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冷戦時代のソ連軍は、本当に脅威だったのですか?
今、北朝鮮の核が問題になっていますが、北朝鮮自体が秘密のベールに 包まれているため、核とミサイルの脅威がどの程度のものなのかは わかりにくいと思います。 (実際にミサイルに搭載して使用できる信頼性があるのか、という程度の 意味です) そこでふと、旧ソ連軍はどうだったのだろうかと考えました。 1980年代頃のテレビや小説などでは、ヨーロッパでNATO軍とワルシャワ軍が 開戦したら、ソ連軍の大戦車部隊は物量でNATO軍を圧倒し、窮地にたった NATO軍側が戦術核を使用して、それをきっかけに全面核戦争が始まると いったパターンの話が多かったと思います。 当時のソ連軍に、それだけの実力が本当にあったのでしょうか? 北朝鮮の核はよくわかりませんが、当時のソ連軍は、数はあっても中味は張子の 虎で、実際の戦力はたいしたことはなかったと思うのですが、どうでしょうか?
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こんにちは。 レス、ありがとうございます! やっぱり、こういう話は楽しいですねぇ。で、今回はとてつもなく長いです。書いてみて、バカだなぁとちょっと思ってしまいましたが、お許しを…。もしお時間が許せば読んでやってください。 ところで失礼かなと思ったのですが、edogawaranpoさんの仰るフィリピンのマルコスの夫人はイメルダです。で、デビさんの旦那はインドネシアのスカルノのです。ちょっと横槍すみません。 ハードウェアで戦争に勝てるとは思いませんけど、ベトナム戦争以降のアメリカの戦争の仕方を考えるとやはりハードウェアを抜きに考えるわけにはいかないというのも事実だと思います。まず、ハードウェアの面で東側がどれだけ遅れてしまったということは、それこそベルリンの壁の崩壊で明らかになったわけです。と、その前に、ベトナム戦争に関して、ちょっと思うところがあるのでそのことをまず。 米軍がベトナムで大苦戦して、挙げ句の果てに負けたということで物量、最先端技術というものがものの役に立たないような言われかたがしていますが、個人的にはこれはまちがいのような気がするんです。というのは戦争の性格をみた場合、アメリカはかの戦争に勝つためには完全に共産主義という思想をベトナム国内から一掃しなければならないわけで、経済として施行されていれば共産主義の一掃もかなうかもしれませんが、思想を人の中から追い出すというのは不可能なわけですよね。ということでこれは勝ちようがない。また、ベトナムにしてみれば、自国の防衛なわけですからどんな犠牲を払ってでも米軍を追い出せばいいわけですが、米軍にしてみれば明確な叩くべき戦略拠点(戦術上必要な要所はあったとしても)がないわけで、無駄な犠牲を国内世論を考えてもあれ以上出せなかったわけですよね。事実、ベトナム側の犠牲者は20万とも30万とも言われていますが、米軍のほうは6万~7万とされています。単純に数字だけを見ればアメリカが負けたと言えないわけです。 ということで、単純に破壊力だけを考えればやはり戦争においてはハードウェアがもたらす効率のいい戦闘ということは無視出来ないのではないかと思います。戦争そのものに関しては、政治的な問題や軍隊そのもの志気という目に見えない部分が大きく絡んできますが、個々の戦闘ということに関して言えば、ハードウェアと物量というのは、非常に重要なので、doyaさんの仰るところの、旧ソ連軍にそれだけの軍事的な力、すなわち西側にとって脅威になり得たのかという、ことを考える必要がやはりありますよね。この辺のところがどうも、抜け落ちて語られ過ぎているというのは、まったく仰るとおりです(念のために申し上げておきますが、決して、軍備の増強を願っているとか、兵器を礼賛しているとか、アメリカよりというわけではありませんので)。 と大幅に脱線してしまいましたが、東のテクノロジーの遅れについてもっとも有名なところのお話でひょっとしたらご存じかもしれませんが、カール・ツァイスのことを書いておこうかなぁと思いました。 