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円に内接する3角形の性質について
円に内接する3角形をランダムに一つ選び、その辺をa,b,cとすると、 a:b+cの値の平均値は何になるのでしょうか? ご回答いただければ幸いです。 宜しくお願いいたします。
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物理屋の siegmund です. まず,ランダムというときに, どういうものに対して等確率なのかを明確に規定しないといけません. y │ a│ 図1 │\ │ψ\ │ \ │ \ └─────── x O 例えば,上の図でx軸上の正の部分に点がランダムに分布しているというときに, x軸の座標に関して等確率なのか,図の角度ψに関して等確率なのか, はきちんと設定しないといけません. x = a tanψ ですから,ψに関して等確率ならば, 0<x<a (0<ψ<π/2 に対応)である確率と a<x<∞ (π/2<ψ<π に対応)である確率は 等しいことになります. もちろん,x に関して等確率ならば,こうならないことは自明でしょう. 今の問題では,円周上に関して三角形の頂点の取る位置が等確率という設定ですね. 円弧の長さと中心角は比例しますから,中心角に関して等確率としても大丈夫です また,中心角と円周角は2倍の関係ですから, naoppe さんのように円周角に関して等確率としても大丈夫です. B │ │ 図2 │ │ │Θ P────ΦO─────A / / / C naoppe さんの記法で図を描くと上のようになります. 円周が描けないのですが,頭の中で描いてください. naoppe さんはBが上半分,Cが下半分にあるとされていますが, これだと C B \ / \ / 図3 \Φ/Θ P─────O─────A のような場合が落ちてしまいます. まあ,ABCの頂点の名前のつけなおしと組み合わせれば大丈夫なのですが, 図2のようにΘとΦを名付けて図3の場合も含むようにした方が無難です. Θ=2θ,Φ=2φ と書くことにして (1) AB = 2R sinθ (2) BC = 2R sinφ (3) CA = 2R sin(π-θ-φ) = 2R sin(θ+φ) です. θとφの変域は φ │ π│ │\ │*\ 図4 │**\ │***\ │****\ └───────θ 0 π の*部分です. 図の*部分ついてθ,φ積分すれば良さそうですが, 確率を1に規格化するためには*部分の面積 (1/2)π^2 で割って置かないといけません. こうしないと,1の平均値が1になりません. tgb さんの No.3 の回答で,∫∫∫dpdqdr で割っているのが同じ意味です. さて,図4の*部分の積分は,最初はθについて 0~π-φ, 次にφについて 0~π と積分すればOKです. 積分は簡単で, (4) ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ AB = 2πR (5) ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ BC = 2πR (6) ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ CA = 2πR となります.当然のことながら3つとも同じ値です. 先ほどの規格化定数 (1/2)π^2 で割って (7) 《AB》= 《BC》= 《CA》= 4R/π 《 》は平均の意味 というわけで各辺の平均値は 4R/π になり, これは tgb さんや naoppe さんの結果と同じです. 辺の平均値はこれで求まりました. 例えば 《AB±BC》でしたら,《AB》±《BC》でよいわけです. 平均操作は要するに積分ですから,和や差をとってから積分しても, 積分してから和や差をとっても同じことです (無限大が差でキャンセルするなんて意地悪な場合はちょっと除けておきます). ∫(x + x^2) dx を求めるときは,誰でも(半分無意識に?)そうしています. ところが,積(or 商)の平均値は平均値の積(or 商)にはなりません. ∫x^2 dx を計算するのに,∫x dx を求めてから2乗する人はいません. > 簡単な例で計算してみれば分かるように、 > a+3bやa-2b+3cのように元のa、b、cに対して線形な結合なら一致しますが > 一般には一致しません。(これは積分できるかどうかとは別の問題になります。) と tgb さんが書かれているのはここら辺の事情です. で,最初の問題の比ですが,上の状況から分かりますように, 比を積分平均しないといけません. どの辺の比でも同じことですから, (8) CA/(AB+BC) = sin(θ+φ) / {sinθ+sinφ} を考えましょう. 分母は (9) 2 sin[(θ+φ)/2] cos[(φ-θ)/2] ですから (10) (8) = cos[(θ+φ)/2] / cos[(φ-θ)/2] です. あとは,これを先ほどの,θ,φの変域で積分すればよいのです. 直接積分もできますし, θ+φ = 2x,θ-φ = 2y とおくと,(10)が cos x / cos y になりますから それを使ってもOKです. ただし,後者のように積分変数を変換するなら,ヤコビアンにも気を付けないといけません. ともあれ,積分結果は (11) ∫{0~π} dφ ∫{0~π-φ} dθ 【(8)式】 = 4 log 2 のようです. 規格化定数 (1/2)π^2 で割って (12) 《CA/(AB+BC)》 = (8/π^2) log 2 = 0.5618 が最終的な答です. 平均値を先に取った比は 1/2 ですから,少し違うことがわかります. なお,逆の比の平均値《(AB+BC)/CA》(同じことですが《(BC+CA)/AB》)は発散してしまいます. 《CA/(AB+BC)》が有限値で《(BC+CA)/AB》が発散する直感的理由はつぎのとおりです. 比の分母がゼロに近づくと危ないのは tgb さんや naoppe さんが書かれているとおりです. 《(BC+CA)/AB》はθ=0 付近が危ないわけですが,これは図4で見て横軸付近です. 一方,《CA/(AB+BC)》が危ないのはθ=0 かつφ=0 付近ですから, これは原点付近と言うことになります. すなわち,図4の2次元平面で,《(BC+CA)/AB》が危ないのは線(1次元)の周辺, 《CA/(AB+BC)》が危ないのは原点(0次元)周辺ということになります. つまり,図4の平面で危ない領域の割合が決定的に違います. これが,有限値にとどまったり(危ない領域が小さい), 発散したり(危ない領域が大きい)の違いの原因です. なお,この発散は三角形にならない場合を除くかどうかには無関係です. そこらへんの理由については,tgb さんが No.7 で書かれているとおりです.
