので、両方とも日本人にとって同じに聞こえてしまう音が全く違う音に聞こえるまで訓練が必要です。 耳が出来たら、発音するほうはあまり難しく考える必要はありません。というのは、英語は世界共通言語として事実上使われているので、世界各国の「方言」がたくさんあります。従って、同じ英語圏と言ってもアメリカ、イギリス、オーストラリア、各国の人の話す英語は全く違いますし、ヨーロッパ各国の人が話す英語はそれぞれ独特な方言になってます。それでも基本の音素の区別が守られている範囲内なので、耳さえ出来ていれば聞き分け可能です。ということは、日本人は日本人訛りの英語でいいんです。 たぶん、ドイツ語ではRとLが英語圏よりはっきり区別されているためと、音節の切れ目がクリアなことによると思います。なので、それをお手本にすると日本人にとっては相手に聞き取ってもらえる英語を習得し易いといわれました。本場の英語が真似しにくければ、真似し易い訛りの真似から入るのも実用的な一手段と思います。いろんな国の人の英語を聞いてると、ドイツ語圏の人の英語は日本人には聞き取りやすいです。
- googoo1956
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今回の問題にずっと関心をお持ちで継続して回答をお読みになっている方々もいれば、途中からお読みになった方々もいることでしょう。その方々のために、最後に全体の流れをおさらいしておきましょう。 まず、強弱アクセントを持つ英語には大切な原則があります。 (1) 強勢のある音節の後は、必ず弱い母音を含む音節になる。 (2) /Λ/は強母音、「schwa」は弱母音に分類される。 この2つの事実から導かれることは、次のことです。 (3) 例えば、第一音節の母音が/Λ/である「muffin」という単語の第二音節の母音は「schwa」になる。 このことはご質問者も過去のご返事の中で認めていることです。「一般ネイティブにとってこの2つが違う音という認識がない」と述べているご質問者でさえ、ご自身で/Λ/と「schwa」の違いを認めています。 問題は、このことを受けて出されたご質問者の「日本人には逆さvと逆さeを同じに教えて良いと思うのです。」という提案です。 2つの音声の違いを認めているご質問者が、そのような提案をする理由は「学習者の負担をへらすためにも、両者を別物と扱う必要は全くない。」というもののようですが、これが問題です。 日本語にない音声が負担になるという理由で指導を避けるのならば、他にも/s/と/th/や/b/と/v/などのような日本人が戸惑う音声も指導を避けて良いことになってしまいます。 また、2つの音の違いをネイティブが意識していないからといって日本人も同じように無意識でいて良いわけではありません。一般のネイティブが文法をあまり意識しないからといって母国語ではない英語を学ぶ日本人が文法を無視できないことと同じことです。 曖昧な母音である「schwa」は、強弱アクセントを持つ英語の音声を理解するには必ず身につけるべき音声です。そして、音声指導については、誰もが認める大切な原則があります。 (4) 音声指導の基本は、早期から正しい音声に触れさせることである。 このことに反対の意見を持つ人はいないでしょう。すると、(3)と(4)から導き出される結論は次のようなものになります。 (5)/Λ/と「schwa」は早期の段階からきちんと区別して指導すべきである。 これは、高低アクセントを話す日本人が強弱アクセントである英語を学ぶ際に絶対に必要なことです。 発音記号を意識させるかどうかは別にして、適切な指導者によって自然に「schwa」に触れることは学習者にとって大きな利益になるのは間違いありません。 もし初期の段階から学習者が「2つの音の違い」が分かるような音声に触れるのであれば、ことさら説明や強制をする必要はありませんが、「2つの音が同じだと指導すること」は音声指導の本筋から離れていると思います。 最後に、このことに関しての貴重な記述を引用しておきます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 英語において最も頻繁に使われる母音が、ストレスが置かれない弱音 のあいまい母音/6/ (schwa)である。 日本人英語初級学習者は、この強弱音節の弱音/6/ができないために、ストレスリズムに乗って発音できない場合が多い。 したがって、/6/音は、最終段階で単独で識別させて終わるのではなく、早い時期から導入し、もっと大きなスピーチ単位の中で、ストレスやリズムと関連づけながら練習させるべきである。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex/kotoba04/TSUKUMA.PDF もう十分でしょう。ここまでこの問題に関心をお持ちいただいた方々のご参考になれば・・・。
お礼
私は、逆eと逆vを区別するもの、しないもの、シュワーを2通りに分けるもの等色々なタイプを知った上で、又逆eのフォルマントが逆vや/e/(egg等のe)とオーバーラップすることも知った上で、一応「状況に応じていくつかの選択肢の中から使い分ける」、ということです。 察するに、貴兄は逆eと逆vを分けるタイプしか見たことがないようですが、そこが議論の元だと思います。 質問にお答えするつもりですが、その前にまず確認しておきたいことがあります。 1.貴兄は「強勢」をどのように解釈されますか?「強さ」とは具体的に何を指すのでしょう?ここは非常に大事です。 「そもそも強勢とは何なのか」ということは専門家の間での大きな課題になっています。 一方日本語の「ピッチアクセント」の解釈も、昔から議論され続け今もなお大きな問題を抱えています。又、例えば「赤」の「か」と「垢」の「か」ではアクセントの影響でkのvoice onset timeや母音の質が変わることや音量の変化といった「強勢的な要素」があることも言われています。発音記号でそれらの違いを書くことも当然あります。 では、日本語と英語のアクセントシステムの違いを、貴兄はどのように説明されてますか? 2.シュワーとハイシュワーの使い分けについてはどうお考えですか? 3.逆eはつづり字の影響を受けるとのことですが、そうなるとagoのaと、opposeのoは違うことになりますが、この違いはどのように説明されますか? terribleのi、apartmentの最初のaとe、openのe、secondのo、Richmondのo、ligamentのaとe、gloriousのou等はどのように説明されますか? (私は話し相手により説明を変えます。) 4.貴兄はライトlダークlの違いより逆eの方が重要というようなことをおっしゃってましたが、その基準はなんでしょう? l-vocalizationをネイティブがしない所で日本人はするという指摘もあるので、これも逆eと同じくらい大切な問題という考え方もあると思いますが。 5.native-likeとintelligibilityについてはどうお考えですか?一般的に応用言語学ではintelligibilityは大切だが、native-likeはそれほどでもないどころかnon-native-likeは話者のidentityだとも言われますが、そのあたりはどうお考えですか?ここはこの議論の大事な所です。
補足
> 2つの音声の違いを認めているご質問者が、そのような提案をする理由は「学習者の負担をへらすためにも、両者を別物と扱う必要は全くない。」というもののようですが、これが問題です。 日本語にない音声が負担になるという理由で指導を避けるのならば、他にも/s/と/th/や/b/と/v/などのような日本人が戸惑う音声も指導を避けて良いことになってしまいます。 ですから・・・#16の方の前半部分を理解していただければ、このようなリアクションは出てこないと思うのですが・・・(涙) あと「両者を別物と扱う必要は全くない。」などと申してないでしょう・・・ 「学習者のレベルや目的によっては後回しにしていい」と言ってるだけです。
