「小さい」 の送り仮名について
「小さい」 の送り仮名は、なぜ 「小い」 ではないのでしょうか。
日本語の送り仮名の規準は、内閣告示 「送り仮名の付け方」(昭和48年 昭和56年一部改正) にあり、 「広辞苑」 をはじめとする国語辞典や古語辞典も、これに従っているようです。
「送り仮名の付け方」 によれば、形容詞は活用語尾を送ります(ただし、語幹が 「し」 で終わる形容詞は 「し」 から)。
その例外として、八つの形容詞があげられています(明るい/危ない/危うい/大きい/少ない/小さい/冷たい/平たい)。
例外的な送り仮名には、ほかの読み方との混同を避ける働きがあるようです。
たとえば、 「少ない」 を 「少い」 にすると、 「少し」 が 「すくなし」(古語) なのか 「すこし」 なのか、わからなくなってしまいます。
ところが、 「小さい」 だけは、そういう合理的な理由が思いあたりません。
たとえば、「大きい」 の場合には、「大(おお)」 という読みが接頭語として自立しています。
「小(ちい)」 は、それに対応しているのでしょうか。
接頭語としての 「大(おお)」 の対義語は 「小(こ)または(お)」 で、辞書では 「小(ちい)」 という項目をみつけることができなかったのですが。
送り仮名には 「一貫した理法など由来存しない」(「新明解国語辞典 第三版」) といってしまえばそれまでですが、 「小さい」 の送り仮名の必然性を合理的あるいは歴史的に説明できる方がいらっしゃったら、教えてください。
文化庁 「送り仮名の付け方」
http://www.bunka.go.jp/kokugo/frame.asp?tm=20060513003348
お礼
明快な回答をありがとうございます!!! 相当すっきりしました!! 感謝です!!!!