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電気自動車からみた電気代とガソリン代の差について
最近、テレビ東京のWBSを見ていて、スバルか三菱自動車かのプラグイン可能な電気自動車のことやっていたとき、電気代に関して100kmあたり100円というようなことを言っていました。 現在は一回の充電で200kmが限界だそうですが、仮にこの先2次電池が進化して電気自動車の実用化に向けて必要と言われる一回の充電で500km走れるようになったとすると、電気代は約500円ですむことになると思います。 ここで、一般のガソリン車の燃費をリッターあたり15kmで、ガソリン1リットルあたり130円とした場合、500km走るのに約4300円近くかかります。 電気の発電の割合は火力が60%近くをしめていますし、送電による抵抗などを考えると、電気代は非常に安いと感じてしまいます。 電気自動車とガソリン車で、同じ距離を走ったときの、この価格差は一体どこで生じるのでしょうか?
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No.4です。 タイプミスがありましたので訂正します。 送電ロスの「1kmあたり1%/だそうです。」は「100kmあたり1%だそうです。」の間違いです。
電気自動車のエネルギーコストが安いのは以下の理由によります。 基本的には、モータのエネルギー効率が内燃機関に比べて極めて高いことによります。 1トン~1.25トンクラスの電気自動車の電力消費率が140wh/km(10-15モード)程度だとすると、深夜電力料金で充電した場合、140wh/km×7.35円/wh=103円/kmとなります。これに月額の基本料金がかかります。 通常はこのクラスの重量の最新電気自動車だともっと電気消費率は良いので、テレビの三菱、スバルの電気代は少し高すぎる気はします。 <電気自動車のエネルギーコストが低い理由> 1)電気自動車のエネルギー効率が高いこと。 電気自動車のエネルギー効率は以下のようになります。この全てを掛け合わせても 80%を超えます。一方、エンジンの効率は内燃機関の効率ですから、カルノーサイクルで決定します。ガソリン車の場合、20%程度になります。このため、電気自動車の効率は、内燃機関に比べて、4倍位良くなります。 モータ効率(95%)×バッテリ放電効率(98%)×充電効率(90%)=84% 以下に類似の計算を行ったものがあります。他にも昔の論文を調べれば比較は多く出てきますが、大体4倍電気自動車のほうがガソリン車に比べてエネルギー効率は高く出ています。 参考文献)http://www3.fed.or.jp/salon/ev/ev05_shimizu.pdf 2)電気自動車の場合、回生エネルギーが使えること 電気自動車の場合、バッテリが大きく、発電機となるモータが大きい分ほとんどの制動エネルギーを戻すことができます。ハイブリッドのプリウスよりも回生量は大きくとることができます。回生により、条件によりますがエネルギー効率は約1.3倍になると思います。(プリウスはガソリン車に比べて2倍になるといっていますが、これはエンジンや、空力等の改善効果による部分がかなりあり、これが7割程度を占めていると考えられます。) 上記1)の効率と掛け合わせると、総合して電気自動車はガソリン車の5倍のエネルギー効率になります。 2)電気自動車の充電は深夜電力を使っていること。 日本の発電ミックスの25%が原子力発電、10%が水力発電になります。残りは火力発電です。 http://www.fepc.or.jp/thumbnail/zumen/4-06.html 原子力発電のコストは総合資源エネルギー調査会の報告によれば、設備償却費を入れても、5.9円/kwhとなっています。電力会社は、夜間は、火力発電を止めて、原子力、水力による発電を使います。従って、夜間電力が安いのです。東京電力の場合7.35円/kwh http://www.tepco.co.jp/e-rates/custom/gokatei/shinya/index-j.html 電気自動車は、夜、充電するのが普通ですから、安い深夜電力料金を使って充電できます。 4)ガソリン税がかかっていないこと。 これは最近話題になっていますが・・・・・ 5)その他 送電ロスを心配されていますが、意外と少ないものです。電力会社は明確に公表したがりませんが、柏崎原発の事故の時に答えています。これによると1kmあたり1%/だそうです。 http://www.tiikinokai.jp/meeting/PDF/43data_15.pdf とにかく、電気は、原価の安い、原子力、水力、石炭、天然ガスを使って作っていますから安くできるはずです。本当はもっと安い電気料金になると思うのですが、原子力などは設備償却が終わっていますから、ほとんどタダではないかと思っています。ガソリン車はこれに比べて、特別に精製された石油を使っているわけですから、高くなります。私はエネルギー会社のコストは余り信用していませんが。 いずれにせよ、鉄道も工場も、内燃機関は使わないで、電気を使っていることを見れば、電気のほうが、内燃機関よりランニングコストが安いのが分かると思います。