- googoo1956
- ベストアンサー率47% (623/1316)
>まず私が同じと教えて良いと思う理由としては、一般ネイティブにとってこの2つが違う音という認識がないこと。 >そもそも、語中でも文中でもなく、単独で両者を意図的に発音し分けられる人は、ネイティブも日本人も含め、訓練された音声学や発声発音の専門家に限られるのではないでしょうか? >つまり、「音声教育」ではなく「英語教育」という視点で見れば、学習者の負担をへらすためにも、両者を別物と扱う必要は全くないと思うのですが。 あらためて読むと、大変失礼ですが、いかにも不十分としか言いようがない「裏付け」ばかりです。1つは個人的な経験、後の2つは個人的な憶測です。客観的な資料や科学的なデータがあるわけでもないようです。 まぁ、一つ目の「一般ネイティブにとってこの2つが違う音という認識がない」というご指摘については、確かにそのような側面がネイティブにないとは言えないのかもしれません。 たとえば、「learner」という語の発音は/le*:rne*r/という記号で表されます。(面倒なので「schwa」は/e*/で表記します。) http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=learner&stype=1&dtype=1 この中で出てくる/e*:r/と/e*r/は明らかに異なるものです。具体的には、前者はアクセントがある音節に、後者はアクセントのない音節に現れるものです。 もし「learner」の中の2つの母音を「同じ音」で発音したら、どちらにもアクセントのない「ラナ」かどちらにもアクセントのある「ラーナー」という発音になってしまします。 カタカナ表記では正確な発音が表せないことは残念ですが、幸か不幸かこれらの音はアクセントがなくなるのでどちらも平板になるためにまさにカタカナ発音がぴったりです。 正しい発音は、前にアクセントが置かれた「ラーナ-」です。しかし、ネイティブに近い人ほど、正しい発音ができるにも関わらず、/e*:r/と/e*r/の違いを認識していないようです。 しかし、だからといって、「learner」を/le*rne*:r/と発音する人はネイティブの中には決していないでしょう。その発音記号だと、第2音節にアクセントがある「ラナー」という発音になってしまいます。そのような違いが生まれるほど、発音記号には大切な意味が含まれているのです。 ただし、ネイティブたちが発音記号に疎いというか、発音記号そのものを小学校などでは学ばないということは事実のようです。 ただし、彼らは生まれたころから正しい発音に触れているために、たとえ認識していなくても、その2つの発音を違った風に発音することができるのだと思われます。 だからこそ、発音記号を意識していなくても、または発音記号自体を知らなくても正しい発音ができるのでしょう。(そこが、日本人学習者と異なる点です。彼らの中には、大きくなって初めて発音記号によって同じだと思っていた2つの発音の違いを知って驚く人もいるようです。) そもそも、/e*:r/と/e*r/という異なった記号が現在まで廃れずに現在まで生き残っているのは、そのような違いの実態がネイティブの中にあるからに他ならないと言えるでしょう。 話を音声指導に戻します。英語を学び始めたばかりの学習者を指導する人間の資格について語る場合には、下記の4つの視点で考えることができそうです。 (A) /e*:r/と/e*r/という発音の違いを認識して、その異なる発音ができる人 (B) /e*:r/と/e*r/という発音の違いを認識していないが、その異なる発音ができる人 (C) /e*:r/と/e*r/という発音を同じだと思い、同じ発音しかできない人 (D) /e*:r/と/e*r/という発音が違うと分かっているが、同じ発音しかできない、または同じ発音だと学習者に指導する人 英語の指導者としては、どの人が向いているのでしょう。(A)と(B)の人は問題ないでしょう。生徒に発音の違いを強制しなくてもその音声から生徒は【自然に】違いを意識できるようになるでしょう。【自然に】というのが重要です。 問題は(C)と(D)の人です。 (C)のように同じだと思うのはまだ構いませんが、実際に2つを同じように発音をしてしまうと、学習者は誤った発音(この場合は2つの音が同じだということ)を無意識に覚えこんでしまうでしょう。 (D)の人も困りものです。「違い」を知っているのに、その「違い」を生徒に音声で実践できない人はもちろんですが、意識的に「同じだと指導する」人も困った存在です。 「schwa」と/Λ/の場合も同じです。この2つの発音が異なることはご質問者が自ら認めていらっしゃることです。そして下記の書き込みもご質問者が自ら書かれたものです。 >まず【私が同じと教えて良い】と思う理由としては、一般ネイティブにとってこの2つが違う音という認識がないこと 問題は「2つの音の違いを認識しているのに、同じものだと教えること」です。 音声指導の基本は、幼いうちから正しい、できればネイティブの発音に触れさせることです。彼らは発音記号を意識していなくても、たいていの場合は一応正しい発音ができるので問題はありません。しかし、ネイティブのような発音に対する感性を持たない人間が、全く個人的な理解と発想によって考えだした「斬新な指導法」によって学習者を戸惑わせることは問題です。 今回の問題について言えば、短母音しか持たない語、例えば「young」や「cut」などであれば影響は少ないかもしれません。しかし、複数の音節を持った語であれば「schwa」と/Λ/を同じものだと指導することは、特に学び始めた学習者にとっては弊害が大きすぎるでしょう。 英語の「muffin」は、アクセントが前にある「マフ(ィ)ン」か「マフ(ァ)ン」であって、平板な「マファン」ではありません。平板な「マファン」としか発音しない(できない)のであれば、それは英語の指導者としての適格性を疑わせるのに十分なことです。 http://dictionary.cambridge.org/define.asp?key=52407&dict=CALD http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=muffin&dtype=1&stype=1&dname=1ss 今回の「斬新な提案」を判断する最大のポイントは、ご質問者が「アクセントと曖昧な母音との関係の重要性」を理解しているかどうかということです。 もし、ご質問者が、英語を学び始めたばかりの学習者に対して正しい音声を通して「アクセントと曖昧な母音の関係」を【自然に】意識させることの重要性について理解できたならば、お返事をお待ちしています。
お礼
何度も申し上げてますが・・・ 強勢によって「必然的に」母音の質が変わるなら、強勢が正しく発音できるようになることだけ教えれば、シンプルでいいでしょう。 強勢と母音の質を両方教えたり表記したらredundancyでは?と言いたいのです。(もちろん目的にもよります。) もっとも学習者が聴いた時に母音の質が変わることに混乱した場合は、説明する、ということも申し上げました。 「斬新な提案」でも何でもありません。 ここが理解できないとおっしゃるなら、#16の方のレスをしっかり読んで下さい。 ところでcurrentとcurrantは、辞書によれば同音異義語で、ネイティブもそうだと言ってますが、 つづり字の影響をうけるなら、この2つは違うことになりますよね?ここは学習者にどう説明するのでしょう? 又、違う発音なのに両方逆eで表記することに関してはどうお考えですか?
