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繰越欠損金のある法人の税効果会計
税務上の繰越欠損金額が約80億円ある法人です。 繰越欠損金については、将来減算一時差異として、繰延税金資産を 計上できるそうですが、これを踏まえ、当期の会計上の税引前利益を60億円ほど見込んでおり、来期も同額の利益を得る見込みが高いと判断できる 場合、当期では繰延税金資産として32億円(=80億×40%、法定実効税率40%と仮定)をたてることができるのでしょうか。 つまり、損益計算では 60億円(税引前利益)→▲1億円(法人税住民税事業税)→32億円(法人税等調整額)→91億円(税引後利益) となるのでしょうか。 税の前払い分を回収することが見込めるときに繰延税金資産を計上できると 認識していたので、当期では法人税を払っていないにもかかわらず、繰延税金資産を計上するというのはなにか違和感があります。
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- ctaka88
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当期においてはじめて税効果会計を適用するのでしょうか。 初めての適用ならば次のようになります。 繰延税金資産 / 過年度税効果調整額 32 法人税等調整額 / 繰延税金資産 24 過年度税効果調整額は、過去の繰越欠損金80に対するもので、当期の損益計算書には関係させず、株主資本等変動計算書に記載します。これにより繰越利益剰余金が32増加します。 このうち、当期の利益60に対する税相当額として、繰延税金資産24を取り崩すことになります。 損益計算書の末尾は次のようになります。 税引前当期純利益 60 法人税住民税事業税 1 法人税等調整額 24 当期純利益 35 貸借対照表に計上される繰延税金資産は、控除未済の繰越欠損金20に対応する8(=32-24)になります。 従来から税効果会計を適用していたが、前年までは利益が見込めなかったために繰延税金資産を計上していなかったという場合には、 繰延税金資産/ 法人税等調整額 8 の仕訳だけで良いと考えます。
- ksi5001
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こんばんは。 税務上の(青色)欠損金は将来の法人税等を減少させることになりますから、 仰るように、将来減算一時差異の一種として扱われます。この場合、繰延税金資産 を計上するタイミングは、その(青色)欠損金が生じた事業年度においてです。 これは例えば、いわゆる有税償却や有税引当をした事業年度において繰延税金資産 を計上するのと同じです。 従いまして、現状繰越欠損金が総額80億円あっても、各欠損金が生じた事業年度に 繰延税金資産を計上されていないのでしたら、当事業年度における「繰越欠損金の 当期控除額」に関しては税効果会計に係る処理はありません。 (青色)欠損金が生じた事業年度に繰延税金資産を計上した場合には、翌年度以降の 「繰越欠損金の当期控除額」として控除(別表四の「37」に記載)した事業年度 において繰延税金資産を減少させることになります。 蛇足ですが、(青色)欠損金に係る繰延税金資産の計上については、「将来の回収 可能性」をより慎重に判断すべきとされています。
お礼
回答ありがとうございます
- nrb
- ベストアンサー率31% (2227/7020)
上場企業の今期の決算予定には繰り延べ税制によりかさ上げにより、税引き後の利益が大きい所は沢山あります したがって繰り延べ税制によりって記載されている、IRは見かけますよ
補足
早速の回答ありがとうございます
お礼
回答ありがとうございます