- daitei
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回答では有りませんが、チョット論点の違うことを 考えてみます。 一般の軽自動車が100万円として、電気自動車の 軽クラスは200万円以上(税制の優遇があっても)するそうです。 差額の100万円では1リットル150円のガソリンが6600リットル買えます。少なく見積もってもリットル当たり10Km走るとすると 約66000Km走れます。軽はもっと燃費が良くて、 カタログ値では20km/Lとも書かれています。 20Km/Lとすれば13万Kmも走れます。 この考えなら、100万円のガソリン車を購入すれば、 13万kmのガソリン代は只で走るのと同じ計算です。 電気自動車は200万円から、安いとはいえ、電気代を 払って「燃料」としなければなりません。13万km走るのに 13万円掛かることになります。これでガソリンと電気では 13万Km走って電気自動車が13万円だけ高いことになります。 軽で13万kmも走る人はいないでしょうから、 電気自動車がトータルでチョット負担増になると思います。 消費者の「財布だけを考えれば」高価な電気自動車はメリットが 有りません。電気自動車のメリットのC02の少なさを消費者の 財布に負担させることを狙った作戦とも、穿った見方も出来ます。 税制の優遇があるとしても、それは納税者が納めたものです。 もともと自分の負担したものです。 電気自動車が増えれば、道路特定財源の原資がガソリンから 取れなくなるので、道路を作ること(特定の業者に利益を誘導すること)が出来なくなります。無理やりガソリン税を取ろうとしている 政府の方針とは逆行する政策がどこまで続くかもわかりません。 道路を作るのに代わりに別の税金を作るかも知れません。 世の中は、単独で物事があるわけではなく、いろいろな思惑があって、 いくら優秀な製品が現れても「うまくいく」とは 限らないので、当分は電気自動車は買わずに様子見かも知れません。
- Kon1701
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差額の中ではガソリンに掛かる税金が大きいでしょう。 ただ、電気自動車はガソリン車に比べると2倍以上効率はよいそうです。 ガソリンエンジンは、重量などが制限がある中で狭い燃焼室で間欠的に燃焼させますが、火力発電は制限が少なくより効率的に重油などを燃焼させられます。送電の抵抗を考えても約2倍の効率になるそうです。 更に、電気自動車であればブレーキの際に回生も可能なので更に効率は上がります。
お礼
燃焼室での制限や重油が使える点は思いつきませんでした。わかりやすく、とても参考になりました。 ありがとうございます。
- kirara77
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初めまして。 それはやはり燃料の元と成るエネルギー源の製造価格差では無いでしょうか。 ガソリンの場合はもちろん原油を精製して作りだされるものですが、電気は複合した エネルギー源を基に作られていますからその差では? 将来的に風力発電や太陽光発電とかで発電効率が高くなれば、枯渇していく原油を基にする ガソリンとの差はさらに広がるかも知れませんね。 家庭での自己発電が手軽にできるようになれば、ますますかも。。。
お礼
重油とガソリンでの精製レベルの差などを考えていませんでした。松下のこの前発表した家庭用燃料電池コージェネレーションシステムなど、直接燃料電池車にも使えそうなシステムも出てきましたし、今後電気自動車や燃料電池車がどんどん普及していくことを期待しています。 さっそく回答していただきまして、ありがとうございます。
お礼
電気自動車や燃料電池車が普及していくためには、確かに技術面だけでなく政治などを含め社会全体を考えなくてはいけないわけですね。 ガソリン税の問題まで考えが及びませんでした。 ただ、加速などガソリン車に比べ走行性能でも有利な点も多いそうですし、走るおもしろさや、地球を汚して走っているというような罪悪感を感じない点(Hondaのソーラーで水の電気分解により水素が作れるシステムが普及すれば、完全無公害?)で電気自動車や燃料電池車が中心となる車社会を個人的には期待しています。 電気自動車を広い視野で見ることができ、非常に参考になりました。 ありがとうございました。