補足
「斬新な提案」でも何でもなく、色々な言語の色々な音で、redundancyかどうかってのは、音声学音韻論でしょっちゅう出る話だと思いますが・・・ わかりきったことはいちいち表記しない、という「シンプルな表記」も1つのポイントになりますよ。 > 「dark L」や「light L」のように本質的または厳密な意味では多少異なる部分があったとしてもある程度似たような音であれば、できるだけまとめられている発音記号においてさえ そうではなくてですね・・・ ダークlとライトlは英語では相補的分布をして、わかりきってるから違いを書かないのです。違いを書いたらredundancyだからです。 (もうひとつ言えば、英語ではダークlとライトlは弁別的ではないから。)
- googoo1956
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回答を終了したいと申し上げたのですが、反論のような、または質問が助言のようなご意見をいただいたのであれば、返答するのが礼儀なのかなと思って書き込みましょう。 >色々な説がありますが、自分と違う意見でも、きちっとした裏づけがあれば、「なるほどそういうアプローチも有りだな。」と思えるものです。 そもそも、ことさら音声学ではなどと大上段に構えなくても、普通の一般的な辞書などにおいて「schwa」と/Λ/がきちんと異なる記号で示されているのに、英語指導の初めの段階で「同じ音のように指導する」などというご質問者のご提案こそ、「きちんとした裏付けが必要」なのではないのでしょうか。 >まず私が同じと教えて良いと思う理由としては、一般ネイティブにとってこの2つが違う音という認識がないこと。 >そもそも、語中でも文中でもなく、単独で両者を意図的に発音し分けられる人は、ネイティブも日本人も含め、訓練された音声学や発声発音の専門家に限られるのではないでしょうか? >つまり、「音声教育」ではなく「英語教育」という視点で見れば、学習者の負担をへらすためにも、両者を別物と扱う必要は全くないと思うのですが。 これらの貴兄のお考えが「裏づけ」としては不十分だからこそ、『「schaw」と/Λ/を同じに扱うことは問題である。』という意見が、私だけでなく複数の方から指摘されているのでしょう。 相変わらず枝葉の部分へのこだわりが強すぎて、肝心の『弱母音の「schwa」と強母音の/Λ/を同じだと学習者に教えるてどうなるのか?』という根本的な私の疑問に対する最終的なお答えをいただいてはいないように思います。 >一方、英語を初めて見る中学1年生にも、いきなり音素も異音もごっちゃまぜにして詰め込むより、まずは簡単なものへ、徐々に難しいものから、としていく方が良い気がします。 このご返事に対する、私の「ただ、せっかくその違いを認識しておられるのなら、その違いを学習者に意識される指導は、(難しい理論ではなく実際の音声で、ある程度学んだ後ではなく)初期の段階から行なうべきでしょう。」という指摘に真正面からお答えにならなずに、その周辺のことにばかり反論(?)めいたものが出てくることが、今回の問題提起が内在している最大の問題点なのだろうと思います。 音声面の指導は、特に強弱アクセントを持つ英語における曖昧母音の指導は、記号を用いるかどうかは別にして、学習者が自然に意識するようにすることが英語の音声指導における必須事項だと思います。 その部分に共感できるかどうかが、今回の問題の最大のポイントだと思いますが、残念ですが、それを期待することはどうも無理のようですね。ご紹介したBBCの記述に関する感想さえもいただけないのですから。 その貴重な意見を再度紹介しておきます。 Getting the schwa sound correct is a good way of making your pronunciation more accurate and natural. 貴兄がいつの日か英語音声における「schwa」の独自性と重要性を、そしてそのことを英語を学び始めたばかりの学習者に意識させることの重要性を理解されることを願ってやみません。
お礼
学習者のレベルや目的によって、指導の内容を変えるのは言うまでもありません。まず私自身、単語レベルならネイティブに近い、単語によってはネイティブと同じに発音できてると言われますが、センテンスレベルではノンネイティブなのが、自分で聞いてわかります。なのでnative-likeの指導はできませんから、intelligibility重視です。inteligibilityこそが第二言語の発音の目的の原点であることは、応用言語学で一般に言われることです。 又、当然シュワーやストレスの指導が大事なことは100も承知です。 発音記号に様々な表記方法があることは、日本の数社の英和辞典を比べただけでも判ります。シュワーに2つの記号を使う方法もあれば、シュワーと逆vを一緒にする方法もあります。 又、音素の数を決めるのも音韻学者には難しいテーマと言われ、例えば英語の母音や日本語(標準語)の子音の音素数は、定義によって相当な揺れがあります。 金田一春彦の「日本語」では、12人のネイティブの音声学者に英語の母音音素の数を聞いたところ、少ないもので7、多いもので16と、十人十色だとあります。日本の発音教材では、英語の母音は24個と書いてあるものもあります。 又、長音の記号:1つとっても、かなり使い道が違います。単に「長い時に:を付ける」なんて単純なものではありません。 これらは全て、きちっとした裏付けの元に定義され、その定義の元に一貫していれば、「全て正しい」のです。同じ物を違う言葉で表現してるにすぎません。 どのバージョンを使うかは、目的や好みによります。そして、「今回はこれこれこういう理由でこのバージョンを使います。」と説明して、その定義の元に一貫して表記すればいいだけの話です。 私が、今まで書いた様々な理由のため、「今回は」逆eと逆vを同じ音素として扱うバージョンを使います。と言った所で、それはguruへの挑戦でも何でもありません。 別の目的の時には、シュワーやハイシュワーまで使うのですから。
補足
逆eと逆vを同じに使うなら強弱を同時に発音する記号を作れ、という貴兄のセオリーで行けば、lightのlとfeelのlを、/l/1つで良いと言うのなら、ダークlとライトlを同時に発音する記号を作り、pot、spot、optのpを/p/1つでまとめるなら、気音、無気音、無開放を同時に発音する記号を作る、などというとんでもないことになってしまいます。(爆) とにかく#16の方の前半部分をまず理解して下さい。基本中の基本です。
- ucok
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#11です。うう、自分が大して理解もしていないのに抜け出られない、ドラッグのようなスレッドですね(笑)。せっかくご質問をいただいたので、また回答します。 >「Scholastic Dictionary of American English」でbirdをuにしてるのは、er、ir、urの代表としてurを使っているからでしょう。butlerと区別してるのは、音声学重視の考え方でしょう。 > >ucokさんの感覚としてはどうでしょう?同じと認識されてますか? 「音声学重視の考え方」というのは理解していませんがそれはさておき、birdの「ir」とbutlerの「er」を同じ発音と認識しているか、というご質問ですか? 米国の小学校を卒業し、日本に帰国後、一般的な私立中学でイギリス英語を習った身としては、違う発音をしても同じ発音をしても間違いではないと認識しています。特に米語には「絶対にこれ」という標準語はありませんから。ちなみに、中学の先生には、同じ発音だと習った記憶があります。 で、ついでに、ほかについてもレスしたくなるんですよね(笑)。 >> birdのirのほうには「:」が付いているものの、butlerのer同様「逆e」です。 > >これはイギリス発音ではないでしょうか?イギリス人は確かに違いますね。 えっと、まず、この辞書ではbirdのirもbutlerのerも*同じ*発音記号なわけです。で、辞書はリーダーズですから、米語優先ですが、特別な記載がない限り、英米共通の発音という意味のはずです。厳密に言うとこの単語は「be:rd」という発音記号になっていて「e」は[逆さe]でアクセント付き、「r」は斜体字です。 ちなみに…… >ある程度最低限の基本ができ、カタカナ発音と別物と割り切ることができるレベルに達したら、教えることには賛成です。 > >私は、日本人に対しては、そういう意味の違いに関与しないような細かい違いはひとまず後回しにして、branchとbrunchの違いとか…… これらには大賛成です。ただ、余談ながら、私は日本の中高でずっとそういうふうに習ってきました。で、そもそもカタカタ発音については、中1の第一日目の英語の授業から「カタカナ発音は別物と割り切ってね」的なことを(やんわりとですが)みっちり教えられ、わかりやすい例として「bus」が、少し高度な例として「-er」を教えられた記憶があります。その後もカタカナ風に発音してしまう生徒がいれば、やんわりと注意されていました。強制ではなく、情報として教えるという感じです。「本当はダメなのよ」という感じで。 質問者さんが受けた英語教育はそうではなかったのでしょうか? 最初のうちはカタカナ発音が容認されていたのですか? また、高卒以前にかなりしつこく逆さvと逆さeの違いを叩きこむよう強要されたのですか? だとしたら私には未知の世界です。 このご質問も含めていろいろなQ&Aを英語のカテで見るにつけ思うのですが、どうも多くの方々は、私とは違う教わり方で英語を習ってきたのではないかと感じることがあります。ちなみに私はたまたま英語圏の宣教師が創立した中学や高校に通っていましたが、とりたてて英語に力を入れているという印象がありませんでしたし、英語ができない生徒は大勢いましたので、英語の授業とはこんなものだろうと思っていました。また、息子が地域の公立中や、進学校ではない私立高で受けている英語の授業も、私が受けてきたものとそう遠からずといった印象があります。難関大の入試やTOEICや英検の問題を見るにつけても、その教育で支障ないだろうと思っています。でも、どうやら世間一般の英語教育は、必ずしもそうではないように感じます。例えば、息子が大学受験用の大手予備校で教わってきた英語は、私には不要と思われる文法説明が難解であったりして、息子を混乱させています。それを私は息子に「ああ、その説明はどうでもいいから、こっちだけ理解しておいて」とアドバイスしています。つい、余談が長くなってしまいました。
- googoo1956
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ここは、私のような自称(にすぎない)専門家もいれば、音声学に明るい(?)と自負されるような方まで登場する、ロンドンの「speakers corner」のような場所です。そこがこの場所の面白いところですね。 もともと発音記号が、ある程度の緩さを持っていることは言うまでもないことです。それは、ここで話題になっている/Λ/が日本語の「ア」に近い音で発音される地域がある一方で「オ」に近い音で発音される地域もあることや、/l/という記号には「dark L」と「light L」などの種類があることから明らかなことであり、ここでの議論では当然織り込み済みのことです。 発音記号に緩さがある理由は、例えば、いちいち/l/を2つの記号で表すことは非常に非効率であるということでしょう。すべての発音に対して正確さを求めれば、それは数え切れないほどの記号を準備しなかればなりません。そこが、まさに今回の問題の根幹に触れる部分だと思います。 もし/Λ/と「schwa」が同じ発音でよいのであれば、はるか以前に同じ記号にまとめられていて良いはずです。 しかし、どなたかがご指摘の一部の例を除けば、この2つの発音は明確に区別されています。そこには、それ相応のきちんとした意味があるはずです。それが、「強母音」と「弱母音」という視点なのではないでしょうか。英語の読みにおいて重要な意味を持っていて、その意味において、本質的に異なるものを1つにまとめることはできないのでしょう。 「dark L」や「light L」のように本質的または厳密な意味では多少異なる部分があったとしてもある程度似たような音であれば、できるだけまとめられている発音記号においてさえ/Λ/と「schwa」が区別されている意味は大きいはずです。 そもそも発音記号なんて、人間が実際の音声を聞いてできるだけ忠実に文字として示そうとしたものに過ぎません。過信は禁物です。しかし、そこにはその記号を決めた人たちの、自称専門家や自称音声学者には想像もできない「思い」または「重み」があるはずです。 もし、その「思い」に疑問を抱くならば、すなわち「schwa」と/Λ/が同じ音だと学習者に指導しても良いと思うのなら、「強母音」と「弱母音」の両方を含む新しい発音記号を提示するくらいの気概があっても良いのではないかと思います。 しかし、あくまでも現在の辞書などにおいて使用されている記号を元に学習者を指導するのなら、それはもともと発案者によって「記号」に与えられている「意味」を無視した、それこそ大胆すぎる発想だと言わざるを得ません。 ただ、ご質問者は「いずれは、/Λ/と「schwa」の違いを学習者に指導するつもり」のようですから、ご自身としては「両者の実質的な音声の違い」を認識していらっしゃるのだと推察します。 ただ、せっかくその違いを認識しておられるのなら、その違いを学習者に意識される指導は、(難しい理論ではなく実際の音声で、ある程度学んだ後ではなく)初期の段階から行なうべきでしょう。 英語を学び始めたばかりの学習者にぜひ試してほしいことがあります。「ワタシハニホンジンデス。」という日本語を英語っぽく発音させることです。 たいていの学習者は「ワ【タ】シハニ【ホ】ンジンデス。」」というように【 】部を強調した読み方をすることでしょう。そして、その際には自然に【 】部以外の部分の母音は弱くあいまいに読まれているはずです。そして重要なことは、結果的にではあっても、それらの多くが、いわゆる「schwa」と同じ音になっているはずです。 難しい理屈は抜きにして、実践で「強い音」と「弱くて曖昧な音」を学習者に対して意識させることは簡単ではないけれど可能なことです。 ところが、それを指導する側に/Λ/と「schwa」の違いを意識する気持ちがなければ、またはその違いを指導する意識がなければ、せっかくの学習者たちの芽を摘んでしまうことになるのではないかと危惧します。 ご質問者には私の少々挑発的な書き込みにも律儀に答えていただいたことを感謝いたします。今回のご質問は、/Λ/と「schwa」の違いを承知した上での指導方法の提案だったことは理解できましたが、それでもその提案に対しては、上記の理由から賛成できないと申し上げて今回の私からの回答は終了としたいと思います。
お礼
> 発音記号に緩さがある理由は、例えば、いちいち/l/を2つの記号で表すことは非常に非効率であるということでしょう。 まず#16の方の回答を読んで下さい。 > それが、「強母音」と「弱母音」という視点なのではないでしょうか。 Λとシュワーの記号が使い分けられる理由は、普通に考えてそうじゃないでしょう! IPAの母音チャートの記号は言うまでもなく、舌の前後、舌の高さ、円唇性の3次元から成り立ってます。より前、より低い、より丸いといったこれら3次元要素の微調整、nasalized、breathy、creaky、ストレス、トーンといった4次的(?)調音やプロソディー的なものは、ダイアクリティカルマークを付けます。 > 辞書によってはシュワーを2通りの記号で区別しているものもあります。 #16の方のこれはおそらくハイシュワーのことだと思いますが、Λ、シュワー、ハイシュワーという記号を使い分けるのは、「調音点」が違うからです。 ストレスはダイアクリティクスを付けます。 > 「強母音」と「弱母音」の両方を含む新しい発音記号を提示するくらいの気概があっても良いのではないかと思います。 意味がよく判りませんが、強弱を同時に発音する記号、ということですか?そんなことを言った覚えはありませんが。 とにかく#16の方の説明をよく読んで下さい。 ちなみに私は「自称専門家」として過信してるのでは全くなく、逆に才能の無い負け組みの1英語学習者として、「その説明では難しすぎる。」と訴えてるだけです。 負け組みの気持ちは、エリートにはなかなか理解できないものらしいですね。
補足
色々な説がありますが、自分と違う意見でも、きちっとした裏づけがあれば、「なるほどそういうアプローチも有りだな。」と思えるものです。 しかし「音の質が違うのは100も承知だが、あえて同じと教えては?」 という問いかけに対し、「音の質が違うから違うと教えろ」と、質の違いばかり強調されても、ちょっと回答にはなっていないので、申しわけありませんが、共感できない所があります。 しかし議論につきあっていただいたことには感謝します。
