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太平洋戦争について質問です
開戦から終戦までの間 日本の方が優れていた兵器は何がありましたか?
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思いつくのは飛行艇くらいでしょうか。 特に二式大型飛行艇は航続距離、耐波性、武装、耐弾性(日本機としては破格)、搭載量など、どれをとっても他国の同種機種を上回っています。他の方も指摘されているように、その技術は現用のUS-2に継承されています。 よく「日本のは優れていた」とされる潜水艦や零戦に代表される航空機、魚雷なんかについては、こんな話もあります。 潜水艦: 潜水艦の肝は静粛性ですが、この点では日本のものは極めて低性能だったようです。ドイツに渡ったイ号が港に入るとき、ドイツ海軍があまりの騒がしさに驚いたとか。また潜水空母なんて呼ばれることもあるイ-400シリーズは戦後にアメリカの潜水艦の船体構造に若干の影響を与えたそうですが、いかんせん攻撃力がわずか攻撃機3機では意味がありません。 航空機: エンジンが決定的に遅れていましたので、総合的に優れていたとできる機体はみあたりません。突出した分野では、空戦フラップくらいでしょうか。なお、機銃とプロペラの連動システム(同調装置)は第一次大戦で開発された技術で、別段珍しい物ではありません。どこの国の戦闘機も採用しています。 魚雷: 酸素魚雷は射程、速力、弾頭重量などで突出していますが、調整がとても難しく、結構使いがたい兵器だったようです。大戦後半期ではこれといった戦果を挙げていません。また肝心の酸素を充填するためのコンプレッサーが日本では(まともなものを)作れなかったという話もあります。 銃砲、弾薬: たとえば機関銃の銃身などの鋼材は国産ではよいものがなかなか造れず、かなりの量を輸入に頼っていたようです。構造的にも部品の精度が劣るため、反動式ではなくガス圧利用式が主流となりました。大砲の砲弾では、タングステンが手に入らないため、徹甲弾などの性能は劣ったようです。なお、水中弾効果を狙ったのは91式徹甲弾ですが、アイデア自体は日本オリジナルのものです。ただし実際の戦果はほとんど確認されていません。(そのような砲撃戦はほとんどなかったため) 三八式歩兵銃については、初期生産ロットのものはかなり精度が高く命中率もよかったようですが、後半になると粗製濫造で話にならなかったようです。 残念ながら当時の日本の科学技術はヨーロッパの模倣がほとんどで、また工作精度が2桁ほどひくかったこと、もともと良質の鋼材が製造できないなどの原因もあって、欧米の兵器に方を並べる性能の物はあまり製造できませんでした。 誇るとすれば、ごく短期間で少なくともコピーまでは作ることができた日本人の柔軟な思考や学習能力、要は「人」ではないでしょうか。