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物理現象を支配する偏微分方程式の導出について
地震の波動とか流体、固体の内部応力と変位などの物理量を計算する場合の偏微分方程式の導出を考える場合、必ずといって良いほどテイラー展開が用いられると思います。そしてテイラー展開の高次の項をネグるような処理が行われると思います。極限操作とかいろいろな言い方がされていると思いますが。最終的に誘導された偏微分方程式は高次の項をネグるという近似がなされた式という風に見えます。しかしその方程式は現象を支配する完全な方程式とされていると思います。そこにギャップ(近似と完全)があるように思われます。完全といっても対象を連続体として近似していたりするわけですからそれほど完全でもないと思うのですが、式ができてしまえばそれに則って考察されていくわけですので、そのときはその式が憲法ほどの重みを持つように思います。私のイメージとしては無限小に漸近させるとき、収束するスピードが同じもの同士でバランスする式が方程式として成立することを数学が保証してくれると考えているのですが。(そのために解析学では高校の数学程度から極限を考えている) よろしくお願いします。
お礼
回答、有難うございます。特異点にまでもご考察の射程が及ぶというものであり、大変示唆に富むご指摘かと存じます。 議論をスケールダウンして数学的に滑らかで特異性もなく、十分解析的でテイラー展開の収束性も十分保証されているような対象を考えます。その場合、テイラー展開を行って高次の項をバッサリ切り捨てて偏微分方程式系を作り上げることを割りと平気で行います。なぜそうなのか、そうしていいのか、という問いには、”極限操作により”という素っ気無い回答しかないように思うのです。もう少しは説明が欲しいというのがこのスレッドの発端です。また、このようにして誘導された方程式が究極的には誤りであることは承知しています。 数学がメタで構造主義的で一般化を目指し、それであるがゆえに個別対象が見えずに使い方を誤れば大怪我をするということは分かります。それを承知の上で数学を使って誘導された現象論的な方程式がどうして有効性を持つのか、どういう使い方をしたら誤りなのか、ということが一般的なテキストにおいてもう少し言及されるべきじゃないのかなと思っています。