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テンソル積について
加群のテンソル積についての問題です。 『Rを可換環とする。1変数R係数多項式環R[X]、R[Y]に対して、 R[X](×)R[Y]が2変数R係数多項式環R[X,Y]に環として同型である』 という問題で、射として φ:f(X)(×)g(Y)→f(X)g(Y) を考えればよいと答にはあるのですが、この射が加法に関して準同型にならなくて困っています。具体的には、 φ((f(X)(×)g(Y))+(f'(X)(×)g'(Y))) =φ((f(X)+f'(X))(×)(g(Y)+g'(Y))) =(f(X)+f'(X))*(g(Y)+g'(Y)) =f(X)*g(Y)+f(X)*g'(Y)+f'(X)*g(Y)+f'(X)*g'(Y) となり、一方 φ(f(X)(×)g(Y))+φ(f'(X)(×)g'(Y)) =f(X)*g(Y)+f'(X)*g'(Y) となってしまい、 φ((f(X)(×)g(Y))+(f'(X)(×)g'(Y)))=φ(f(X)(×)g(Y))+φ(f'(X)(×)g'(Y)) が成立しなくなってしまうのですが、どこか間違っているところがあるのでしょうか? 個人的には、テンソル積の和がおかしいのかな、という風には思っています。
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- arrysthmia
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R[X] (×) R[Y] と R[X,Y] が環同型か? を問うためには、 何よりもまず、R[X] (×) R[Y] が環でなくてはならない のだけれど… この環の加法乗法をどのように定義するか。 環 R[X] と R[Y] は R-加群でもあるから、加群としての テンソル積を R[X] (×) R[Y] とするのなら、その時点で、 R[X] (×) R[Y] も R-加群ではある。 R-加群 R[X] (×) R[Y] から R-加群 R[X,Y] への 正則な線型写像を φ として、これを同型写像とするように 環 R[X,Y] の加法乗法を R[X] (×) R[Y] へ埋め込めばよい。 普通は、これを「多項式環のテンソル積」と呼ぶのだと思うが、 これだと、環の同型性を示したのではなく、同型となるような 環を定義して見せたに過ぎない。話の順番が違ってしまうが… さて?
- arrysthmia
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No.3 の三段落目は、 準同型を示したのではなくて、 加法準同型を仮定して計算を してみた… ということでは ないかな。
- de_Raemon
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>φ((f(X)(×)g(Y))+(f'(X)(×)g'(Y))) >=φ((f(X)+f'(X))(×)(g(Y)+g'(Y))) ここが変じゃないですか? (f(X)+f'(X))(×)(g(Y)+g'(Y))を展開しても (f(X)(×)g(Y))+(f'(X)(×)g'(Y))にはなりませんよね。 >φ:f(X)(×)g(Y)→f(X)g(Y) ということは、a,b∈Rに対してφ(a(X^m)(×)b(Y^n))=ab(X^m)(Y^n) が成り立つってことですよね。 f(X)=Σ(a_m)(X^m) , g(Y)=Σ(b_m)(Y^m) , f'(X)Σ(c_m)(X^m) , g'(Y)=Σ(d_m)(Y^m) とべき級数の形で書けば、 f(X)(×)g(Y)=Σ(a_m)(b_n)(X^m)(×)(Y^n) , f'(X)(×)g'(Y)=Σ(c_m)(d_n)(X^m)(×)(Y^n) →(f(X)(×)g(Y))+(f'(X)(×)g'(Y))=Σ((a_m)(b_n)+(c_m)(d_n))(X^m)(×)(Y^n) ∴φ((f(X)(×)g(Y))+(f'(X)(×)g'(Y))) =φ(Σ((a_m)(b_n)+(c_m)(d_n))(X^m)(×)(Y^n))=Σ((a_m)(b_n)+(c_m)(d_n))(X^m)(Y^n) =Σ(a_m)(b_n)(X^m)(Y^n)+Σ(c_m)(d_n)(X^m)(Y^n) =φ(Σ(a_m)(b_n)(X^m)(×)(Y^n))+φ(Σ(c_m)(d_n)(X^m)(×)(Y^n)) =φ(f(X)(×)g(Y))+φ(f'(X)(×)g'(Y)) となってφが加法に関して準同型なことは示されました。
- arrysthmia
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なるほど。 「テンソル積について」と書いてありましたね。 環の積じゃなく、 加群としての積が環になるか? という話なんですね。 だとすれば、同型性以前に、 射を φ( f(x) (×) g(Y) ) という形で 定義しようとしたことが、そもそも失敗。 その定義では、φ が R[X] (×) R[Y] の全域で 定義できていません。 R[X] (×) R[Y] の元は、 f(X) (×) g(Y) と書けるとは限らない からです。 列ベクトル × 行ベクトル の行列積では あらわせない行列がある ことと比較してみましょう。
- arrysthmia
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あれ? 二変数多項式環は整域ですが、 直積環には零因子が在りますね。
補足
直積環ではなくてテンソル積なので、0(×)g(Y)などの元はすべて0になるので、整域ではあると思うのですが・・・、何か僕が勘違いしているところがあるのでしょうか?