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国=政府??
先日、大学の講義で 戦後、国というものが、政府を直接指すようになったのはいつからか?という難題な課題を受けました その先生が言うには、小泉改革の三位一体のとき明らかに、そこでの「国」というのは政府を指しているが 例えば1960~1970年代の革新自治体(中央集権へ衝撃を与えた)時代の「国」とは違うのか? 違うとすれば戦後いつ頃から、国=政府となったのか 問われました。 今まで自分なりにいろいろな文献を当たってみたのですが全然脈がありません 残された時間もあまりなく、投稿させていただきました どなたかアドバイスをいただけたらと思います 尚その際には、一応大学の講義で使用するので信用のある参考文献を提示していただけるとなおありがたいです よろしくお願いします
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- bismarks05
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教職課程で教える社会科における『国家・社会形成者』という前提で回答すれば、もっとも模範的な回答ならば >1960~1970年代の革新自治体(中央集権へ衝撃を与えた)時代の「国」とは違うのか? 若干異なります。 当時の「国」という概念は安保闘争及び憲法の位置づけなどのイデオロギー的な「国」=「政府」という見方です。 簡単にいえば、この時代の「国=政府」というイメージは、日本の市民革命の所作と考えるアプローチもあります。 それ以前(戦前)の「国=政府」というのは中央集権国家ではありますが、立憲主義基盤は薄く、『国=天皇陛下』という曲解が可能です。 しかし、日本国憲法に改訂され、GHQ支配から脱出した途端に、これまでの『国=天皇』という社会通念が弱体化して、新しい「国家」「政府」肖像が必要になります。 その過程で、主権在民である憲法の性質を鑑みて、当時の国民の一部が激しい政治運動を起こしています。彼らの政治概念では「国=政府」を否定しませんが「国」<「市民」という不等式になります。 戦後から1960年までタイムラグは、戦後世代の若年層の出現が必要であることに起因しています。 説明しました通り、国=天皇・・・という理解構造が戦前の基本潮流であって、「国=政府」となりえたのは、現憲法が始点になります。 日本国憲法が国=政府と読めることは条文から導くことができます。(詳細を希望でしたら、御説明しますが、字数の都合で割愛させていただきます) 自分は地歴教育を生業にしていますが、この説明は大変知識を必要とする部分もありますが、イデオロギー的要素が濃い部分なので回答は様々ありえると思います。 少し昇華させて表現すれば 1:戦前が君主制国家 2:戦後が国民国家 3:GHQ体制が、軍政国家 4:小泉政権が、衆愚国家(造語ですが) などという表現もあるかもしれないです。 私が提出すると過程すれば、以下のよう要旨で回答します。 (大変面白い問いかけなので、個人的にも回答を用意しましたので、参考程度に) 『国=政府』は国民国家の概念において、人民が政府の権利を信託する立憲主義の前提だけで形成できるものです。 日本の戦前は、立憲君主制度で国民国家ではなく、「国=天皇」「行政機関=天皇」であり、『国=天皇=政府』という等式で同質化することは可能です。しかし、旧憲法が天皇という位置づけを不明瞭にして戦前の主権所在が不明瞭であることが原因で迷走したことは、立憲主義の限界を露呈させます。 『国=政府』と考えることが可能になったのは、現憲法制定とその解釈で「日本国」「国」が用途として区別されるようになったことから見出せます。 しかし、戦後まもなく余力もない時代では、新規制定された現憲法に関する思慮が育たず、現憲法下で新しい国家像・政府像が育つのが1960~1970年の学生・インテリ階層になります。 一方、1960~1970年代の革新自治体(中央集権へ衝撃を与えた)時代の「国」、つまり、思想闘争に時代の「国」は共和制国家に近く、極めて政治的に能動的な市民による「国家」肖像であり、 「国=政府」ではなく「国=市民」に近いものとして区別することが可能です。 フランス革命を通じて、国民国家=「国=政府」という意識が萌芽するのは、市民革命であるからで、日本で起こった唯一の市民革命が1960~1970年の政治・思想闘争と考えることで「国=政府」の相違点があります。 2日ほど気にとめて、参考文献を探してみましたが、左派系のイデオロイギッシュな説明が多くて、参考には適さない資料ばかりです。 ちなみに、説明の補足ですが、 国家の定義と国は別物です。 国は極めて抽象的な概念でありますが、国家も抽象的ながら国際法によってある程度は要件が存在します。 領域(Staatsgebiet:領土、領空、領海) 人民(Staatsvolk:国民、住民)- 権力(Staatsgewalt:主権) チベット・ウイグルが独立国家ではないのは、 領域が不明瞭であり、チベット人という人民も不明瞭であり、主権は認証されていないからです。
- heintz_w_g
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国家の定義とは、安全やインフラなどの社会保障を与えられる代わりに、統治者に対しての義務を果たす事だと考えています。 であれば、敗戦の後の憲法制定がその時期に当たると思います。 理由としては、 1.国家元首と統治の原則がこの時点で確定した 2.主権の存在などが明示された 3.天皇陛下の国家最高権力者としての権限の剥奪 の3つで、その結果、日本国の統治の責任は政府にあり、日本国家すなわち政府となったのではないでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございます。 なるほど、ではheintz_w_gさんのご意見は 敗戦を契機として、国家=政府となったということですね 実は私も同じようなことを思、教授が言うにはここには 戦後変遷があるようです。 う~ん、正直ほんと厄介な課題が出ました(^^;