- penguiner
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このスレッドの方たちはあまり音声学に明るくないようですが、結論から言えば、どちらでも構いません。 まず、そもそも「発音記号」が何たるかを理解しましょう。発音記号で同じ記号で書かれている音は、必ずしも同じ発音をするのではありません。例えば、timeとgetのtの部分は殆どの辞書で、どちらも/t/で表されますが全く違う音です。英語では強勢の前の破裂音は有気音として発音されます。有気音と無気音の対立を持つ言語もあり、決して小さな違いではありません。従って別の発音記号で書くほうが正確なわけです。こうやって厳密に表現しようとすると、getとgutのtのようなものまで異なる記号で表すことになります。直前の母音が異なれば、それに影響されて子音の発音も少しずつ違うからです。ですが、もちろんここまで詳細に記述することは実用的ではありません。つまり、発音記号とは必要最小限の区別によって書かれているのです。timeとgetのtは英語の発音様式に従えば「区別して表記せずとも発音法は一意に定まる」ので、同じ記号で表すことが許されるのです。 我々が/t/だとか/l/だとか1つの発音だと認識しているものは実際には多数の異なる音の集合を表す記号です。これを「音素」といいます。音素は、個人差による発音の違いや、強勢や前後の音環境などで変化する音(これを異音と呼びます)を包括する抽象的概念です。 分かりやすく日本語で考えて見ましょう。「ん」の発音は同じ語を発音させても、AさんとBさんで異なっているはずです。しかし同じ「ん」として認識されます。また、日本語の「ん」は周囲の音環境により最低でも4つの異音を持つことが知られています。「たんぼ」「ほん」「ぺんぎん」「あんない」…これらの「ん」の音は全て異なります。我々は普段意識していませんが、英語ではこれらの音は区別されます。 さてここで1つ考えてみましょう。日本語のサ行の発音を表す際、/sa,shi,su,se,so/か/sa,si,su,se,so/のどちらが正しいでしょうか?答えはどちらでも構いません。当然前者の方がより厳密ですが、日本語の発音様式のもとでは、/si/は実際には[shi]と発音されることは「一意に特定できる」ので特に区別する必要はないのです。当然、このことを知っていない外国人が発音すると[shi]であるところを[si]と発音し、通じるが母語話者の耳には不自然な発音をすることになります。それはtimeとgetで同じ/t/で書かれているからといって、同じように発音する(ものだと思い込んでいる)初学者と同じことなのです。 前置きが長くなりましたが、本題に戻りましょう。同じ記号で書かれていても同じ発音である必要はありません。周囲の音環境や強勢などによって全ての音素は程度の差はあれ異なる音で発音されます。発音記号に必要なのは「一意に区別できるか」どうかだけです。/vの反対/(v*と書くことにします)と曖昧母音/eの反対/(e*)がたとえ異なる音素という立場であっても、同じ記号を使っていても強勢の有無で一意に区別できますよね?全く問題ありません。 Merriam Webster Collegiate Dictionary などの辞書でもそういった発音記号が採用されています。 また教育上も別に同じ記号で教えることが問題だとは思いません。そんなこと言い出したら、有気・無気の違い(先ほどのtimeとgetの例)や、母音の相対的長さ(backとbagのように母音の次が有声音か無声音かで相対的な母音の長さが変わる)、内破音(pictureの/k/など)の方がよっぽど自然な英語にはクリティカルな部分でしょう(後述しますが英語のシュワーの発音というのは特殊で実際には1つの音素にくくれない多様の音の総称です)。もし/e*/を/v*/のために使うなというなら、これらを同じ記号で表すことも反対ということになります。大事なのはきちんとこれらの発音の基礎知識を教え、辞書を引いたときに適切な発音ができるように知識を与えることです。 最後に余談ですが、そもそも英語は強勢がつけば相当音は変わります。強勢とは音の変化そのものですから当たり前のことです。また、シュワーは特殊な音素で他と比べてもかなり幅のある音素です。発音記号でシュワー(ここは強勢のない本来のunstressed schwaの意)で書かれている部分も、実際には相当異なる発音になることは注意してください。辞書によってはシュワーを2通りの記号で区別しているものもあります。
お礼
ありがとうございます。 > 我々が/t/だとか/l/だとか1つの発音だと認識しているものは実際には多数の異なる音の集合を表す記号です。これを「音素」といいます。 もちろん基本中の基本ですので、私は知ってますが(笑)、 //という括弧の使い方や、「発音記号の緩さ」という表現などを見ると、もしかしてこの基本を理解されていないのかな?と思うようなコメントが見受けられましたので(コメントをいただいておいて失礼ですが)、細かい説明をしていただきありがとうございます。 > 同じ記号を使っていても強勢の有無で一意に区別できますよね?全く問題ありません。 Merriam Webster Collegiate Dictionary などの辞書でもそういった発音記号が採用されています。 ありがとうございます。 確かにv*を口舌の強母音、e*を中舌の弱母音と全く別物扱いするという音声重視の考え方は有りでしょう。一方英語の音韻体系を考えれば、/v*/が矯勢の有無で[v*]、[e*]に変わるという考え方も有りでしょう。同じ事柄を違う視点で表現したにすぎません。 学習者の立場を考えると、同じ物を覚えるなら、2つの全く別の物を覚えるより、1つの物が単に環境で変わると覚えた方が楽ではないか?という問いなのですが、、、なかなかそこを理解してもらえなくて。 ところで話は変わりますが、シュワーがつづり字の音色を帯びた中間的な音、という指導についてどう思われますか?ネイティブの音声学者からこのような話を一度も聞いたことが無いのと、実際につづり字の音色がかったように聞こえないことを考えると、この方はもしやカタカナ発音の干渉を多大に受けているのでは、とさえ思ってしまうのですが・・・ 少なくとも「つづり字の音色がかった音」などと学習者の混乱を招くような表現は賛成できません。 又、「ワ【タ】シハニ【ホ】ンジンデス。」を英語の音韻ルールで発音させるという方法は非常に良いと思いますが、【 】以外の母音が結果的に全てシュワーと同じ音になるというのは、極端すぎると思いませんか?この方がシュワーを誤解してるのではないかとさえ思ってしまうのですが・・・ この方法なら、むしろ私が注意を促したいのは、【タ】を[ae]又は[a](hotのo)で発音し、日本語のアではない点、「ホン」は閉音節のため、当然日本語のオではなく、又[houn]ではなく[han]で読む方が良いという点ですね(笑)。
補足
いや、「ワ【タ】シハニ【ホ】ンジンデス。」の【 】以外を全てシュワーにするのも有りですね。すいません。
- googoo1956
