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トラブルメーカーと心の病
心の病気が原因でトラブルメーカーになってしまう人も多いそうですが、 具体的に、どのような病気が考えられるのでしょうか? 「人格障害」以外で該当する病気があれば、いろいろと教えて下さい。 宜しくお願い致します。
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質問者が選んだベストアンサー
こんにちは。 心の病気といいますのは「精神の異常によって日常生活に支障をきたす状態」を言います。従いまして、それは全てトラブルの原因となります。 ただ、ここで質問者さんの仰る「トラブルメーカー」というのが一部の人格障害に見られる「衝動的行動」という意味でしたら「統合失調症」に同様の症状が現れます。 因みに「一部の人格障害」といいますのは、それが即ち人格障害という病気の特徴ではないということです。人格障害といいますのは精神構造が所属文化から著しく外れているために社会適応能力に問題が発生するというものです。そもそも病気と言えるかどうかもはっきりとはせず、通常、精神疾患としては扱われていません。 もちろん攻撃的な行動も見られますが、精神が逆の方向に特化していればそれは無関心や依存症といった傾向として現れます。片方だけがあたかも代表的な症状のように思われてしまうのは、その逆が目立たないからであり、果たして衝動性といいますのは必ずしも人格障害の特徴ではないわけです。で、統合失調症でも同じような症状が出ますので、しばしば人格障害と間違われることがあります。 統合失調症の原因はまだ良く分かっていませんが、「D2阻害剤」による治療に効果のあることが確かめられていますので、これには報酬系回路の活性化を促す「A10・DA(ドーパミン)」が関係していると考えられます。 この報酬系回路といいますのは脳内では能動的行動を選択する役割を担っていますので、その抑制機能が阻害されますと幻覚や妄想と同時に執着性、あるいは攻撃性といった要素が加わることになります。但し、本人は幻覚を見ているのですから、危険から身を守ろうとして行動が衝動的になるのはこれは正常です。分かっていないのは、どうしてそんな妄想を抱いてしまうのかということですね。 これに対しまして、人格障害といいますのは妄想ではなく、現実に対してその衝動が発生します。このため、統合失調症では妄想の内容によって反応や目的が変わるのですが、人格障害ではその行動様式が強固に一貫しています。 人格障害でもそうですが、心の病気の現われ方には全く正反対の二面性があります。 「適切な行動を選択できない」 「不適切な行動を抑制できない」 ですから、衝動的行動といいますのは脳の秩序や抑制機能に傷害が発生した場合に現れるわけですから、上記以外にも「前頭前野」や「大脳辺縁系」における精神疾患も考えられます。 前頭前野は脳内の秩序を保つ高次機能であり、これが損傷しますと人間性といった要素が損なわれることになります。また、大脳辺縁系は情動機能を司る中枢ですので、ここでの反応が過敏になりますと行動は衝動的になります。具体的な精神疾患としましては、前頭連合野における「認知障害」や「思考障害」、情動機能では「情緒傷害」やパニック症などの「心的外傷(トラウマ)」ですね。 「うつ病」の多くは心的外傷に含まれ、ほとんどの場合は行動や意欲といったものが低下するわけですが、これが「慢性疲労症候群」となりますと身体の防御機能として「BE(β-エンドルフィン)」が分泌されます。このBEは上記の報酬系DAの抑制を強制的に解除してしまいますので、これによって固執性や、あるいは攻撃性の現れることがあります。
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- ponta336
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発達障害があります。代表的なものは自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥障害などです。発達障害の原因は先天性の脳の機能障害であり、純粋な心の病(うつ、PTSD等)とは少し異なりますが、心理援助が必要であり、臨床心理学で扱う領域です。 典型的な例としては、下記のようなものが挙げられます。 ■コミュニケーションがうまく取れない 何か言われても、どう返してよいか判らず、「んー」、「はー」のような曖昧な返答や、何も言わずニコニコしていたりする。注意を受けたりしても、このような反応をするので、「何、にやにやしてんだ! バカにしているのか!」と受け取られてしまう。 また、妙に会話がかみ合わなかったりすることもあります。 ■特定のことにこだわる 例えば、時間にこだわるような場合、上司やお客さんであっても、会議に遅れて来たりすると、「開始は10時ですよ。何やってるんですか!」などと言ってしまい、その場の空気を凍りつかせる。 ■社交辞令や比喩表現が通じない 「つまらない物だけど、お土産買って来たよ。」と言われ、「つまらない物なら入らない。」と返してしまう。 「今度、遊びに来なよ。」と伝えたら、翌週から毎週遊びに来るようになる。 ■考えられないような「大ポカ」をする 普通であれば考えられないようなミスを幾度となく繰り返す。そのため周りの人を、「わざとやっているのか!」と怒らせてしまう。 (前述の3つは自閉症、アスペルガーの症状ですが、これは注意欠陥障害の症状です) 通常、発達障害は学童期から思春期頃に見つかりますが、症状が軽度で、日常生活に支障がなかった場合、見過ごされて社会人となる場合が稀にあります。本人も、「何でこうなるんだろう?」と思いながらも、障害があるとは認識していません。一般的に認知されていないため、周囲の人も、「何か変な奴だ」、「変わった人だ」という偏見を持って接してしまいます。周囲の人の理解とサポートがあれば、充分に社会生活を送っていけるのですが、現状は、このような障害も持つ人たちが不当に評価されていると言えます。
