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ソ連のT-10戦車
ソ連が戦後に開発し1953年から部隊配備を始めたT-10戦車は、なぜ同盟国や他国に輸出されなかったのでしょうか? この戦車の前に開発されたT-54や、後のT-62は輸出されています。 なぜT-10はソ連軍だけで運用されたのでしょうか?
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- bossnass
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いくつか理由がありますが、主な要因はT-10戦車は重戦車であるため です。 ・重戦車(IS-3・IS-4・T-10等)は生産コストがT-54・T-62等の 中型戦車に比べ高く、気前よく同盟国に与えられない。 (貧乏な)同盟国も気軽に買えないし、ライセンス生産も工場建設に 手間取るためできない。 ・重戦車は、運用や輸送・移動・整備・修理に手間もかかるうえ、 独自の設備や整備体制が必要なため同盟諸国では運用できない。 ・重戦車は、戦略的にその重装甲という特性で防御兵器という面が強く 運用に手間がかかることからピンポイントでの戦線投入を前提と しているため、同盟国に配備せず自国のみの配備に限定される。 実際、IS-3が外国に配備されたのは生産が終了した16年後の( 第三次中東戦争の)ことで性能的に旧型の部類に入ってからでした。 つまり在庫処分扱いになってから同盟国に輸出されたのです。 受け取ったエジプト軍も、結局その性能をいかしきれず多くのIS-3が イスラエル軍に分捕られましたが、分捕ったイスラエル軍もそれらを 運用できずトーチカがわりに使っています。 重戦車は、どの国の軍隊でも持てるものではありません。 ある程度の規模の軍隊や国力がないと、持っても運用できない宿命に あります。 T-10も例外ではなかったのです。
- kusirosi
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`s(・'・;) エートォ...、質問者様が 東側同盟国とかの戦車調達担当者だったとしましょう。 一台あたりは、あまり高額にならず、それなりに台数そろえなくてはならない、 そうすると、スターリン重戦車の流れの延長上のT-10戦車(フルシチョフと俗称されたとか)より、中戦車T-34、T-54→メイン・バトル・タンクT-62の方、選ぶのでは???? 高価で整備が大変で運用に難がある重戦車を揃えるのは、ソ連以外の国は、あきらめてしまった。商品として魅力に欠けていたということ(^^♪
お礼
戦車を購入する場合、なにも新型とは限らないと思います。 多くの国で古い型の戦車を輸入しています。 現にキューバは1960年代に、T-10よりも2モデルも古い、IS-2重戦車やもっと古いT-34戦車を輸入しています。 北朝鮮もT-10が出現した後にIS-2重戦車とIS-3重戦車を輸入しています。 いうなればソ連は旧式化した戦車は重戦車でも他国に輸出していますが、なぜかT-10は旧式になっても輸出していません。 謎です。 回答有り難うございました。
お礼
T54とはともかくコストではT62の方が上だと聞きましたけど。 なにせT-10より8年も後の新型で、重量は軽いけれど車体の大きさはそれほど変わらず、新技術の自動薬莢排出システムや、新型の暗視・照準装置も備えたためコストも上がったとか。 それに新型はともかく旧式になればコストも安くなると思いますが。 ソ連製のIS-2重戦車はチェコ、ポーランド、北朝鮮、キューバ、中国に輸出されIS-3は北朝鮮とエジプトに輸出され運用されています。 重戦車を同盟諸国で運用できないようには見えませんが。 重戦車が防御兵器というのはいかがなものでしょう。 T-10の配備は最初は戦車師団でした。戦車師団はソ連軍の戦術においては防御にはやむをえない場合を除いては使用してはならず、使った場合もできるだけ早く自動車化狙撃師団と交替する事とあり、攻勢作戦での使用が基本です。その攻撃的な役割を持つ戦車師団に重点配備されていたのに防御兵器とは疑問です。 中東でイスラエルに捕獲されたIS-3がトーチカに使われたのは、整備部品の調達ができなかったからだと聞きましたけど。 エジプトのIS-3は1980年代まで使われたとか。 そもそも重戦車だから運用が、というのは疑問です。 第三次中東戦争でセンチュリオン戦車をイスラエルは使用していますが、この戦車はT-10よりもIS-3よりも大きく重いです。しかし、重戦車には区分されておらず、他にも色々な国が使用しています。アメリカのM60戦車も同様です。 中戦車と重戦車が統合され主力戦車となり、重戦車の名前は消えましたが、大きさや重さの点では、主力戦車と重戦車はたいして変わらず、その主力戦車は色々な国で使用されています。だから運用できないとは思えませんが。 回答有り難うございました。