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>別物と教えることによるメリットがあれば、教えていただければと思います。 「schwa」と/Λ/を同じものだと学習者に教えることの問題点を明確にするために私がこれまで示したいくつかの具体的な根拠に関して、細かいご質問などをいくつか頂いているようですね。 それらのご質問が主に細かな枝葉的な部分についてのものであり、本質的な問題に関するものでないのが残念です。 それらにひとつひとつお答えしても良いのですが、そうすれば今度はその答えに対して同じように細かなご質問を新たに頂くことは目に見えるようです。堂々巡りの不毛の議論になることは避けたいと思います。今回の問題の本質に戻りましょう。 私が貴兄にお尋ねしたいことは1つです。その基本的な疑問に対するご回答を未だに頂いていないことが残念なのですが、今回はそのことだけについてご返事をいただけると幸いです。 それは、『弱母音の「schwa」と強母音の/Λ/を同じだと学習者に教えてどうなるのか?』という疑問です。 すなわち、私は、明らかに相反する「強」と「弱」の音を同じだと考えたり交換したりすることには合理的な理由が全くないと言っているのです。 日本語にはない強弱アクセントを持っている英語の読み方をいかに自然なものにするかのポイントは、英文や単語への強勢の置き方です。そして、それを身につけるには強母音と弱母音に自然に触れることが一番だと思います。弱母音の「schwa」は、そのことを理解するための絶好の音です。それを強母音の/Λ/とごちゃ混ぜにしてどうするのでしょう。 自然な英語を身につけるためには、ある程度上達してからではなくて、英語に触れ始めた最初の段階から、自然な英語に触れることが大切です。そして、英文や英単語には強く読まれる部分と弱く曖昧に読まれる部分があることを早い段階から知らせることは、英語指導の必須条件だと思います。 それなのに、強母音と弱母音をごちゃ混ぜにするような指導をすることは、音声指導の基本に反することだと思います。BBCの運営するサイトには「schwa」について、次のような記述があります。 Getting the schwa sound correct is a good way of making your pronunciation more accurate and natural. http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/grammar/pron/features/schwa/ 「schwa」の音を身につけることが重要であることが分かるはずです。下手に、いかにもネイティブっぽく聞こえるけれども、実はまやかしの発音を学ぶよりもよほど英語らしくなるはずです。 英語を学習する者はだれであっても、曖昧な音である「schwa」を意識せずに、自然な英語を身につけることはできないと思います。そして、その指導は(難しい理論ではなく、曖昧な音を初期の段階から実際に聞かせることによって)学習者に伝わって行くのだと思います。 「interest」を/intΛrΛst/と発音させるような指導では、英語の強弱アクセントを理解させることはできないでしょう。このような発音をさせることは、まるで日本語のようにすべての子音の後には母音が来ることを身につけさせようとするようなものです。 このような発音指導を受けた学習者は「イン・タ・ラ・スト」というように細切れの音だと認識してしまうかもしれません。 学習者は、強勢が置かれた音節以外の音節は弱く曖昧に読まれる結果「schwa」という音になったり、場合によっては元の母音どころか「schwa」さえも完全になくなってしまうこともあるのだという事実を知ることが重要なのです。強母音の/Λ/にそのような働きを期待することはできないと確信します。 繰り返します。私が貴兄にお答えいただきたいのは、『弱母音の「schwa」と強母音の/Λ/を同じだと学習者に教えるてどうなるのか?』という疑問です。 明らかに相反する「強」と「弱」の音を同じだと考えたり交換したりすることには合理的な理由が全くないだけでなく、かえって初期段階の学習者に大きな誤解を与えるものであると思います・・・。 もし、私のこの疑問に対する貴兄のお答えが「それで問題ない。」というものであれば、これ以上お互いの意見をここで述べ合う意味はないだろうと思います。
お礼
議論につきあっていただきありがとうございます。感情的になってしまってすみませんでした。 『教えるてどうなるのか?』 に関して何度も書いたつもりでしたが、上手く伝わらなかったのと、自分でも見落としていたことに気づいたのでもう一度まとめます。 まず対象を、「ネイティブ発音を聞く機会があまりなく、カタカナ発音の干渉が顕著な日本人英語学習者」と絞るべきでした。 彼らがネイティブ発音を聞いた時、カタカナ発音とのあまりの差に混乱するでしょう。まさに「実はまやかしの発音」へまっしぐらとなるのがオチです。ますその混乱をスッキリさせる必要があります。 そこでまずネイティブの子供用のテキストを使って、A,E,I,O,Uにそれぞれ2通りの読み方があること、そしてOI,OU,OO([U]),(地域によってはAU)という13~14母音をつづり字と関連付けて教えます。 これは発音に悩む日本人にとっては、かなり衝撃的で感動的なようです。「なんでこれを日本で教えてくれないんだ!」と怒る人も多いです。 ただしここには弱母音の逆eがありません。[Λ]も[逆e]もネイティブはShortU(hutのu)というカテゴリーに入れ、両者は強勢があるか無いかの違いという認識だからです。 「Λは強」とセットにするのはここでは一旦待って下さい。 まず問題は、インタレスト、コミュニケイト、テリブルという根深いカタカナ発音を矯正するために、英語には強勢の無い母音が逆eになるという日本語にはない便利なシステムのおかげで、発音がしやすくなるということを説明します。ほとんどの日本人はこのルールは初耳でびっくり仰天します。 しかし彼らがインタレスト、コミュニケイトと発音することを考えれば、弱母音ルールを知らないことは明らかでしょう。学校の先生が説明してたかもしれませんが、カタカナ発音の干渉が強すぎて理解できていないのでしょう。 つまりまず彼らにとってこの「新情報」を強調する必要があります。 そのために、「暫定的に」[intΛrΛst]と発音して、カタカナ発音との違いを強調して印象づけるわけです。まだ「逆eは弱だ!」とつっこむのは待って下さい! それと同時に、英語は日本語の音程アクセントとは違い強勢アクセントだということその他の新情報も簡潔に説明して徐々に知識を増やしていきます。 「補足」に続く
補足
「お礼」の続き 様々な新情報を得た彼らはネイティブ英語を聞く時の意識が変わり音声情報を取捨選択できるようになります。 そして間もなくinterestが[intΛrΛst]とは違って聞こえると気づくでしょう。 そこで初めてΛは強勢の無い所では、逆eになって音色が変わる、と強勢の知識と弱母音ルールの知識を関連づけて説明します。過去の知識と関連付けることで覚えやすくなるからです。そしてΛと逆eは単語の意味の変化に関与しない、とも付け加えます。 ここまで情報を得れば、あとは彼らがネイティブ発音を聞き、カタカナ発音との葛藤と闘いながら自分で発音を磨いていくでしょう。 だったら最初から教えればいいじゃないかと思うかもしれませんが、カタカナ発音とローマ字読みしか知らなかった彼らには、どうやら13~14母音の説明だけで充分衝撃的で、そこでいっぱいいっぱいなようです。 それ以上説明をしたらパンクしてしまうので、異音の説明は「ひとまず」後回しにします。まず単純な音素レベルの話だけをして、「英語の発音はそこまで複雑ではない。音素レベルなら日本語と変わらない。」と思ってもらい、恐怖心を取り除きます。彼らが英語の音韻体系を頭で生理できるまで、待った方が良いようです。 比較的簡単な基本の音韻体系を習得し「達成感」を味わった彼らのモチベーションは上がり、異音の吸収も早くなるのではないでしょうか? ただでさえカタカナ発音とネイティブ発音の狭間で混乱してるとこにあれこれ詰め込んだら、モチベーションは上がらず、最悪「もう発音はいいや」ってなってしまうかもしれません。 一見遠回りをしてるようですが、長い目で見ればこれが近道ではと思うのですが、どうでしょう?決して「強」と「弱」の音を同じだと言ってるわけではないので、誤解しないで下さい。 一方、英語を初めて見る中学1年生にも、いきなり音素も異音もごっちゃまぜにして詰め込むより、まずは簡単なものへ、徐々に難しいものから、としていく方が良い気がします。 私はテニスの指導をしてましたが、例えば基本サーブは中級以上の試合では全く実用的ではありません。ですが初心者に変化球サーブを使いこなすことを要求するコーチはいません。一見遠回りでも、まずは基本サーブで基本的なフォームや概念を覚え、変化球サーブはそれからです。でないとおかしなことになってしまうのです。しかし、決して「変化球サーブは必要ない」と言ってるわけではないのです。
- googoo1956
