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結果継続態か、完了態か
以前、ここでアスペクトについての質問がでており、それを見て、さらに疑問がわきましたので教えてください。 方言において、アスペクト表現とは、 ~シヨルと~シトルがあります。 例:雨がふりよる(雨が降っている最中) 雨がふっとる(雨が降っていた形跡がある。今は降っていない) ですよね?フリヨルは継続態でフットルは完了態と言っていいのでしょうか。ある本を見ると、フリヨル進行態で、フットルが結果継続態とありました。この区別がわかりません。、継続態と進行態完了態と結果継続態は違うのでしょうか。結果継続態がいまいち分かりません。 あと、アスペクトについての基本を教えてください。
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- shangyan
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1.共通語「テイル」と同じ用法 「トル」は完了相といってもいいですが、完了した状態が続いていること、つまり動作の結果の状態が持続していることを表します。主に使われるのは、一瞬で状態が変化するような動詞です。例えば「ガラスが割れる」「席に座る」「ドアが閉まる」「ドアが開く」「起きる」「死ぬ」などです。 共通語の「テイル」も、「ガラスが割れている」はガラスが割れる最中を描写しているのではなく、ガラスが割れたあとの状態が継続していることを描写しているます。「席に座っている」も人が立った状態から席に座るまでを描写するのではなく、人がすでに席に座っており、座ったままの状態が継続していることを表しています。方言では「割れとる」「座っとる」と表現されます。 一方、「ヨル」は進行相で、ある程度、時間がかかる継続した動詞に使われます。例えば「走る」「食べる」「開ける」など。共通語の「走っている」「食べている」を「走りょる」「食べよる」と表現します。 瞬間的・継続的、両方の意味を持った動詞もあります。例えば「着る」「行く」「来る」など。「今日は赤いシャツを着ている」は「着とる」となり、「更衣室で服を着ている」と言えば「着よる」になります。 2.「テイル」と異なる用法 「テイル」と異なるのは、瞬間的な動詞にも「ヨル」を、継続的な動詞にも「トル」が使える点です。 瞬間的な動詞に「ヨル」とつけると変化の過程・最中を表します。「座りょる」と言えば、立っている状態から席に座るまでの短い間を描写しており、共通語の「座っている」では表現できず、「座っているところだ」「座りつつある」「座ろうとしている」などとなります。 また継続動詞+「トル」の方はいろいろな状況に使えて難しいですが、「えさを食べとる」と言えば、ペットが食べた後のからっぽの皿をみてでも使えますし、もう食べ始めて、その状態が続いているといった意味でも使えます。この意味では「食べよる」と描写する状況がほとんど同じです。また共通語の「テアル」の意味で使われることもあります。例えば共通語の「窓を開けてある」は「窓を開けとる」と表現できます。 さて、「雨が降りょる」と「雨が降っとる」ですが、「降る」は時間のかかる継続的な動詞ですので、普通は「雨が降りょる」が使われます。「雨が降っとる」と言えば、雨が降ったことを知らない場合に水たまりを見たときに使えますし、雨が降っているのを見て昨日の雨が降っていない状態から降る状態に移行した時点を意識すれば「昨日から雨が降っとる」ということもできるでしょう。過去形を使えば普通現在につながらない事柄と考えられるので、「昨日は雨が降りょた」「昨日は雨が降っとった」といってもほとんど同じ意味になるでしょう。
お礼
詳しい回答ありがとうございます。