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金一千貫とはどの程度のお金でしょうか?
1600年ごろの金一千貫、銀一千貫とはどの程度のお金でしょうか? 1600年の関が原の直前、金一千貫で西軍に勧誘された武将が、あとから銀一千貫に値切られ、憤慨して東軍に寝返ったという記述を本の中で見かけました。 金一千貫、銀一千貫というのは、どの程度のお金なのでしょうか。できれば大卒の初任給で比較したいのですが、もし無理であれば、購入できる白米の量などでご教示いただけると幸いです。ご存知のかた、よろしくお願いします。
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- pixis
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かたっくるしく言えば 一貫が約3.75kgですから 一千貫といえば3750kgです。 今のお金でいえばだいたい 300万円/kgですから これに3750を掛ければいいんじゃないでしょうか。 計算すると112億5千万ですね。 これが銀一千貫となると やはり今なら50000円/kgですから 1億8千7百50万円です。 しかし、 当時は価値があったもののいまほどはなかったようです。 また現在、銀は金に比較し価値が60分の1の価値しかありませんが 当時は銀も相当価値はあったようです。 ちなみに 日本で価値のあると信じられていた銀と 世界基準で価値のあった金を 西洋人にだまされ交換してしまい 日本の金が西洋に流出したのも 戦国時代のちょっと前あたりです。 では当時の価値では? と言うとここからややこしいですが 1両は100分の1貫です。 つまり37.5gに相当します。 1千貫は10万両と同じです。 では1両の当時の価値は?というと 約7万円~10万円でした。 (ものの値段が今とは違うので比べるものによって 全く違ってきてしまい一概に10万とはいえませんが 米の価格だけを基準にすると10万くらいです、男一人が米だけなら 2年や3年飯が食えたといわれています) 1両が10万円だとすれば一貫は1000万円になります。 この千倍ですからやっぱり100億円くらいの米の価値になります。 参考までに 床屋さんの値段を基準にすると1両で200回分といわれていますので だいたい35万円くらいですか。 郵便(飛脚)を基準にするなら1両2万円くらいになってしまいます。 飛脚は高かったんですね。 と言うわけで、1貫と言うと基準を米にすれば 1千万円ですから新入社員の給料の 2~3年分くらいですね。 1千貫なら2~3000年分の給料と言うことになります。 銀となると今は金の1/60しか価値がありませんが 当時は1/6ほどの価値があったようです。 つまり銀は今の10倍の価値があったということです。 金1千貫を銀1千貫に値切ったというのは 1/6にしたということになります。 しかし、当時は二重価格でしたから 庶民から見れば100億円の価値があったようですが 武士同士で見れば1/10程度だったのではないでしょうか。 25年ほど前私は仕事で東南アジアに3年ほど住んでおりました。 そのとき日本の基準で給料をもらっていたのですが これが約30万円。 私の下に現地の人間もいましたがこの人たちの給料が12万くらい です(まぁ、いうなれば日本のベテラン有能営業マンです)。 しかし、事務の女の子はなんと8千円の給料でした。 現地で現地人の庶民生活をすれば月1万円で食っていけました。 しかし、日本食レストランで食べ、タバコも吸い、酒も飲み ちょっと贅沢しようとすると20万なんてすぐすっ飛びました、 住まいも会社が払ってくれましたが3LDKの賃貸マンションで 月約30万円です。 つまり2重価格なんです。 日本人が現地で生活しようとすると日本並みに高かったのを覚えてます。 これと同じだったのではないでしょうか。 武士なら当然武具や家屋敷、姫の着物など庶民には手の出ないほど 高いものだったでしょうけど、それを買うくらいの金は常にあったのでしょう。 武士にしてみれば当然の価格であって、庶民にはドン高の代物ですから その価値感覚は全く違っていたと思われます。 たぶん1/10くらいの感覚だったのではないでしょうか。
お礼
早速の御回答をありがとうございます。 初めて質問させていただいたのですが、こんなに丁寧な説明をいただき、驚いてしまいました。嬉しく、感謝にたえません。 Wikipediaで「貫」の説明を読んでいたら、「秤量銀貨の通貨単位としては質量の測定値である貫および匁がそのまま用いられ、こちらは銀1000匁が銀1貫となる」と記されていました。金については触れられていませんでしたが、重さの単位の「貫」がそのまま通貨単位の「金の1貫」となるのかな…と素人なりに憶測していました。 いただいた説明で納得しました。1/6に値切られた武将が頭に来たというのも「な~るほど」と思いました。「二重価格」だったというお話も興味深い。とても参考になりました。