ご存じの通り、ドイツの名門光学機器メーカーのカール・ツァイス(当時もっとも優秀な航空機用照準器だったらしいですね)ですが、第2次世界大戦のあと、ドイツが分断された際にカール・ツァイスも分断されてしまったわけです。ここから二つのツァイス社が出来てしまいます。東側のツァイスのほうがむしろ本社のあっとところだったわけで、分断された直後に関してはどうやら東側のほうが光学の技術もある程度すすんでいたらしいのですが、実際に東西が統一されツァイス自体も統一されるとその技術格差は大変なものがあったらしいのです。西側のツァイスはすでに非球面レンズの高精度なものを作れていたのですが、東側のツァイスはまだそれすらも完成していなかったとか。この高度な非球面レンズがないということは、つまり、集積回路を作る際に小型化が出来ないということになります。優秀な集積回路をもてない中では、情報機器の整備は追いつけませんよね? この辺だけを見ても、電子戦と言われる現在の戦争のスタイルを考えても、鉄のかたまりが衝突するわけではなくなってしまったので(第2次世界大戦ですらレーダーの発達で戦局は大きくかわっているわけですからねぇ)東側の持っている兵力がたとえ数字上、西側のものを上回っていてもかなり不利だったと言えるのではないでしょうか? また、doyaさんの仰るとおり、あれだけの大きな陸戦隊を管理するとなると指揮命令系統が完璧に機能しなければならず、その指揮命令系統の攪乱のためのEMSを使いまくるNATOが苦戦して、窮地に陥るなどとはとうてい考えられません(東側には優秀な真空管がありますけど、これは結局、ノイズシールドが出来るだけの集積回路をもてなかったからという話もあります)。事実、米軍のパナマ侵攻、グレナダ作戦の時は周辺地域の電波使用の機器は完全におかしくなったという話です。また、今回のアフガンのほうに関しても、徹底的に電子戦をやってのけていますよね。もちろん、今の技術と冷戦時の技術とは比較になりませんが。 情報戦の面を考えても、ソ連軍がNATO軍の脅威になり得たか、本当のところはやはり怪しいとボクは思います。ただ、数字上の戦力に関しては侮れないものも当然あり、戦争でもっとも人的被害をもたらすものは一発20円くらいのライフルの弾なので苦戦は強いられるでしょうけど。しかし、この両陣営が本格的に衝突して総力戦ということになればゲリラ戦というような展開になることはないでしょうね。そうした意味でも、ボクは、やはり一部の東西冷戦の「たら、れば」小説にはたいがい疑問符がついてしまいます。とはいえ、エンターテインメントとしてみた場合は面白いんですけど(先日、ご紹介いただいた本は残念ながら読んでおりませんが、近いうちに読んでみようと思います)。 ところで、北朝鮮の核に関しては、開発こそしていたでしょうけど、やはり運搬手段(核戦術で一番重要なのはこれなんですけどね、ほんとうは。関係者とはいえ、マスコミがこの辺を落としているのが気にくわないです)と発火装置の開発の難しさを考えてみれば、まぁ、やっぱりあったとしても、ないに等しいのではないでしょうか。 むしろ、北朝鮮が核を保有していると言うことをことさら恐怖し、それによって日本やアメリカなどの国内世論が不必要に神経質になって本来果たすべき外向的解決を放棄してしまうことのほうが怖いです。そうした意味でも核の持つ政治兵器としての存在感とその破壊力は相変わらずというか、以前にもまして重要になってきていますよね。そろそろ、日本の大学でも国際政治というインチキな学科にちゃんとした戦略・戦術も教える環境が出来ることを望んでしまいます。 かなり脱線しまくっていますが、お許しください。では、参考までに。
