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ハイブリダイゼーションとアニール
どちらも1本鎖DNAが2本鎖のDNAになることだと思いますが、違いがわかりません。ハイブリダイゼーションは異種のDNAまたはRNAと相補的結合を行うことで、アニールは同種のDNA同士で再結合することでしょうか?プライマーなどはアニールするといい、プローブはハイブリですよね。今一違いがわかりません。
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両者に本質的な違いはないと考えて良いと思います。ただ、どういう場面ではどちらの語を使うのが一般的かどうかというだけですが、でもそれは結構大事なことです。最初に提唱した人がどういう語を使っていたかとか、どういう場面に対してどういう語が普及したかによるでしょう。 少し理屈を言うと、annealという言葉はもともと他動詞で、何か(金属など)を焼きなます(熱して冷ます)ということです。歴史的に、二本鎖DNAを熱すると一本鎖に解離するのをmeltingと称した(いまではTmすなわちmelting temperatureという用語に残っている)のに対して、解離したDNAがゆっくり時間をかけて冷ますと二本鎖に戻る現象に対して、annealingという「名詞」をあてたのです。現在、一本鎖の核酸が二本鎖になることを「anneal」するといった「自動詞」的に使っているのはそこからの転化で、自動詞的な用法は、まずそれ以外の一般用法にはないはずです。 hybridizeは「何かをhybridにする」という他動詞と、「何かがhybridを形成する」という他動詞の両方の用法がもともとあります。しかし、これも「hybrid形成」という現象に対して「hybridization」という語をあてたのがまずあって、現在核酸に対して使われているような、「hybridize」の他動詞、自動詞的な用法はそれから転化したものだと理解しています。
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- cilantro
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「アニーリング」の元々の意味は「熱をかけてから徐冷する」作業を指し、DNA以外の金属や樹脂などにも使用する言葉です。その結果、DNAが1本鎖→2本鎖となることも現在では「アニーリング」の意味の中に含んでいるようです。 「ハイブリダイゼーション」は上記のような熱変化に起因することを意味の中に含んでいないと思います。もちろん、実験上そういった作業を行う場合もあると思いますが。
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ありがとうございます。annealは徐冷することなんですね。
お礼
annealもhybridizeも基本的に同じと考えて良いみたいですね。annealは徐冷すること、hybridizeは何かと結合すること。核酸の場合、2本鎖が1本鎖になることは、慣例に従い使い分けをする程度で良いみたいですね。 ありがとうございました。