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- siegmund
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siegmund です. > では、結局 a:(b+c) の平均は、 a/(b+c) の平均が 0.5618 なので、 > 0.5618:1 としてよいのでしょうか。 > これだけだと、(b+c)/a の平均が求まらないという事実を > 無視しているようで不安です。 a:(b+c) は比であって,それ自体が値を持っているわけではありません. したがって,a:(b+c) の平均とは何のことを指すのか,きちんと決めないといけません. 普通は a:(b+c) の平均というような言い方はしないようです. a の平均,a/(b+c) の平均というなら,どういうものかははっきりしていますけれどね. さて,a:(b+c) の比の値が a/(b+c) ですから, 一番素直そうなのは a/(b+c) の平均を求めることではないでしょうか. そういう考えで,私の前の回答では a/(b+c) を計算しました. 《a》:《b+c》ならもちろん 1:2 ですね > また、a:(b+c) の値を考えた時、a/(b+c) が∞に近づく場合が危険 > であるだけでなく、0に近づくことも同様に危険ではないでしょうか。 ゼロは確定値ですから別に危険ではありません. 例えば,x が 0,1,2 の値を等確率(1/3 ずつの確率)で取るとき, 《x》= (1/3) (0+1+2) = 1 で,これは別に問題がありません. ところが 《1/x》= (1/3) {(1/0)+(1/1)+(1/2)} を計算しようとすると 1/0 があるので困ってしまいます.
お礼
なるほど。 「a:b+cの平均」という言い方はしないのですか。 また、「危険」のお話に関しても私自身、 a:b+cの平均 という記述に惑わされていたようです。 大変よく分かりました。 皆様ご丁寧な解説有難うございました。 お陰様で、私のような完全な素人でも、 数学の楽しさにちょっとだけ触れることができた 気がします。
- siegmund
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siegmund です. > X:Yの平均が、(X/Y)とすると求まるが(Y/X)とすると求まらないという > ところがどうも十分に飲み込めません。 簡単な例を見てみましょう. X,Y とも値1,2を取ることができ,その確率は五分五分とします. 平均値を《 》で表すことにして,当然《x》=《Y》=1.5 ですから 《X》/《Y》= 1 ですね. ところで,(X,Y)の値の組は (1,1),(1,2),(2,1),(2,2) を 等確率(すなわち確率 1/4)でとります. したがって, 《X/Y》= (1/4) {(1/1) + (1/2) + (2/1) + (2/2)} = 9/8 で,《X》/《Y》とは少しちがいますね. ただし,X と Y とは全く等価値ですから,《Y/X》も当然《X/Y》と同じ値です. さて,もう一つ Z を仲間に入れましょう. X,Y とも値1,2を取ることができ,その確率は五分五分とします. Z も値1,2を取ることができ,その確率は五分五分とします. そうすると,(X,Y,Z) の組は (1,1,1),(1,1,2),(1,2,1),(1,2,2), (2,1,1),(2,1,2),(2,2,1),(2,2,2) の8通りです. 《X/Y》と同様に計算して 《(X+Y)/Z》= 9/4 《Z/(X+Y)》= 17/32 ですから(計算大丈夫かな?),この2つの平均値は逆数関係にはないことがわかります. このあたりの事情を tgb さんが No.7 で書かれているわけです. では,もとの問題の三角形の辺の比で 《CA/(AB+BC)》と《(BC+CA)/AB》が違うのは上の例でいいとして, なぜ前者は有限値(0.5618)に収まり,後者は発散してしまったのか? そこが私が No.10 で書いたところです. 分母がゼロに近いと危ないのは言うまでもありませんが, CA/(AB+BC) が危ないのは2辺が同時にゼロに近いときであるのに対し, (BC+CA)/AB では1辺だけゼロで既にもう危ないですね. もちろん,2辺同時にゼロに近い確率は,1辺だけゼロに近い確率よりはるかに小さい. そこが効いて,有限値と発散とに分かれてしまったのです. 本当のことを言えば,上のような直感的議論からだけでは, 両方とも発散するとか, 両方とも収束して《CA/(AB+BC)》<《(BC+CA)/AB》, という可能性も否定はできません. そこまで調べるにはきちんと平均値を積分で評価するより仕方がないかと思います. 0.5618 というような値はともかくとして, 少し慣れていると有限値に収束するか発散するかは割合すぐわかります.
