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誘導起電力について
教えてください。 参考書に、トランスの一次巻線に電流を流すと、鉄心に磁束が生じ、二次巻線に起電力が誘導される。このとき二次巻線に誘導される起電力は次の式で表されます。 ---------------------------------------------------------------- e = -M × Δi / Δt [V] ---------------------------------------------------------------- e 誘導起電力 M 相互インダクタンス Δi 一次巻線の電流の変化量 Δt 電流変化にかかった時間 と、あります。 この公式に基づいて例題を解くと、誘導起電力eの答えはマイナスになるはずですが、答えではマイナスになっていません。解説では、 e = M × Δi / Δt にあてはめて考えればいいようになっています。 この公式の-Mのマイナスはどういうことなんですか? よろしくお願いします。
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誘導起電力を示す式のマイナスは,基本的には「変化を妨げる向き」というレンツの法則を表現していると考えることができます。コイルを貫く磁場の変化がコイル自身の電流変化によって作り出される場合にその電流変化の方向を起電力の正方向にとります。 コイルを貫く磁場の変化の向きをねじの進む向きにとった場合,右ねじが回る方向を電流(起電力)の正の向きと定義することになります。コイルに流れる電流とそれがつくる磁場の向きと同じですね。すると,誘導起電力の向きはこのように決められた向きに対して常に負の向きになるわけです。 実際はそれぞれの場面において,レンツの法則から向きを知ることはそう難しいことではないので,暗記に頼るよりレンツの法則を理解してそのつど向きをチェックするのがお勧めです。
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- imoriimori
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#1様の言われるとおりです。 若干補足します。 自己誘導すなわちインダクタンスが一つだけのときは、どこが基準電位か明解(あるいは電圧電流の向きの定義が明解)です。この場合マイナスがはっきりと必要です。これとの整合性において、相互誘導も物理学的にはマイナスがつくのが妥当です。 しかし、相互誘導の実用としては、 変圧器などが典型ですが、一次側と二次側とは結線が切り離されています。二次側の二本の出力のどちらを基準に取ろうが、一次側とはつながっていませんから自由です。言い換えると、一次側のどちらかの線がGNDにつながっているとして、二次側のどちらをGNDにつなげるか(あるいはどっちもつなげないか)は自由です。だから実用的にはマイナス符号がつこうがつくまいが殆どどうでもよくなってしまいます。
お礼
ありがとうございます。大変分かりやすかったです。こういった公式のマイナス符号は負の向きと考え、二次側の誘導電圧の大きさににその向きは関係ないので符号は無視して良いということですね。ありがとうございました。
- foobar
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この手の計算をするときには、電圧や電流をどの向きを正にとって計算しているか、を常に念頭においておく必要があります。 Mの前にマイナスがつく場合と、つかない場合では、誘導電圧をどちら向きを正にとるか、が違っています。
お礼
ありがとうございます。誘導電圧の大きさがマイナスになるのではなく負の向きに誘導電圧が発生するわけですね。ありがとうございました。
お礼
ありがとうございます。大変分かりやすかったです。ただ公式を暗記しているだけではこういった公式に当てはめてもダメだと痛感しました。もう一度右ネジの法則からやり直します。ありがとうございました。