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免疫組織化学法とハイブリダイゼーション
免疫組織化学法をin situ ハイブリダイゼーションと比べまとめたいと思うのですが、両者の違いとはなんでしょうか。 両方使う実験もあるようですが、具体的に免疫組織化学法の長所(欠点)を教えていただけたら幸いです。
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免疫抗体染色(IHC)だと、蛋白質の細胞内の局在が分かります。それに対してin situ hybridization(ISH)だと、その蛋白質の細胞内の局在ははっきりしません。また、ISHだとmRNAの発現はわかりますが、本当に蛋白質としてその細胞に発現しているかはわかりません。一方、ISHだと、例えば脳内のどのニューロンがその蛋白質を発現しているのか?を見分けるのは適しています。IHCだと、膜蛋白質などだと(細胞種特異性が低いとき)どの細胞が発現しているのかよくわからないことがあります。 一方、IHCだと市販品で使える抗体があれば楽ですが、もしないならば誰かから譲ってもらわなければなりませんし、自分で抗体を作ろうとすると(モノクロ、ポリクロにしろ)とても大変です。一方ISHだと、プローブに使う配列が先行論文等ではっきりしていればプローブの作成そのものは簡単です。 染色そのものに関しては、一般的にはIHCの方が手間が少ないので成功しやすいでしょう。時々特殊な固定法を用いないと上手く行かないことがありますが。一方ISHだと、少し手順が煩雑なことと、RNAse freeな操作に慣れる必要があるところが面倒でしょうか。 まぁ、一度やってみるのが一番わかりやすいのですが:P
お礼
大変わかりやすい説明をありがとうございます。 実験をするにあたって参考になりました。