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シーケンスが上手くいきません。TAクローニングを行う利点とは!?
はじめまして。現在自分は理系の大学に通う4年生です。 生物学に重きを置く研究室で、未知遺伝子の解析を行っています。 先月その未知領域を思われるDNAの増幅に成功しました。早速シーケンスを施したところ、GやNだらけでピークも低く、上手く読めていませんでした。ここで自分なりに考察した事は以下の通りです。 1.不純物除去のためエタノールによる沈殿を施した際、エタノールと一緒にDNAも捨ててしまった(要するに実験が下手クソ)。 2.上と同じ操作の際、エタノールの乾燥除去の際、幾つかのDNAが熱変性した。 3.PCRの際、アニーリング温度が不適当。 素人考えで恐縮ですが、こんな事です。 以上の話を教授と相談したところ、『ダイレクトシーケンスを行うよりは、TAクローニングをした後にシーケンス解析をしてみよう』と言うことになりました。 幾つか説明を聞いたところ、勉強不足な自分は半分くらいしか理解していません。ベクターに対応するプライマーを用いることでPCR産物全域を読める事くらいしか…。 もし詳しく解る方、同じような経験をお持ちの方がいらっしゃれば、ご意見をお聞かせ下さい。
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質問者が選んだベストアンサー
シークエンスのキットにはポジコン用のプラスミドとプライマーがくっついていると思います。初心者がやるときはポジコンも同時にやると良いです。 質問がいくつもあります。DNAはバンドはゲルから切り出して精製したものを用いたのかな? それから、AGCTのシグナル強度はどうだったんですか? ここで訊くなら、それくらいの情報は書きましょう。強度次第で配列が読めないことの原因が変わるの分かりますよね? >(要するに実験が下手クソ)。 こういう時のためにポジコンが付いています。考えうる失敗の原因を狭めてくれます。 1はどこの段階か不明。シークエンス反応前か後か? 両方か? 2はちょっと意味不明。変性って、一本鎖になるという意味? PCRするときもシークエンサーにかけるときもDNAは変性するけど? 3は、バンドが出ている以上、普通は問題ないはずだけど? 条件を変えたのですか? ただし、きれいなシングルバンドならいつでも問題ないとは限らないです。昔ある遺伝子のcDNAをクローニングした時のとんでもない経験をヤフーの知恵袋の答えに書いてます。興味があれば見てください。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1216646832 こういうことがあると、ダイレクトシークエンスでは絶対に読めないでしょう。 PCR産物をクローニングせずにダイレクトにシークエンスすることは可能ですが、きれいに読めないことが多いです。私がやるときはうまくいけばめっけもんと言うつもりでやります。あまりダイレクトをやらないのは、どのみちクローニングするものなら、クローニングしてから読んだ方がきれいに読めるので、ダイレクトで苦労する意味がないからです。。
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- teru-arai
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#2です。間違えて別なところに、ちょっと前に同じようなことを書いたのですが、困ったことに下の文をそっちへ貼ってしまいました!(そっちの方ご迷惑かけます) >現在使用している解析機のプロトコルによれば、データに関してはシグナル >強度をピークポイント数として表しています。シグナル強度が高いものは値 >が最大1300程で表示されます。自分のシーケンスデータだと、300~500未 >満の値しか確認できませんでした。若干確認できるGの幾つかには、中途半 >端に1000前後のピークポイント数は確認できます(解析不能データなのであ >てにはなりませんが)。 ちょっと前に書いたばかりですが、シークエンスが読めないケースは主として3つあります。 1.シグナルが弱すぎる。 要するにものがないからと思われます。原因はエタ沈失敗、酵素失活、何かを入れ忘れ等々、多数。 2.