- ベストアンサー
性別役割分業と資本主義経済
近代市民社会と資本主義経済体制は深く連動していますが 男女の性別役割分業観の成立に資本主義経済体制がどのようにかかわっているのでしょうか?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
産業革命以前の状態に関しては、 農業などに従事することで女性も労働参加はしています。 技術の発達していない時期には、家事労働でも 案外力仕事が多くて、男性の分担も少なくなかったようです。 しかし男女女卑の感情は、現在のものとは また異なった形で強く存在していたと言われます。 伝統的ジェンダー観が完全に近代の産物という考え方は、 途上国の男尊女卑意識が強いことから批判されています。 産業革命後初期の女工は過酷な労働環境が知られています。 工場で1日12時間以上の労働時間を働かされる女性は、 いわゆる女々しい女性という価値観とは程遠いのですが、 そういった労働がなければ生きていけない時代でもありました。 (ちなみに現在でも途上国の女工の労働環境は厳しいし、 女性の労働+家事時間は男性の労働+家事時間より長い事が多い) しかし、経済の向上に応じてミドルクラスが出現すると、 女性を労働に行かせなくても生きていけるのが 上品な家庭であるという家庭道徳観ができます。 現在も一部の人が理想視する保守的な家庭観は 19世紀のイギリスで成立したといわれます。 (ちなみに19世紀に男性が参政権を獲得していった時期にも、 女性の権利の方は十分に考えられていませんでした。 政治家と参政権が男性だけであった時期には、 女性の地位は男性の思惑で動く状況にありました) 20世紀の2つの世界大戦の時期に、国内の労働力の不足が 生じたため女性の労働進出が再び促されます。 イギリス・アメリカでも女性が参政権を得て 現代的な民主主義体制となったのは第一次大戦後の事です。 第二次大戦後のアメリカでは、職場に男性が戻ってきたため 女性が家庭に戻されると女性の間に不満が募り、 こういった流れが1960年代の女性解放運動に繋がります。 戦後2~30年は世界的に経済が順調に高成長していたため、 社会的なことに関心が回った事も付記できます。 近年は法的には差別的内容は撤廃されてきていますが、 企業では依然男性優先の意識が強いといわれます。 統計的差別というのがあり、女性の出産離職率が高かったことから、 能力的な差異がなく生涯働く気のある女性の賃金も上げてくれない 傾向があるのではないかとも言われます。 国による違いも大きく、北欧などは女性進出の先進国、 日本や韓国などは女性進出の遅れた国扱いとなります。 そんな感じですが、詳しい事は ジェンダー史の文献を当たった方が正確です。
その他の回答 (1)
- uma79
- ベストアンサー率18% (189/1017)
大学の社会学の宿題ですか? 具体的にどう困るのですか? 大変困るとは思えませんが? 中国でも、家族で家事をする人はいないと困るので母親が担当してます。 アフリカの狩猟民族でも、男が狩りに行き、女が食事・洗濯してます。 日本でも同じでしょう。資本主義は、関係なさそうです。 近年、米国・日本で主婦がパートの共働きが増えています。 アジアなど低賃金に押されて、大企業がリストラして、給与が激減したからです。 また、洗濯機などで、主婦に時間が余ってきたからともいえます。 男性社員も派遣などに切り替える企業が増えています。 男性も育児休暇の時代ですし、性別役割分業は、赤ちゃん生むだけになりそうですね。 では、資本主義がそうさせるのでしょうか、やはり違うと思います。 文明が進み、家事の手間や時間が減ると、より良い生活実現のため 共働きを始めるのではないでしょうか。 ただ、省力化も進み、仕事も不足してきます。ま、別問題ですが・・・