国やオーケストラの文化的背景、歴史や慣習によってどう呼ぶか、どういう立場かというのが違うと言うこと、それと外国での呼び名を日本語にどう訳すかの問題があると思います。
オーケストラと取り仕切る指揮者は、ドイツなどヨーロッパ大陸だと、音楽監督とか芸術監督(music director、artistic director)と呼ばれることが多いみたいです。古くは宮廷お抱えのオーケストラや歌劇場から始まって、今でも多くが国や地方自治体がスポンサーになってトップダウンで運営されているような、文化的背景が関係しているように思います。また、芸術監督、音楽監督というのは、単にオーケストラのトップの指揮者というだけでなく、オーケストラの所属する協会(なんとかフィルハーモニー協会とか)を総合的に監督するという意味合いもあるみたいですね(オーケストラ、室内楽、オペラ、バレエなど)。
首席指揮者はChief conductorや、イギリスなどよく使われるPrincipal conductorの訳語に当たると思います。イギリスのオケは伝統的に、自主運営のところが多く団員の自治意識が強いですから、Principalという呼び名も民主的で独裁色がない、という気がします。
監督にしても、首席にしても、任期中のレパートリーの選曲、プログラムの編成や客演指揮者、独奏者の選定、楽員のオーディションなどの責任を負います。芸術監督だと協会の運営するその他の活動に関しても責任があるでしょう。首席指揮者で芸術監督を兼任とかその逆という肩書きの場合もありますね。
常任指揮者はPrincipalとかChiefに相当するものだと思いますが、それに相当する適当な外国語がないので日本独自のものではないでしょうか。
桂冠指揮者や名誉指揮者は、特別な貢献のあった指揮者にオーケストラから贈られる、名誉職のようなものです。
補足
早速ご回答いただき、ありがとうございます。 >桂冠指揮者=名誉指揮者=「実績やこうせきを認めて贈られる称号」 分かり易いご説明、ありがとうございます! 「立場」ではなくあくまで「称号」なのですね。 ↓以下、質問を補足させていただきます↓ (1)「首席指揮者」と云う呼称があったかどうか、自信がなくなってきました(><) まず「首席指揮者」と言う呼称はありますか? (2)上記「首席指揮者」と言う呼称があった場合。 「常任指揮者」と「首席指揮者」の役割の違いはありますか? あるとしたら、何を以ってして各々の呼称になっているのでしょうか? (3)「音楽監督」と所謂「指揮者の」役割の違いを教えて頂けますか? (4)「桂冠指揮者」と「桂冠名誉指揮者」、名誉が付くか否か、 また「名誉指揮者」とだけ言う場合、各々レッテルの優劣(?)は あるのでしょうか? 例えば、一番名誉的に高い称号が「桂冠名誉指揮者」 次点で「桂冠指揮者」・・・「名誉指揮者」等々。。。 (5)「桂冠指揮者」とはマエストロの意を単に、日本で(日本のみ)の 言い換えにすぎないのでしょうか? (逆にすると、海外で「桂冠指揮者」を指し表す敬称が、 「マエストロ」になるのでしょうか?) それとも、日本独特のオリジナルな呼称ですか? 以上、ご存じでしたらご享受下さい。よろしくお願いいたします♪