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無限等比級数について
いつかの月刊大学への数学の読者ページに載っていたものですが、 A=1+2+4+8+16+32+・・・・・・ とすると・・・ =1+2(1+2+4+8+・・・・・・ =1+2A A=1+2A A=-1/2 となり、明らかに間違った結果が得られます。 勘ではカッコでくくる所に問題があるのだろうと思いますが、なぜ間違っているのかが分かりません。 別のパターンでもやってみました。 B=1+√2+2+2√2+4+・・・・・・ =1+√2(1+√2+2+2√2+・・・・・・ =1+(√2)B B=-√2-1 となり、これも間違っています。 C=1+1/2+1/4+1/8+1/16+・・・・・・ =1+1/2(1+1/2+1/4+1/8+・・・・・・ =1+1/2C 2C=2+C C=2 となり、これは合っています。 上のような現象が起こるのはなぜなのでしょうか?
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結論から言うと、それらは全て「正しいとも取れる」と言えます。 厳密な事を言うのは大変なので、大雑把に説明します。 実例を示す簡単な例として、初項 A=9, 項比 r=10 の等比数列を考えます。 その和 S は S = 9 + 90 + 900 + 9000 … となります。もちろんこれは発散してしまうのですが、数が具体的にわかっているのでこう書いてしまいます。 S = ………9999999. 「………」が数字の左側にあることに注意してください。 言うまでも無くこれは桁が上方向に無限にある事を示してます。 便宜上これからこれを T とおきます。 T := ………9999999. さて、質問者様のように式から S をくくりだしてみると S = 9 + 10*( 9 + 90 + 900 + … ) S = 9 + 10*S S = -1 となります。これはこのまま S でいいです。 「T と S は同じ性質を持っている」 これがこの問題の「肝」です。 S は -1 です。1を足せば 0 になります。 では、Tにも1を足してみましょう。 T + 1 = ………9999999 + 1 さて、一番下の桁に 1 を足すと 1+9=10 になりますので、繰り上がりが発生します。今の桁には「0が残ります」。 上の桁に 1 が繰り上がるので、また 1+9=10 となり、また繰り上がりが発生します。今の桁には「また、0が残ります」。 …お察しの通り、これはいつまでも繰り上がりを続け、その後には「 0 しか残りません」。 これは 無 限 級数ですので、「最後の9なんて物はありません」。 結果、「無限にある全ての桁に 0 しか残らない」のです。よって、 T + 1 = ………9999999 + 1 = ………000000 = 0 もちろん上位の桁に数字が存在していることは確かなのですが、それらは 全て 0 である事がはっきりしているので、「 0 に等しいと認めざるを得ない」という事になります。 また、経過は省略しますが、この T を二乗すると、値は確かに「 1 」になります。 筆算してみればすぐにわかります。 繰り返しになりますが、「T と S は確かに同じ性質を持っている」のです。 質問内容の A = 1 + 2 + 4 + 8 + …… + 2 * 2^n + …… B = 1 + √2 + 2 + 2√2 + 4 + …… + 1 * 2^(n/2) + …… も、 A でしたら2倍すれば -1 (………9999) になるでしょうし、 B でしたら 1 を加えて二乗すれば 2 (……000002)になる事が期待されます。 (本来は10進数ではなく、基数が素数(3,5,7など)の表記法でなければ矛盾が生じるのですが、そこは、「大雑把な説明」という事で勘弁願います。) もしよろしければ参考URLの「p進数(Wikipedia)」を参照していただければと思います。
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- sanori
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こんばんは。 S = Σ[k=0→n] b・a^n aS = Σ[k=0→n] b・a^n = Σ[k=0→n] b・a^(n+1) S = b・Σ[k=0→n] a^n aS = b・Σ[k=0→n] a^n = b・Σ[k=0→n] a^(n+1) 差し引き (1-a)S = b(a^0 - a^(n+1)) = b(1 - a^(n+1)) a=1でないとき S = b(1 - a^(n+1))/(1-a) = b(a^(n+1) - 1)/(a-1) 無限級数ということは、nが無限まであること。 b>0であれば、 lim[n→+∞]S = lim[n→+∞]b(a^(n+1) - 1)/(a-1) = lim[n→+∞] 正の定数×(a^(n+1) - 定数)/正の定数 = +∞ 読者ページについては、上記で言うところの a^(n+1) をゼロに近づくものとして扱っていることに問題があります。 (ゼロではなく、∞) 余談 過去質問で、こういうのがあります。 私も回答していますが、#7様が素晴らしい投稿をされています。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3746101.html 以上、ご参考になりましたら。
- shintaro-2
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>勘ではカッコでくくる所に問題があるのだろうと思いますが、 そうと言えばそうなのですが、違うと思います。 A,Bは発散するのに対し、Cは収束します。 結局はそこで、∞のものを2倍するというところが間違いなのだと思います。
お礼
非常に分かりやすいご説明ありがとうございます。 「0 に等しいと認めざるを得ない」という説明はハッとさせられました。