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おはようございます。 人様のご回答に横槍を入れておいて、自分の回答にミスがあったので訂正させてください。通信妨害のために使うのはECM(electoronic counter mesure)でした。あれではTVショッピングでおなじみの怪しげな運動器具になってしまいますね。すみません。 あと、仰るとおり、テロの脅威というのは軍備の増強が逆に拍車をかけているという感じはしますよね。東西冷戦時代はイデオロギーの対立とは言え結局は国益の対立なので戦争もやはり外交の一手段として捉えることが出来、軍備の増強も外交を行う上でのなにがしかの取引材料となっていたわけで、数字上の戦力と兵器のスペックデータの分析はかなりの有効性を持っていたわけですが、ことテロに関して言えばこういうデータも役に立たないとまでは言いませんが、重要性は以前よりは薄れてきているという感じはありますね。ただ、やはりそれまでの兵器が流出した場合のことを考えるとある程度は知っておいたほうが不必要に神経質にならないで済むというところがありますよね。 それにしても、テロの根拠地(というものが明確にあればですが)を叩くには従来の軍事行動で可能でしょうけど、こと国内のテロ活動に関しては本来は治安維持(警察活動)の問題になるので、軍隊とは切り離して考えてもらいたいものです。警察活動と軍事活動を同一視し、境界が曖昧になったまま武装させてしまうことことが、それこそ旧ソ連の問題に発展してしまうような気がします。それで結局、旧ソ連のごとく実体のないと思われる強大な軍の配備ということになるのでしょうね。 たびたび、すみません。
お礼
またまた回答をいただき、本当にありがとうございます。 今回いろいろ回答していただいた内容は、また改めて質問をして 様々な意見を聞かせていただきたい内容です。(本当に!) その時は、ぜひぜひご意見お願いします。 やはり、evidenceさんのNo.4の回答にあるような、他国の軍備に対する 単純な脅威論(日本も核武装すべきだ!のような)への疑問が、今回の 質問になったのだと思いました。 もっとも私も冷戦時代は、ソ連は本当に強力な兵器を大量に持っていると 思っていましたが。(ソ連爆撃機の対地ミサイルが、やたらデカイのは 小さく造れないのでは?という疑問はありました) しかし冷戦時代の核兵器は、戦争抑止力としての効果があったと思いますが 近年の核兵器の重要性(=恐ろしさ)は、戦争で勝てない相手に対抗する 唯一の手段であり得るという点で、非常にやっかいな時代になりました。 軍隊を動かして相手を叩くことしかできない勢力と、テロによる報復しか 出来ない勢力の対決は、核兵器が世界中に分散した現在では、非常に危険 です。(世界最強の軍隊も役に立ちません) そうなると外交による解決策が、とても重要ですね。 相手に対する正確な情報と冷静な分析が求められます。(ハッタリに注意) しかし兵器の発達により、”楽な”戦争ばかりするようになってきた(実際は どんな戦争も楽ではないでしょうが)アメリカの現在の最大の脅威が、テロとは 皮肉ですね。 余談:EMSってなんでしょう?(調べてみます) FMS(フライト・マネー ジメント・システム)ならば、聞いたことはありますが。
ソ連は脅威ではないでしょう。 当時.米国-ソ連間の代理戦争はいくらでもありましたが.それぞれの国の人々が米国またはソ連からの資金流入(利権)にどうありつくか.でもめていただけで.利権に反対するグルーブを米国やソ連が略奪した(例.フィリピン マルコス大統領(タレントのデビ婦人の夫)は.米軍に誘拐されてハワイに幽閉)だけですから.利権に直接関係ない人々にとっては.ソ連は脅威ではないです。むしろ.ソ連の脅威を宣伝する事によって.みずからの行動を正当化しようとする動きがありました。今回の北朝鮮の騒動で一番儲けたのは.小泉でしょう。経済政策の失敗を棚上げにできたし(利益率の低い企業を潰すという指針が発表されました。本来景気梃子入れを考えると.利益率の低い企業ほど生産性が低いので景気刺激になります。利益率の高い企業を支援すると.供給過剰がより供給過剰になり.デフレがひどくなるだけです).下層階級への積極増税(年金などの支給減額.消費率の高い低所得者への資金流入を促進すると消費が増え.かつ.拡大生産性が押えられ.景気回復が尊信されます)等の話題を隠す事ができたのですから。 当時のニュースでは.米軍の好き勝手な行動(米軍兵士による暴行・略奪等)の方が脅威でした。
お礼
