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原爆はデカルトがつくった?
原爆はデカルトがつくった、という言葉を聴きました。 デカルトの説いた合理主義、心身二元論といった言葉がキーワードになっているようです。 もちろん、原爆の理由をデカルト一人に帰すつもりはありませんが、 近代科学や近代資本主義に対して、デカルトがどういう役割を果たしたのか、教えていただけないでしょうか。
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人類のあらゆる文明や文化で大局的に見て合理的でなかったものはありません。そんな一般的な歴史的経験の中で、ヨーロッパの中世の暗黒時代というキリスト教に毒された非合理的な経験は、特殊な事例だと思います。ですから合理主義であれば現在が出てくると言う主張は、何も情報を含んだ主張ではなく、人間なら現在の状況が出て来たという以上のことを言ってはおりません。従って、現在を理解するキーワードが合理主義であるはずがありません。 原爆に関しては、自然界を数学を使って記述しようと言う神懸かったことを言い出したことが、本質的に重要なことだと思います。この神懸かりは多分西洋文化を除いて、他の文化には出て来なかった不思議な視点だと思います。確かに、ピタゴラスがそのことについて触れておりますが、ギリシャも凋落し、アラビヤが辛うじてギリシャやローマの知的集積を細々と伝えていた状況でした。やはり、それより千数百年を隔てたガリレオの数学に対する神懸かりを待つしか無かったのでしょう。ガリレオがその当時知っていた数学は、現在日本で言う、足し算引き算掛け算割り算の算数と、幾何学と言う超初等的な数学だけでした。微分積分などの高度な数学は、ガリレオより数十年後に生まれたニュートンを待たなくては,生まれて来ませんでした。こんな未熟な算数しか知らないガリレオが、「数学は自然を記述する言語である」などと、ほとんど証拠もなしに言い出し狂気が、現在の技術と原爆への道を切り開いたのです。デカルトは、ガリレオの引いたレールの延長上を歩いていただけです。 また、近代科学と近代資本主義を並列に置くとは、何とも乱暴な対置ですね。例えば、現在の銀行制度のほとんど全ての制度が、戦国時代の堺の町で存在していたそうです。その堺人で知らなかった制度はクレジットカードだけでした。何故なら、その時代まだプラスティックが発明されていなかったからだ、という古典的なジョークがあるくらいです。 金儲けの資本主義制度と、科学的認識を一緒くたにするとは、何ともはや、乱暴と言うか、物の本質を見ていない見解ですね。経済活動は合理的でなくては出来ませんが、必ずしも科学的でなければ出来ないわけではありません。非科学的ではあるが合理的である社会の良い例が、現在のアメリカです。今現在アメリカ人の80%以上がダーウインの進化論を認めておらず、キリスト教の神による創造説を信じていると言う統計結果が出ています。しかし、アメリカ人は本質的にビジネスマンですので、彼らは大変合理的です。合理的でなければ,ビジネスは出来ませんからね。また、経済活動は軍事力の発展も促すのもであり、その結果、欧米が経済的にも軍事的にも覇を握っているのです。覇権を握っていることと、高度な知的文化を持っていることを混同しては行けません。 こと程左様に科学的であるとこと、合理的であることは,同じことではないのです。それなら何処が違うのか、質問者さんご自身でその答えを見付けて下さい。我々は、科学的な社会を目指しているのか、合理的な社会を目指しているのか、それともそれとは何か違った社会を目指しているのか、面白い問題ですね。
その他の回答 (1)
作ってない。造る技術がなかった。 彼の自然科学の知識は「ばかわいそう」と言う言葉が思い浮かぶほど、情けないものであった。