- bismarks05
- ベストアンサー率33% (221/666)
憲法学では、国=政府と考えるのが通例でしょう。 歴史学では、国は国家であり、民族であったりします。 その先生(助教授?)の授業項目が不明では明確な回答ができませんが、 戦後に国が政府になったのは、天皇機関説あたりから話が出来そうですし、論点は色々です。 授業項目次第では回答可能なので、なんの授業か?という事実関係を提示してください。 まぁ、概ね、国=政府になったのは、日本国憲法と考えるでしょうねぇ 国際法・憲法学・政治学の分野なら回答できそうですから
お礼
ご回答ありがとうございます。 授業項目は社会科教育の授業で、学習指導要領の社会科の目標は、「国家・社会の形成者」の育成が挙げられているが、ではここでいう国家とは何か?という命題でして その追求のために私が、戦前~現在に至る国家というものの変遷を担当したのですが、教授に今回投稿させていただいた質問を発せられて答えの宛がなく困っています。 ちなみにその教授の研究分野は教育社会学です しかし、こう見てくるとこれって教育学というよりはもはや政治学の分野ですよね・・・ 歴史専攻の一大学院生にとっては、このような難題を1週間で答えを出し、レジュメを作ってくるというのはもはや力量を凌駕している様な気がして・・・(^^; すいません、ここは余談です もし、ご回答できそうでご回答いただければ、幸いです。
- cuffs_m
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ソースは俺。 「国=政府」と決まった「特定の事象、次期」は無い 戦前からの教育で天皇が国の意思決定最高機関であった。 -WW- 国=天皇 政府よりも上の天皇という意思決定機関がある為この時点で国=政府という発想は結びつかない -敗戦- 国=支配国 (戦後直後の期間)日本の意思決定効力より、支配国の意思決定効力の方が強い為 国=政府ではない -戦後教育- 学校教育と、メディアによる教育 国=天皇ではない?ならば次の意思決定機関は政府?と考えられるように変化する。 仮に問いを「国民の過半数意見が 国=政府 だと認識した時期」と考えるならば 戦後教育(学校教育かメディア教育)を受けた人口が、国民総数の5割超えた時点より後である事は確かだといえる(ターニングポイント) ターニングポイント(最低でもこれより後だという時期=Y) 学校教育での意識変革者 = A 非学校教育(メディア教育)での意識変革者 = B 国民総数C Y=(A+B)=C/2 Yより後である事は確かだけど見解によって答えになる時期は変わる ってか考えてみたけどむはーめんどくさーいw イメージとしてはYの時期より後であれば、国民意識=「国=政府」を成立させる事が可能になる で、政府が積極的に国を動かしてるという結果を見せたような大きな事象をココダって結論付けできそうだけど。 総理大臣がなんかやったとか、国から=政府発行の何かを国民が一般的に受け取った事象とか、国民総選挙だとか。国の意思決定を政府がしてるぞー的な事象を全国に知らしめたとか。 こういう関係大嫌いだからわかんないですし、とんちんかんな意見ですが、もし、何かの言葉でも参考になれば。。。。 無い脳動かしたら疲れたよ・・・・(´;ω;`)
お礼
ご回答ありがとうございます。 なるほど…興味深い理論ですね 政府が積極的に国を動かしてるという結果を見せたような大きな事象 がターニングポイントとなっているということですね そのような事象がなかったかもう一度調べて見ます。
- notnot
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国の意味するところは、一般庶民、マスコミ、政治学などでそれぞれ異なると思うので、それらをごっちゃにして、変化したかどうかを問うても無意味ですよね。おそらく政治学の世界での学説の話ではないかと。 歴史カテゴリで質問しているところか見て歴史の本を調べているのかと思いますが、政治学を調べるべきでは?
お礼
ご回答ありがとうございます。 そうですよね 一応この問題がどういった形で出てきたかというと 社会科教育の授業で、学習指導要領の社会科の目標は、「国家・社会の形成者」の育成が挙げられているが、ではここでいう国家とは何か?という命題でして その追求のために私が、戦前~現在に至る国家というものの変遷を担当したのですが、先生に今回投稿させていただいた質問を発せられて答えの宛がなく困っています。 歴史というカテゴリにしたのは政治学とか社会学のカテゴリが見当たらなかったので一応戦後史でもあるかなと思いこれにしました・・・(^^; なので一応政治学関連を中心に当たっていたのですがこの問題に 参考になるような文献が見当たらないです。。。
お礼
再度のご回答ありがとうございます。 大変参考になりました。朧げながら少し答えが見えてきました。 つまりbismarks05さんのご意見を踏まえた上で、考えるならば 戦後現憲法制定により、『国=政府』であったが これは、戦後まもなく余力もない時代には定着せず 1960~1970年代にかけて、市民運動の興隆の中で、国は一種の対抗イデオロギー的なものとして捉えられるようになったと見てよろしいでしょうか? その場合、1980年代の企業秩序による一種のナショナリズムの高まりは これはまた『国=政府』の復活といった様に捉えられるんですかね? ですよね・・・ 私もなんとなくですが国と国家は違うように思えました。ですがその教授は特にはそこについては指摘しませんでした(てゆーかほぼ同義として使っていたように思います)。 私の質問にそのように興味関心を持っていただき、ご自身でも研究までなされていて、申し訳ない気持ちもある反面嬉しいです。