回答いただき、ありがとうございました。 >ソ連の脅威を宣伝する事によって.みずからの行動を正当化しようとする動きが >ありました。 ここですね、問題は。 当時は米ソ両陣営とも、お互いの脅威を宣伝することにより、自らの行為を正当化 していたのですから。(あえて正当化=宣伝といいましょう) ソ連にしても、国の実力を越える軍隊を維持するために、経済や人の資源が大量に 無駄に使われたと思います。 当時は政治的に仕方なかったから正しかった、というのではなく、過去の教訓と して、東西軍事競争は無駄だったといいきりたいです。 冷戦時代だけではなく、現在も軍事的な脅威を唱えることを、政治的な面で利用 することはとても多いと思いますので、情報の裏をとることが重要だと理解しなければ ならないですね。(今の内閣の話については、”同感”です)
こんばんは。またまた、とってもボクの大好きなお話で嬉しいです^^。 北朝鮮のミサイルに関しては、完全に未知数なので、憶測になりますが、核弾頭が搭載可能な中朝距離弾道ミサイルの開発は無理なのでは、と思いますけどねぇ。イラクからスカッドを供給されているなどという話もありますが、日本までは届くでしょうけど、肝心のアメリカ大陸まで届くかというと無理なような気がしますね。 そもそも、航空機のジェットエンジンが自前で作れているのでしょうか? 恐らく中国からの中古のミグを買い込んでいるところがいいところでしょう。ただ、もし核兵器のサイズを小型化できるというのであれば、スーツケース爆弾ではないですがそのような方法で相手国に運搬できるかもしれませんね。あと考えられる運搬方法としては海上輸送ということになるかもしれません。 ただ、中距離弾道ミサイルがないからと言って安心できるものではないのは確かですね。大量破壊兵器としての核の魅力は以前ほどないにせよ(何せ使用後の後始末がやっかいですから)、政治的な兵器としての核の威力というのは以前にも増してきているのは事実ですよね。そのあたりをどう使ってくるのかということで予断は許さないというところだと思います。でも、あまり神経質になって外交をしてしまうというのも考え物ですよね。 ご質問の本題からずれてしまいました。 【1950年代から1960年代に関してはちょっと事情が違うかもしれませんので、1970年代以降のこととして以下はお読みください。】 旧ソ連の軍事力に関してですが、これもやはり完全に憶測でしかわからないですが、まず地上戦から小競り合いが始まることはあっても本格的な戦闘が始まるということはないとボクは思います。 ワルシャワ条約機構軍のほうが戦車部隊を大量に派遣すると言うことは考えられますが(何せ、戦車が大好きみたいですからね)、NATO軍がそれに対して、まともに陸戦隊で応戦するとはどうも考えられません。というのはNATO軍(主にアメリカになりますけど)は、まず航空兵力を利用して敵の重要拠点の破壊ということからはじめるでしょうし、また、もし自軍が包囲されているということであれば、敵の陸戦隊の補給路の遮断及び、自軍の陸戦隊の退路の確保を航空兵力によって成し遂げようとしますよね、きっと。こうしたことを考えると、ワルシャワ軍の航空兵力が果たしてNATO軍のそれを上回っているという風には個人的にはどうも考えられないのです。 また、NATO軍は70年代に入ると、フェアチャイルドA10、ハリアーなど戦車隊に対して有効な飛行機や、コブラ、アパッチ(これはだいぶ待たなければいけませんけど)などのヘリの開発にやたらと力を入れていますよね。この辺を考えても戦車部隊というのはあまり有効性を持たないのではないかと思いますけど。事実、フォークランド紛争の時のイギリスのハリアーの使用方法(イギリスの陸戦隊がとてつもなく苦労しているということは承知してますが)や、湾岸戦争の時の制空権確保後の陸戦隊の無力ぶりはすごいものがありますよね。 確かに戦車というのは陸戦においては最強の兵器であることは間違いないと思います。また旧ソ連軍に戦車部隊の充実というのは恐らくNATO軍より上回っていたと思いますが、これらが本来の破壊力を発揮するには制空権を持っていなければ意味がないことなので、初期の制空権争いに果たしてワルシャワ軍が対抗できるのかということを考えれば無理なのではないでしょうか。 また、航空兵力の有効な運搬手段、つまり航空母艦の配備も遅れているので(この辺を見ても、旧ソ連軍というのは航空兵力を軽視しているのではないでしょうかねぇ)、迅速に航空支援が出来なかったのではないでしょうか。 以上、根も葉もなんにもない勝手な想像でした。 ただ、結局、実際問題として大国間の全面戦争ということが果たしてあの時代に出来たかどうか、今となっては疑問ですよね。
