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死別がテーマの近現代日本文学
『文学における死別からの克服』という研究を始めようと思っています。 唐突ですが近現代の日本文学でこのテーマに該当する作品があれば教えてください。 できれば『世界の中心で愛を叫ぶ』や『いま会いにいきます』のような大衆文学ではなく、一般的に純文学と呼ばれているものでお願いします(><)
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大きなテーマですね。 主人公以外の作中の誰かの死が強く意識されるもの、として思いついたところを。 的確さを欠いているかもしれません。二三読んでご判断いただければと思います。 小説 ◇島崎藤村『春』 ◇志賀直哉『暗夜行路』前半の祖父。 ◇宮沢賢治『銀河鉄道の夜』 ◇堀辰雄 もう一点、『聖家族』「死があたかも一つの季節を開いたかのようだった」とはじまる短編。 ◇福永武彦『廃市』 ◇深沢七郎『楢山節考』 ◇安岡章太郎『海辺の光景』 ◇山川方夫『夏の葬列』掌編です。 ◇野坂昭如『火垂るの墓』作者の贖罪感が書かせたのでしょう。 ◇清岡卓行『アカシアの大連』中短編五部作。妻。 「朝の悲しみ」「アカシアの大連」「フルートとオーボエ」「萌黄の時間」「鯨もいる秋の空」 ◇大江健三郎『取り替え子』 ◇村上春樹『海辺のカフカ』これに限らず、死別かそれに類する小説の多い、喪失感が大きなテーマの作家。 ※女性作家は一段と目を通していないので、よくわかりません。 女性のほうこそ相当にありそうですが。 随筆 ◇寺田寅彦『団栗』小品ながら。 ◇保田與重郎『日本の橋』特に最後に出てくる名もなき母親。 ◇萩原葉子『父・萩原朔太郎』一冊分です。 詩歌 「明星」派の歌人、山川登美子は、二十三歳で夫を亡くし、二十九歳で父を、それから一年もしないうちに、みずからがみずからへ挽歌を捧げながら亡くなります。まさに「挽歌を詠むためにうまれてきたような歌人」(竹西寛子氏の評) いったいに短歌は、挽歌が死別からの克服を含むとすれば、明治以降も一大宝庫です。 ◇斎藤茂吉『赤光』中の母(これはリアルタイムでもあります) ◇釈迢空(折口信夫)における養子 など。ひょっとして挽歌を一首も詠まなかった歌人などいないのではないかと思うくらいです。 これに近代詩、現代詩を加えれば、もっとあれこれ多くなると思いました。 ある程度まとまりのある、これも有名なところでも、 ◇高村光太郎『智恵子抄』詩集 ◇宮沢賢治:『無声慟哭』の連作 ◇宗左近『炎える母』詩集 など。 以上、もとより隙間だらけです。ご参考にしていただければと思います。
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- pi-hyoro41
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児童文学になってしまいますが 『ふたりのイーダ』(松谷みよ子) 持ち主を失ったイスのつぶやきがいつまでも耳の奥に残ります。 広島の原爆のお話ですが原爆投下での死とそれから何年もたってからまた持ち上がる死の問題が少年に覆いかぶさります。 イスの悲しみがほんとに痛いです。 合唱曲の歌詞になっている詩です。 『木琴』(金井直) 『親知らず子知らず』(山本和夫) 『小さな木の実』(海野洋司) 3つともネット上ですぐに検索できました。 目的のものから外れていてすいません。 あまり文学に詳しくない人間が日常で触れた範囲の作品ということになると思います。
純文学という言葉の定義が曖昧なので、よくわからないのですが。 安部公房『R62号の発明・鉛の卵』というタイトルの文庫本を読破された瞬間に、別の視点から「人間の死」について考えれると思います(ベタな作品ですけれども)。 哲学的な要素も含まれているので、オススメですよ。
- ezorisu
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いくつか思い出しました。 中河与一:天の夕顔 福永武彦:忘却の河 伊藤左千夫:野菊の墓 いずれも名作です。
お礼
ものすごく貴重な情報、本当にありがとうございます! 参考にさせてもらいますね!
- ezorisu
- ベストアンサー率35% (61/171)
堀辰雄:風立ちぬ 今や古典ですね。
お礼
お恥ずかしながら堀辰雄さんの本は読んだことがないです><; 読んでみますね!ありがとうございます!
最近のものでは、よしもとばなな作「アルゼンチンババア」を薦めます。 まさに、「死別からの克服」を直球で描く紛れもない純文学だと思います。 あと、川端康成は、幼いうちに身内のほとんどを亡くし、そのことが彼の表現の姿勢に大きな影響を与えていると思います。(小説で直接表現しているわけではないが。)
お礼
吉本ばななさんは生と死について触れた本を結構書いていらっしゃいますよね!「アルゼンチンババア」はまだ読んだことがないので、参考にさせてもらいます。川端康成についての情報も助かります。 ありがとうございます!
お礼
安部公房好きなので早速探してみます(^^) ありがとうございます!