出願のネタは目の前のもの…実施例に相当するもの
言葉で整理…こそあど言葉は絶対に用いない
効果を満足する構成要件の抽出…「要するに…が必要だ」の把握
概念の上位化
評価
例…断面正六角形の鉛筆(構成要件);転がらない(効果)
・転がらないためには、正六角形でなくても良い
・多角形であれば良い
・円の一部が削除されているものでも良い
・「横断面の少なくとも一部が直線となる鉛筆」とするか
・直線でなくても良い…ラグビーボールのように
・実際性(実際に実施するか)は?
(仮に…)「横断面多角形の鉛筆」をクレームにするとして
・鉛筆でなければならないか?
・ボールペンでも良い、万年筆でも良い
・筆記用具以外でも良い
・権利化の可能性は?
・最悪の場合、どこまで保護できれば良いのか?
・オッと、千歳飴のような多角形は効果を満足しない…「補正で手当て」の対象にするか
・先行技術調査の意味合いを含めてファーストクレームは広めに、請求項で展開
・実施例の充実、実施例ごとの効果(限定のネタ)の抽出
以上のように煮詰めて、最後に案文の作成です。外注する場合でも自分で案文を作成できるほどに整理しておきます。
技術者との応答が極めて重用になります。
発明の特徴(私は、「発明の本質」と言っています)を把握できるようになる期間は人それぞれでしょう。しかし、実施例をクレームにしている多くの公報を前に、「自分が案文を作成するならば」の姿勢で評価することが、実力を養う上で大きな武器になるでしょう。
(追1)
出願がかえって仇なすことがあります。「記載しておかねば良かった。」と後日後悔しないように。そのためには、「出願した。終わった。ホッ。」ではなく、出願後も見直しをされることをおすすめします。
(追2)
新しい技術分野に比べると長年担当してきた技術分野の方が案文の作成に「おかしさ」を発生し難いものです。既出願との関係が整理できているだけでなく、大きいのは、関連する先行技術が頭に入っている点です。それゆえ、普段から、担当される技術分野の先行技術を、改めて調査しなくてもよい位に頭の中に叩き込むよう、寸暇を惜しんで公報をご覧下さればと思います。
お礼
お礼が遅くなりまして、大変申し訳ないです。 詳細なご説明ありがとうございました。 上記に留意して、仕事に励みたいと思います。 ありがとうございました。