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>>「schwa」は「そのつづり字本体の母音を弱くした音」を表し、実際にはかなり広い範囲の音を含んでいると書かれています。 >はい、これは私も日本でよく見ますが、米、加、英の音声学者から一度もそういう話を聞いたことがないので、ちょっと不思議に思っていました。 英語圏の人たちは「schwa」の持っている多様性に疎いのかなと思って、ちょっと検索したら下記のような「schwa」についての記述が出てきました。 Moreover, the same vowel in the same English word can sometimes be a schwa and sometimes not, depending on the level of formality, the speed and the regional accent one is speaking with. In informal speech, for instance, the “o” of “together” is always a schwa, but in a formal address it may be pronounced like the “oo” in “too.” If you speak slowly, you may articulate the second “i” of “intensify” like the first one, whereas if you speed up, you’ll turn it into a schwa, too. And in much of America, particularly along the Eastern Seaboard — New York, of course, included — the final “-er” of words like “father,” “farmer,” etc., notoriously tends to become a schwa as well. http://www.forward.com/articles/12520/ わざわざ訳さなくてもお分かりでしょうが、趣旨だけでも確認しておきましょう。 「同じ単語でもschwaが生じたり生じなかったりすることがある。togetherという語の第1音節の部分は、あらたまった場では「too(/tu:/)」と発音されるが、普段はschwaになる。intensifyという語の第3音節の母音は、ゆっくり発音される時には文頭の「i」と同じように/i/と発音されるが、早く読む場合にはschwaになる。fatherやfarmerなどのような語の第2音節の「er」はschwaになる傾向がある。」 このことから、「schwa」が用いられる背景には広い範囲の音があることがはっきりと分かります。そして英語圏の人が「schwa」を「そのつづり字本体の母音を弱くした音」だと感じていることも十分想像できます。 限られた出会いや知識の中では得られる情報も限られているのでしょうが、大胆な発想や提案をする際には事前に十分な根拠を確認しておく必要があるのではないかと感じました。 何かのご参考になれば・・・。
お礼
> In informal speech, for instance, ・・・ これは、togetherのoはシュワーかu:かの二者択一と取れませんか?一方日本の辞書は、シュワーとつづり字の中間的な音と取れます。全く別なことじゃないでしょうか? 何より、私が実際ネイティブの発音を聞いていると、シュワーがとなりの子音の影響を受けているのは聞いてわかりますが、つづり字の影響を受けているようには聞こえないのです。 つづり字を強調するために完全につづり字の音を発音する場合と、完全にシュワーにする場合の2通りの発音はたしかにあります。しかし「そのつづり字本体の母音を弱くした音」というのはどういう状況で発音されるのでしょう?その場合、シュワーとつづり字の母音と聞こえはどちらに近いのでしょう? > 「ago」の最初の母音と「moment」の2番目の母音・・・それぞれの音は「a」と「e」に寄った「schwa」だと考えられます。 手持ちの英和辞典では「単語の始めと終わりでアのように聞こえ、単語の中間では弱いウかアのように聞こえる」とあります。つまりこれはつづり字の影響ではなく、単に音声環境による違いじゃないでしょうか? 例えばRichmondのoもmomentのeと同じように若干エに近く聞こえますがこれはなぜでしょう?つづり字の影響を受けてるようには見えません。 確かに私の知識も出会いも限られています。しかし、 > この「ultimate」に含まれているような3つ(実質的には2種類)の母音を区別できない(区別しない)native speakerがいるとは驚きです。 私はこの発言に驚きです。本当に逆vと逆eの区別の認識が無いネイティブと出合ったことが無いのでしょうか? それ以上に、communicateのoをオ、terribleのiをイと教える方が、逆vと教えることよりまだマシとおっしゃることにもっと驚きです。ローマ字読みは日本語の母音で、英語の発音としてはありえません。シュワーの質にこだわる方の発言とは思えません。 私は、逆vと逆eの違いを決して教えてはいけないと言ってません。初級者にはハードルが高いので一旦同じということで「妥協する」ということです。ある程度基礎ができた人になら教えるのは賛成だというようなことを、何度も他の人へのお礼も含めて書いています。 貴兄の方がよほど大胆な発言をしているように聞こえますが。
補足
ついでですが、 必ず逆vは強、逆eは弱、と決まっているわけです。 だったら、強勢の位置だけ示せば、わざわざ母音の違いを書く必要もないでしょう?redundancyです。見た目はシンプルなのにこしたことはありません。 日本語の「ん」だって、様々な異音があり、それぞれの音は英語のシュワー以上に異なっていますが、それは次に来る音によって「決まっている」ので、文字では「ん」一文字、音素記号では/N/(大文字のN)1つでいいのと同じです。 ※もちろん「音声学」となれば話は当然違ってきます。精密な表記をしなければいけません。
- googoo1956
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>たとえば、「beautiful」の2番目の母音は「schwa」で表記されますが、もとのつづり字から考えれば、あえてカタカナ表記すれば「ビューティフル」と発音しても決しておかしくはないでしょう。 『「schwa」と/Λ/を同じように教えるべきだ。』という貴兄の主張に基づいて、「beautiful」の中に2カ所ある「schwa」を/Λ/に置き換えたなら、「ビュータファル」という発音になってしまいます。 しかも、/Λ/は強母音をあらわす記号ですから「タ」と「ファ」にも強勢が置かれることになります。実際には「-ful」の中にある「schwa」は消えてしまうこともあるのに、それを「ファ(ル)」と強く読んでどうするのでしょう。 これは、第1音節にアクセントがある「beautiful」とはかなり異なった発音のように思います。日本語的だと批判されている「ビューティフル」の方がよほど英語として理解されるのではないでしょうか。 前回感想をいただけなかった「ultimate」についても、もしその中に2カ所ある「schwa」を/Λ/と発音するようにと生徒に指導したなら、生徒はきっと「アルタマット」と発音してしまうでしょう。 /Λ/が本来示す通りに3カ所の母音がいずれも強く読まれてしまうと、これはもはや英語ではなくどこかの別の国の言葉のようです。強勢のない母音は、多くの場合「schwa」で表現するしかありません。 どう考えても、弱母音の「schwa」と強母音の/Λ/を同じものだと指導することはできません。貴兄がどのように考えられても、それは自由だと思いますが・・・。
お礼
> 「communicateのoをオ、terribleのiをイ、apartmentのeをエ、と読むような「カタカナ英語では、ストレスのない母音はローマ字ベース」ということの干渉の方がよっぽど重大な問題じゃないでしょうか?」という批判とは相反する指摘ですが、現在の日本ではそれなりに(というか、きちんと)認められている考えではないでしょうか。 しかし、米英語ではShortOは全くオじゃありませんし、ShortIも全くイじゃありません。ShortEはまあ日本語のエに近いですが、やはり違います。 communicateのo、terribleのiをつづり字通りにネイティブが発音しても(そういう時も場合によってはありますし)、日本語のオ、イとは全く違うので、やはりローマ字読みは問題です。 そもそも、シュワーを使えば、前者はカミュナケイト、後者はテラブルという感じで、日本人のコミュニケイト、テリブルとは似ても似つかない発音です。 例えば、combustibleなんて、カタカナで書くならカンバスタブルです。日本人風のコンバスティブルなんて似ても似つかない発音です。 > 生徒はきっと「アルタマット」と発音してしまうでしょう。 > 「ビュータファル」という発音になってしまいます。 私は最初はこれで良いと思います。少なくともアルティメットだかアルティメイト、ビューティフルなんかより100倍いいでしょう。 まずこうすることによって、シュワーの「ルール」を覚えさせ、ローマ字読みするクセを無くすのが大事ではないでしょうか? そして、徐々に「ア」ではなく、ニュートラルなシュワーの発音を練習していくのです。最初から一度にあれもこれもは無理ですから。