お礼
evidenceさん、回答ありがとうございます。 前回の質問の時は、とても楽しめました。(1日中、うきうきしてました) 本来軍事的な対立は、政治的な対立の延長にあると思うので、軍事的な対立の 背景を探る(勉強する)ことが一番重要なのですが、ある意味肝心な軍事力に ついては、政府内や軍隊を除く民間(マスコミなど)では、意外と研究されて いないと思うのです。 北朝鮮の実力も、私の正直なイメージでは、「設計図通り(または、近い)の ミサイル(核?)が出来た」というだけで、兵器としての実績、信頼性、安定性 などない代物では?(扱っている現場が危ない)と思ってしまいます。 そのような兵器(代物)を持って外交上の武器に使うという点は、非常に問題 ですが、重視はすれど必要以上に神経質になる必要はなしというところですねぇ。 さて、ヨーロッパでの東西軍事対立ですが、さすがといいますか、ポイントを ついていただき、立体的な戦場の想定で、まず戦車軍団についてバッサリいって いますね。 ソ連の戦車信奉については、自走していける(もっともほとんど列車やトレーラー による運搬でしょうが)大陸の国であるということが大きいと思います。 さらに航空機より技術的に開発することが容易な戦車(技術を供与されて自国製の ものを使用する例が、航空機と比べて非常に多い)の増強に、相手を一番簡単に 圧倒できる部分であると考え、さらにヒトラーの戦車軍団の悪夢も残っており 安易に走ったという気がします。 私の想定でも、万一先端が開かれたら(仮定が一杯必要ですが)ソ連の戦車軍団 は国境を破って進撃するが、各部隊がたいした連携もできないまま、航空戦力を 中心とする西側の反撃を受けて、大部隊ゆえの混乱などもあり、前線は膠着し ジリジリと西側に押しもどされるというところです。 (つまり、東側に西側が圧倒されることはなかったということ) ソ連の航空戦力が事前に西側の航空基地を叩けるか、という点が問題ですが こちらも一方的な展開にはならなかったと思います。 カタログデータ上はともかく、ソ連陸軍より空軍の方が張子の虎が多そうですね。 ソ連側の宣伝と現実のギャップです。 しかし、核戦争につながったら…と考えたら、滅亡につながる大国間の全面戦争 には、まず踏みこめなかったでしょうね。(やれやれです)
- nobunojo
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80年代のソ連軍が実際に戦闘をしたのはアフガニスタンくらいでしょうか。 あの場合は正統的な軍事作戦ができるような場所でなく、 しかも相手がゲリラでしたから、泥沼の戦いを強いられた挙句に 撤退、ということになったわけですが…。 ただ、少なくとも兵員数や兵器のスペック、配備数など、数値化できる 範囲では侮れないものだったということはできるでしょう。 また、ソ連で開発された数々の兵器は今なお世界各国で 使われていたり、その改良品が現在も作り続けられている (スカッドやテポドンも原設計はソ連のもの) といったことも、旧ソ連の軍事力が単なる見掛け倒しだったとは 思えません。 しかしながら、軍隊の力は物量もさることながら、 その作戦能力や補給能力、兵員の士気やモラルといったものも 影響します。そういったことを踏まえると、実際にどのくらいの 実力があったのか、世界的に脅威だったかどうかはなんとも言えません。 なにしろ、その総力を挙げての戦いってのが第二次大戦後は 無かったわけですからね。 ただ、もともとソ連の軍備があそこまで増強されたのは、 アメリカに代表される資本主義に対抗して 共産主義というイデオロギーを世界に広めるためという 明確な目的があったので、そうなるとただ持っていればいい、 というわけではなく、世界の警察を任じるアメリカが常に 仮想敵国として念頭に置かれていたことは間違いありません。 まぁ、国の力=軍事力、という単純なものでも無いですけど。 軍事力を補い、有効に活用するだけの高度な政治力が無ければ、 それこそ宝の持ち腐れ、というものですし。