お礼
具体例まで挙げて頂きまして、たいへん参考になりました。 ありがとうございました。
- noname002
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性格異変を起こす機能性の問題、という御回答が すでに挙がっていますが、統合失調症(旧 精神分裂病)の発症者を身近でみた経験から、一人のシロウトとして思ったことを述べます。そのおつもりで願います。 発症した時点では、その言動 行動が激烈で、たしかに、平常の本人のようすとは かけ離れた情態にみえましたが、どうも よくよく観察しておりますと、必ずしも、それまでの本人の思考形態や嗜癖などと全く違ったふうになるかというと、そうではなく、私がみたところ、むしろ平常の本人に特徴的にみられた性向が、症状に伴って、より明らかに出たと言えるほどでした。 元々ある大きな偏りを持つ者にとっての何らか引き金になるような重大な刺激があった場合、その偏りの激しさが究極まで一気に進行してしまう、そのような事態になったとき、それまで表に現れていたことは、よりいっそう激しくなり、隠されていたものまでが引きずり出されてくる、そんな感じでした。 もう一つ、私が観察した相手の顕著な症状として、現実の物事と本人特有の妄想とが ことごとく重ねあわされ、本人には、自らその区別をつける力が失われてしまうのですが、まさに白昼夢をリアルとしているというべき状態でした。症状が重かったときには、本人自身の生理的レベルの処置さえ判断が下せない状態になり、自分がトイレに行くべきか否かすら、周囲の私たちに、いちいち確認するという ありさまでした。 もちろん、ふつうなら何の問題にもならないことが(たとえば、チラシの折り目すらも!)妄想によって判断をつけようとする当人にとっては何もかもが、当人が作りあげたストーリー=リアルのなかでの出来事ですから、当然、周囲の人々とのあいだで一日じゅう繰り返される争いにまで発展してしまいかねません。当人独自のストーリーに敢えて従ってやるか、それが不可能なら完全に無視するしかありません。しかし、精神状態が異常であるにせよ感情的な動きは平常人の それと基本的には変わりなかったりしますから、いかなる理由があっても、自分を無視されるということについての不快感は、病者であろうと、一般人と比べて、それほどの変わりはないようです。これは、いわゆる痴呆老人の場合でも同様であろうかと思います。 先述の この人は発症前から自他共に認める頑固者で(本人だけは自ら「意志が強い」という言いかたを頻りにしてました)、ひとたび言い出したら、周囲が手を焼くほどに 聞かないのですけれど、そのくせ、根本のところでは自分の判断力に自信がなく、生来、危なっかしい不安定さと葛藤が潜んでいるような人でした。それを本人なりにカバーするためでしょうか、美的センスの高い面を割り引いても なお、たいへんな高級ブランド好みでもあり、世俗の価値観や金銭に対する盲目的な追随がみられました。 こういった、何らかの世俗的価値観(それは、たとえば、殊更にアーティストたらん、とするようなことも含めてです)、特定のものに影響され易い面は、いわゆる人格障害者に よくみられる特徴でもあるようですが、但し「人格障害」というのは、病気の範疇には入れられていないらしいです。 「人格障害」以外で、と仰るのを承知で、話の都合上から もう少し申し上げることを御容赦いただけますでしょうか。 私の身近には、実際「人格障害」との診断を下された者もおりますし、この方面では何人かをみてきておりますが、いずれにも感じさせられることが多かったのは、その極度の内面的不安定さ、根源的な自信のなさ、深い劣等感、それゆえの、周囲から入ってくる影響に対する引きずられ易さ、脆弱さ、 人間は、様々な局面において人それぞれのやりかたで、なんとかバランスを保とうとするものなのでしょうが、人格障害者の場合、その特徴的な反動としての面において (それこそ経済力や高級ブランドに走る人もいれば、学歴や学問、芸術的権威にひれ伏す人もいることを含め) 安定したものに対する切実な希求、劣等感の根深さからくる不安と嫉妬心の強さ、むやみに外部からの影響に引きずられてしまいがちなことへの防御的衝動なのか、これまた むやみな反発心と感情的な頑固さ、などが目につきます。 こうした人たちは、いみじくも「ブラックホール」という あだ名をつけられやすいのだそうですが、埋めても埋めても埋め尽くせない飢餓感のようなものに苛まれ、それが、これも顕著な特徴とされる「過剰」性向へと結びついていくもののようです。 