補足
ちょっと訂正すると、逆eと逆vを「最初から教えることはない」ということで、レベルの高い人にだけ教える、ということです。 というのも、音韻というのは単に理解なので、比較的簡単に習得できますが、音声は、いわゆるcritical periodを過ぎた第二言語学習者のほとんどは、本当の意味での目標語の音声を習得できない、つまりネイティブレベルの発音にはならないからです。それほどハイレベルなものを、最初からいきなり教えたら、学習者は嫌になってしまうのでは?ということです。
お礼
回答ありがとうございます。 英語圏の人々と区別がつかないくらいの発音を目指す、いいですね!僕も同じです。お互い頑張りましょう! しかも、ほとんどの日本人が忘れがちの「音素の区別」の練習をされていると聞いて嬉しい限りです! 音素の区別ができずに、いくら音読やシャドウイングをしても、間違った発音の練習をしているようなもんですからね。 子供の方が発音の習得が早いことは、言語学者達に証明されていますが、一方で、大人になってからは不可能ということは証明されていません。努力は子供以上に必要かもしれませんが、大いに可能だと信じています。 ちなみに、僕は十数年前の高校の頃は、全く通じないカタカナ発音でした。しかし、英語圏の大学、大学院で第二言語音声学、音韻論に数年取り組んでいる甲斐もあり、専門の方からも、「英語の発音が良い日本人はごくわずかだけど、そのごくわずかな日本人の1人」と言われるくらいになりました。まだノンネイティブなまりはありますが、この調子でいけばネイティブ発音は30代でも習得可能だと、光が見えてきました。 さて、 > 声の質(ひびき)だど思います。これは、どれだけ辞書で発音記号を確認し100%正しく発音してもなぜか改善できません。何か効果的な練習法があれば是非教えてください。 これはズバリ音声学でいう、「各言語特有の、舌等のデフォルトの位置」でしょう。 個人的な意見としては、英語の場合、風邪ひいて医者に金属のアイスクリームのスプーンみたいな物wで、舌をおされられますよね?そんな感覚で、舌の真ん中から奥の方をやや下げたまま、英語をしゃべると、英語特有の喉の奥に響くような声質になるばかりか、各音素の発音もクリアーになります! さらに、日英の、単語の意味に関わらない音声的な違い(例えばt,d,nは日本語ではより歯音、英語は歯茎音、等等)も、舌のデフォルトの位置を変えれば(舌の奥を下げれば)全て自然に変わります。 是非試してみて下さい! >骨格の違い(しかし、これは言い訳だと思います) はいw。アメリカ生まれの日本人は、普通に英語の発音できるので、骨格は関係ないんじゃないでしょうかね。 >日本語が世界的に見て音素がとても少ない言語だからです。 ここです!英語学習に熱心な日本人の間で、どうもこういう考えが通説のようになっているようですが、音声学・音韻論の立場から言わせてもらえば、これは実は全くの誤解なんです! 誤解を解く説明は色々できますが、まずそもそも同じ耳、同じ口を持った人間なのに、日本語だけがそこまで単純な発音になるのがおかしい。人間は皆「言語獲得装置」というものを持っていて、例えば「クレオール語」等と呼ばれる新しく生まれた言語も、何千年の歴史のある言語と全く変わらないくらい完璧な複雑な言語になるのです。 こういう誤解が生まれた大きな原因は、日本の英語の発音教材の、「英語の音素のまとめ方」に問題があると思います。 テキストによって、18個とか26個とか、まちまちですが、音的にはダブりまくってます!もっとシンプルにまとめるべきです! ダブリまくってるのは非常によくないです。このせいで、日本人には、英語の音が必要以上に多いように見えて、学習の妨げになってると思えてなりません。。。 音声学では、米英語の母音音素は10個とか13個と言いますが、「ほとんど全ての英語の母音な二重母音がかっている」(例えばhatのaは「エア」という感じ)という超大事な特徴があります。 日本で教えられることはほとんどありませんが、音声学者達の間では常識のような事実です。聞けば一目(いや耳)瞭然です。これを教えずして英語の母音の習得はありえません。何をやってるんだ日本!!w よって、単音分解してしまえば、5個とか6個とか、まあ意見はいろいろですが、日本語の母音を組み合わせていけば、hot等のo以外は、全て日本人には簡単に発音できます。(もっともネイティブレベルの発音となると話は別ですが、、、) しかも、日本語は全ての母音を自由に組み合わせられますが、(アイ、アウ、アエ、アオという具合)、英語は弛緩母音(日本風にいうと短母音、フォニックス風に言うshort vowel)の後には必ず子音がこないといけない、という並べ方の制限もあるのです。これも超大事ですが、ほとんどの日本人は習ってません。 これらのことを知ってるか知らないかで、天と地ほどの差が出ると思います。 日本語も、母音が5個、とこだわる必要はありません。 日本語には、英語にはない、長短の区別があります。(「5」と「号」、「そり」と「総理」等) そして長い母音は、ただ単に長いだけでなく、実際音の質も違うので、日本語の母音は10個ということもできます。 さらに音韻論的には、「アイ」「オイ」等といったものは「二重母音」としてカウントされることもあり、そう考えると母音の数はグンと増えます。そんなこんなで、音素の数なんて、考え方によっていくらでも増やしたり減らしたりできるのです。 これが言語学の考え方です。見た目の数字に惑わされてはいけません。 時速200キロと、時速124マイルは、ほぼ同じ速さですが、200キロと言った方がなんか速そうに聞こえる。 摂氏30度と、華氏86度は、同じ暑さですが、華氏86度と言った方がなんか暑そうに聞こえる。 というのと同じトリックを、発音教材は使っているだけです。 日本語の発音が単純とか音素が少ないとか、そんなことは決してありません!!安心して下さい!! >ドイツ語圏の人の英語は日本人には聞き取りやすいです。 たしかに、これは、少なくともこと流音(ラ行やL,R等の類)に関しては、そうかもしれませんね。 例えば、僕は、未だにdarkLと、oの違いの聞き取りが苦手です。例えばcycleとpsycho。 しかし、かなり英語がうまいドイツ人やスイス人でも、語末のLをdarkLにしない(できない?)で発音することがあって、それならLとOを聞き間違えることはありませんからね。
補足
長々とえらそうに書いてすいません。僕自身まだまだです。僕の発音が良いんじゃなくて、他の日本人の発音が下手すぎるのではないかと。 >日本人は日本人訛りの英語でいいんです。 全く同感です。(まあ、僕のようにネイティブ発音を目指したいのは、あくまで自己満足ですw。) コミュニケーションにそれほど差し支えないなまりなら、全然ありでしょう。 ちなみに、朗報としては、日本人の英語は、あきらかになまりがきつくネイティブとは違うものの、それほど理解しにくくないそうです。おもしろいことに、ほとんどの日本人は、英語の超ド基本である音素のことも音節や強勢のことも何も習ってないに等しいので、頭の中で(音韻レベルで)50音表ベースのものを、うまく頑張ってごまかして英語っぽく(音声レベルで)発音する方法に頼るしかありません。それでも、ネイティブにとってはそれほど理解しづらい英語ではないそうです。(強いていえばLとRだけは理解しづらい。)単語だけ聞いたら何のことかわからなくても、文脈があればわかってしまう場合が多いからです。 もし学習者自身がそれで満足なら、50音表ベースの英語発音でもいいんじゃないでしょうかね。とさえ思います。 もっと韓国人や、タイ人、ベトナム人なんかの英語の方が理解しづらいそうです。(決して韓国人、タイ人、ベトナム人の悪口ではなく、単に英語とこれらの言語との音韻体系の違いの大きさの問題でしょう。)