お礼
回答いただき、ありがとうございました。 イデオロギーの違いによる脅威と、ソ連の国力を考えると「脅威であった」と いうところですね?(さらに軍事技術としても実力あり) ソ連の主張は、自由主義陣営にとっては非常に「脅威」になるわけです。 さらにソ連の国力を考えても、超大国であり(中味は疲弊していましたが) 共産主義を世界に広めるという目的から、必要以上の軍備を持っていたと いえますね。ソ連国内の貧しさから考えると、ほんとうに必要以上の軍備 だったと思いますが。 実際ベルリンの壁ができてから(?)、ヨーロッパでは東西対立がずっと 続いていましたが、1980年代頃になるとソ連の共産主義が幻影(ソ連のように 上から統制された国家はデメリットが多い)であることは明らかだったと 思います。 西側の兵器の発展(エレクトロニクスの進化が大きい)に対し、鉄のカーテンの 向こうからの数少ない情報はどの程度だったかはわかりませんが、兵器レベルで 考えると信頼性、安定性は、このころから東西陣営を比較すると急激に格差が 広がっていったと思うのです。(西側の進化に東側はついて行けない) いつまでは東側の方が軍事的な実力が上で、いつから西側が逆転したというような ことは全くわかりませんし、アメリカ以外でその時のソ連の軍事力を上回った国は ないと思いますが。 しかし、質問しておきながら改めて考えたのは、通常兵器におけるヨーロッパに 限定された戦術的な東西陣営の比較というのは、核兵器の脅威を考えると、国家 戦略的にはあまり意味がないということでしょうね。 (東西両陣営とも軍隊は、それを一生懸命やっていたということになりますが)
お礼
evidenceさん、再び回答ありがとうございます。 (回答の量に驚きました!) いやぁ、私の考えていたことを、わかりやすくまとめていただいたような 気がしています。 ハードウェア(ソフト面での進化も含めてですが…)の発達により、戦争は 従来以上に、強者(米軍)と弱者の格差が広がっていると思います。 単に強力な武器があれば、それなりに対抗できるというものではなくなって きたと思います。 空中戦にしても、米軍と戦う国が少々高性能の戦闘機を持っていたとしても 相手も見ない内に、長距離ミサイルで簡単に墜とされてしまいます。 トマホーク(最新のものは、バージョンアップしていており、性能はかなり違う のでしょうね)にしても、遠距離から相手国の目標を精密攻撃できる兵器を 持ってしまったため、航空機による攻撃のリスク(撃墜されるか、事故による 人的損害)を考える必要がなく、使用する側の感覚は”気軽”でしょう。 無人のミサイルを、人間の手で迎撃する側はたまったもんじゃありません。 そうなると軍隊で対抗することは容易ではないので、自然と「テロ」のような 手段を用いることになると思います。(当たり前というか、恐いというか…) ですので、強者と戦うはめになった国が正規軍による反撃ではなく、やけっぱちの テロ行為(核だったら…)を行う可能性は大きいでしょうね。 (これは実際に色々なところで、警告されていますよね? いまひとつ不勉強 ですが) 北朝鮮の核も、どこに落ちるのか打ち上げた方もわからない(個人的な意見です) ミサイル(ロケット)による攻撃より、No.2の回答のように相手国の首都に密かに 運んでおく方法のほうが、はるかに脅威だと思います。 脅威の内容を正しく理解して、それについて本当に有効な対策を取れればよいの ですが、旧ソ連軍に対する必要以上の恐怖(恐怖は恐怖です。それは間違い ありません)のように、正確な状況の分析と判断はなかなかできないでしょうね。 まぁ、軍事は外交にて解決できない場合のみ使用することが、本来の姿だと思い ますので、軍事面での研究以外に本来の外交問題を解決する努力が一番必要な ことは、言うまでもないですが。 (すみません、いまAM3:05で、少々ボケてきまして何を言っているのか、よく わからなくなってきました) 他の方のご意見も聞いてみたいですね。 (カール・ツァイスの話は、初めて知りました。 やはり具体的な話は説得力が 違いますねぇ!) そういえば、イメルダでしたねぇ…。(全く気づきませんでした) 確か、靴をたくさん持っていましたね。(無駄ですねぇ)