往々それは、自分が希求するところのものを持っていると見做した他者への過剰な関心と嫉妬にも繋がり易く、また、自分に対する他者からの関心をも求めてやみません。それらも大きなトラブルの原因になりがちです。 良い方向に発揮された場合は、何かしら有意義な業績を残せる可能性もあるのでしょうが、私のみてきた限り、殆どは、ぺんぺん草も生えない不毛の結果に終わることが多いようです。 こんにち、社会的にも人格障害者の問題が増えてきていると聞きますし、養育者、教育者の立場にある人などは心すべきことだと思います。 さて、仰るところの、いわゆる「トラブルメーカー」が起こす問題、そして、そのことに伴う「心の病」なるものとは、つまるところ、どのようなことになるのでしょう。 他者に対してトラブルをもたらしてしまうこと自体は、とくに何か病気でなくても、他人事でもなく多かれ少なかれ私たち誰しもあり得ることですが、それを、せめて深刻な事態にまで至らせることのないようにとどめることが重要ですね。そのためには何に気をつけなければならないでしょうか。 私事ながら、生まれ落ちる前から、求めた覚えもないトラブルに満ちている私の人生ですが、表面的な勝ち負けだけで人生のことを判断しない私が個人的に気をつけていることは、ボンヤリあっけらかんとしたウッカリ者の自分が、知らないうちに誰かにトラブルをもたらしていたと気づいたなら、まずは、すぐにやめること、です。また、相手の不利さを知って、それに つけ込まないこと。これからも いらぬトラブルを引き起こし続けるであろうと判断したものからは、できるだけ遠ざかること。 もちろん、自分自身の弱点や至らなさから、これまで大いに無益なる闘いもしてきたのですが、無用なものは無用だと判断した時点で、それは闘う値打ちもないものとして見切っていきます。 時間は無尽蔵ではない、しかも忙しい。タイミングも重要です。 本当に自分で自分だけがやるべきことがあるならば、それを選ばなければなりませんが、あれもこれもと欲張ったところで全てを抱え込むことはできない。限りある身の厳しい現実ですから。 「心の病」とまでいかなくても他者に無用の甚だしいトラブルをもたらす場合があるとしたら大概は、その底に、要もない劣等感と嫉妬心、それらから目をそらすための優越感、支配欲がトラブルの原因になっていることが多いように見受けます。 その劣等感や尽きない飢餓感は、何からきているのか。そこは脳科学や社会学などの各方面から追究が必要なのでしょうが 自分のなかの劣等感の小さなタネを自覚も受容もできないままでいる者が、他者に対して寛容なはずはありません。 そういう人は、意外なようですが、本来的には過敏で大変厳格な面をもつ気質であるとも感じられます。そのためか、ある意味で非常にマジメな努力家でもあるようです。だからでしょうか口癖のように「意志の強さ」ということを挙げたがるのを見かけます。実際には「意志の強さ」というよりも、突き動かされるように そうせずにいられない、というのが本当のところでないかと私は睨んでおりますが。 いずれ最終的には必ず、当人が従うところの価値観に、他者も また従うことを要求してやまないでしょう。そういう飢餓感だというふうに見受けます。私は、こういうのって息が詰まってしまいますが(笑) 深刻な不安感のもとにもなっているであろう その劣等感のタネを、一介の他者が無理に受容させることは至難の業ですし、少くとも、その気も、物理的余裕もない非力な今の私のような者は、まずは入りたくない者の支配下に入ることを お断りして敬遠させていただいてます(笑)その任は、ふさわしい人がいるのであれば、その人に任せておくことにしています。 とは言え、人格障害、と一括りに語っても、結局はバランスの崩れや程度の問題如何も関わってくるでしょうから、決して特殊に過ぎる事例でもなく、ほんの一歩の違いで、平常レベルと思っている人たちにも無縁なことではなくなってきそうです。 考えてみれば、些かも偏りのない人、外部から与えられる影響や価値観から全く自由な人など多分いないでしょうし、そもそも、人格障害者と長期間 関わったというだけで、その関わった人自身が人格障害者的になるほどの影響を たやすく受けるというのですから。 かつてなかった新たに種々困難な問題を抱える これからの時代は各々無用の劣等感をなくしていくことが重要なことになるだろうと思われますが、そのためには、全ての人が、従来の様々な価値観や、それへの判断の如何を厳しく見直していくことが問われてくるのではないかとも思っております。「心の病」以前に、「トラブルメーカー」出現を防ぐ努力の一端となる、と言えるかもしれません。
お礼
詳しく教えて頂きまして、ありがとうございました。 参考になりました。
- mars23
- ベストアンサー率60% (3/5)
痴ほう症や脳の疾患などでも性格異変を起こして周りとの諍いのもとになることがあります。 この場合心の病気と言うより機能性の問題なので、原因となる病気が治ればもとに戻ります。 しかし、痴ほう症の場合はすっかり良くなるとは限らないので改善の余地があるという程度で考えてください。 この疑問が出た状況が分からないですが、簡単にはこんなところです。
お礼
ありがとうございました。 参考になりました。
お礼
詳しく教えて頂きまして、たいへん参考になりました。 ありがとうございました。