シグナルが強すぎる。 シークエンサーには解析できるシグナル強度の上限があります。それを超えるとうまく解析出きません。このときはサンプルを希釈すればすぐはかれます。 3.シグナル強度は適正範囲。 この場合、シークエンス反応、エタ沈等問題ないはずで、普通は読めるはずです。読めないのは、波形がいくつか重なっているためと思われます。つまり、元のDNA にコンタミが多いあるいはシークエンスPCR反応時のプライマーの特異性が低い等が考えられます。 我々は、アップライドバイオシステムの310を用いています。シグナル強度は装置のコンピューターで波形データをプリントすると右上に書いてあります。310ですと、読めるシグナルの範囲は下限が100くらい、上限が1500~2000くらいです。 質問者さんの装置の上限下限が解りませんが、310と同じだとすると、300~500は(310なら)ばりばりに読めるはずの値です。ものは充分にあるわけで、エタ沈等での失敗ではないと思います。 考えられる対策は、1)サンプルDNAにコンタミが多いので、TAクローニングしてからシークエンスする、あるいは、2)おっしゃっているとおり、シークエンスPCRのアニーリング温度を上げてみる等があります。 私にはサンプルDNAにコンタミが一番怪しく思えます。質問者さんの教授殿がおっしゃられるとおりTAクローニングすれば読めるのじゃないですか。
- tunertune
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1,2はDNAを泳動してみれば分かると思いますが。 3はDNAの増幅に成功しているんだから関係ないのでは? もしかしたら、プライマーが原因じゃないですかね。 どんなプライマーを使って増幅しましたか? クローニングの利点は、クローンだということと必ずプライマーがあたるということではないでしょうか。
お礼
早速回答を頂き、感謝です。 >>もしかしたら、プライマーが原因じゃないですかね。 どんなプライマーを使って増幅しましたか? 現在その未知領域の増幅を目的とする種の遺伝子のうち、明らかにされている領域(既知領域)の中から、下流側に向かうプライマーを用いています。29merです。 そのプライマーより特異的な増幅が行われることで、今回初めて確認できたPCR産物中に含まれる配列に、その種の未知領域遺伝子があることが明らかになる…といったカンジです。 >>クローニングの利点は、クローンだということと必ずプライマーがあたるということではないでしょうか。 成る程、有難うございます。…てことは、PCRの前に、つまりプラスミド精製前に、組み込んだ後培地への塗布を行わなければいけませんね…苦手です(笑
お礼
回答有難うございます。 大変参考になり、感謝です。 >>AGCTのシグナル強度はどうだったんですか? 説明不足、深くお詫び申し上げます。 現在使用している解析機のプロトコルによれば、データに関してはシグナル強度をピークポイント数として表しています。シグナル強度が高いものは値が最大1300程で表示されます。自分のシーケンスデータだと、300~500未満の値しか確認できませんでした。若干確認できるGの幾つかには、中途半端に1000前後のピークポイント数は確認できます(解析不能データなのであてにはなりませんが)。 >>1はどこの段階か不明。シークエンス反応前か後か? 両方か? こちらも説明不足で申し訳ないです、後です。 >>2はちょっと意味不明。変性って、一本鎖になるという意味?PCRするときもシークエンサーにかけるときもDNAは変性するけど? はい、その通りでした。 また、1本鎖でもシーケンスできるため、杞憂でしたね… >>3は、バンドが出ている以上、普通は問題ないはずだけど? 条件を変えたのですか? 現在はプロトコルに添って50℃で行っています。 Tm値を計算し、その温度でシーケンスPCRを行えば改善が見られる…などと都合よく考えています(-。-;) >>昔ある遺伝子のcDNAをクローニングした時のとんでもない経験をヤフーの知恵袋の答えに書いてます。 こちらも大変参考になりました。現在、コントロールを用いて2回目の解析に臨んでいます(DNA回収の下手クソ云々を知るため)。それでダメなら、こちらの体験を参考に、プライマーの再設計に取り掛かろうと思います。 つっこみ所が多いかと思いますが、今無い知恵を絞って考えていることはこんな事です。