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鍛冶にはなぜ冶を使うのか
鍛冶という語についてですが,これは金打ちが転じたもので鍛冶は当て字であると辞書に出ていました。冶の読みは「や」であり,「じ(ぢ)」ではないのに,なぜ,冶が当てられたのでしょうか。よろしくお願いします。
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>鍛冶という語についてですが,これは金打ちが転じたもので鍛冶は当て字であると辞書に出ていました。 おっしゃる通りです。金属を熱したり、叩いたり、冷やしたりして鍛えることにより、よりよい金属にすることを漢語で「鍛冶(タンヤ)」といいます(普通の読み方では「かじ」とは読めません)。 一方、古代日本には、漢字が伝来する前から金属製品を作る職人がいました。「かなうち」⇒「かぬち」といわれる人です。 これに「鍛冶(タンヤ)」という漢字を当て、「かぬち」と呼んでいましたが(No.1さんの鍛冶部です)、これがいつのまにか「かぢ」と発音されるようになりました。 「鍛冶(かじ)」という名字の由来です。 「かなうち⇒かぬち⇒かんち⇒かぢ」のようなことかもしれません。 同じようなことは、着る物のほうにもあります。 「服部(はっとり)」という名字があります。忍者で有名な名字ですが、「服部」という漢字を「はっとり」とは読めません。 これは、古代の日本に機織り(はたおり)を専業とする人々がいました。ハタを織って生地を作り縫製をしたら衣服になります。 この機織る人々に「服部」という漢字を当て「はたおりべ⇒はとりべ」と呼びました。そうして「はたおりべ⇒はとりべ⇒はっとり」になったということです。 「鍛冶」の「冶」というニスイの字は、氷がゆるみとけるさまをあらわし、そこから、金属をとかす、金属を精錬するという意味になったようです。 「かなうち⇒かぬち⇒かぢ」に「鍛冶(タンヤ)」という漢語を当てたということで、本来的には「冶」を「じ(ぢ)」とは読めません。 ちなみに「鍛冶(かじ)」という名字は、全国で5514番目の名字だそうです。 ところが「鍛治(誤字?失礼)」という名字は2517番目で、こっちの方が多いのがおかしいですね(^o^)。
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- kzsIV
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「暇」という字の 日偏 を 金偏 に換えた字 に 「治」を連ねた表記もあります。どちらも誤字。いや、万葉仮名かな?
お礼
日本語は奥が深いですね。 ありがとうございました。
- Samantabha
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「冶」を「や」と読まないように、「鍛」も「か」とは読まないと思います。 もともと日本語に「かぬち(金打)」という「金属を鍛えて器物をつくる」という語があって、それに相当する漢語が「鍛冶」(たんや)であった、だから「鍛冶」と書いて「かじ」とよむようになったということでしょう。 意味の上から「鍛冶」を「かじ」と読むようになったのであって、たまたま「ち(じ)」と読める「治」と「冶」の字が似ていたというだけで、日本人には「何故“治”ではなく“冶”?」と思えるだけのことだと思います。
お礼
>「冶」を「や」と読まないように、「鍛」も「か」とは読まないと思います。 確かにそうですね。ありがとうございました。
- ssykpu
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鍛冶(かじ、たんや)は金属を鍛え、金属製品を製作すること。「かじ」は、「金打ち」(かぬち)に由来します。 大化の改新前後の時代、鍛冶に従事していた部民を鍛冶部(かぬちべ)といいました。
お礼
ありがとうございました。
お礼
詳しい説明ありがとうございます。言葉の変遷まで解説していただき大変勉強になりました。 実は,私の出身地に鍛冶町という地名があり,鍛冶の冶には"にすい"しかないと思い込んでいたのです。数日前,隣の市に鍛治(さんずい)町があることを知ってびっくり。でも,音で考えるとにすいの冶の方が不自然なんですよね。それで投稿した次第です。