補足
ご丁寧な解説、大変分かりやすく感謝しております。 「a/(b+c) の平均は求まるが、 (b+c)/a の平均は求まらない。」 これは事実として有り得るというところは お陰様で受け止めることができました。 では、結局 a:(b+c) の平均は、 a/(b+c) の平均が 0.5618 なので、 0.5618:1 としてよいのでしょうか。 これだけだと、(b+c)/a の平均が求まらないという事実を 無視しているようで不安です。 また、a:(b+c) の値を考えた時、a/(b+c) が∞に近づく場合が危険 であるだけでなく、0に近づくことも同様に危険ではないでしょうか。 0になれば結局a:(b+c)は求まりませんよね。 そうなると、a/(b+c) も (b+c)/a も aが0になる場合と、b,c共に0になる場合とで a:(b+c)の値が決まらなくなるという点で同程度に「直感的に危険」である気がします。 危険の定義を私が勝手に変えているような気もしますが...。
- siegmund
- ベストアンサー率64% (701/1090)
siegmund です. No.8 の回答で,最後の「直感的理由」のところ,ちょっと間違えました. 前の(8)(10)で (13) CA/(AB+BC) = sin(θ+φ) / {sinθ+sinφ} = cos[(θ+φ)/2] / cos[(φ-θ)/2] でした. したがって,分母がゼロに近くなって危ないのは (φ-θ)/2 = ±π/2,すなわち (14) φ=θ±π 付近です φ × │ × π│ ×│\ × │*\ 図5 × │**\ │***\ × │****\ × └───────θ 0 × π × 図5では危ない線を×で表しました. 積分領域は*ですから,積分領域の端の「点」のところで危ないことがわかります. 一方,(13)の逆数の比では, 分母がゼロに近くなって危ないのは (φ+θ)/2 = ±π/2,すなわち (14) φ=-θ±π 付近です φ=-θ+πはちょうど積分領域の端の「線」にあたります(図6). φ │ π│ │× │*× 図6 │**× │***× │****× └───────θ 0 π すなわち,図5,図6の2次元平面で,CA/(AB+BC) が危ないのは点(0次元)周辺 (BC+CA)/AB が危ないのは線(1次元)の周辺ということになります. つまり,危ない領域の割合が決定的に違います. これが,有限値にとどまったり(危ない領域が小さい), 発散したり(危ない領域が大きい)の違いの原因です. なお,もっと前にもどるのなら, CA/(AB+BC) が危ないのは2辺が同時にゼロに近いときであるのに対し, (BC+CA)/AB では1辺だけゼロで既にもう危ないですね. こちらの方がわかりやすいですか. tgb さんの No.9 に対する蛇足です. 1/√x ですと,関数値は x=0 で発散ですが,積分値は収束しますね. c>0 として,x^(-c)がの積分値が x=0 付近で発散するかどうかは c の値で決まります. 境界は c=1 で,c≧1 なら発散,c<1 なら収束です. それから,この類の発散には次元性が効いてきます. 原点からの距離を r として,d 次元でしたら r^(d-1) に比例する体積要素がつきますので, d 次元では c の境界値が d-1 だけずれます. すなわち,c≧d なら発散,c<d なら収束です.
- tgb
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1/sqrt(x)の例を思い出しながら(今回の場合と少し違いますが)、分母がゼロと言うことで軽率に積分できないとしたことを反省しています。撤回が続いてご迷惑をおかけしますが、siegmund さんの回答に従ってANo.#4は撤回させていただきたいと思います。
- tgb
- ベストアンサー率78% (32/41)
大変曖昧な説明ですが、分母に特異な状況というのは分母が0になると比としての値が定義できないと言うことの他に、0に近いとき分数の値がいくらでも大きくなると言うことで、このため通常なら積分する範囲を絞っていくとその計算結果も0に近づく(それによって全体として一定の値に近づいて行く)のですが、この場合はそれが成り立たなくなって確定した値が求まらなくなると言うことを言っています。従って積分できないと言う場合、3角形にならないような場合が問題と言うよりはsの値がどうなるかが問題となります。実際、a+b+cやb+c-aの計算では3角形にならない場合を含めて計算しています。これはsの値がきちんと一定の範囲に収まっているので3角形にならない場合を含んでいても積分としては計算できてしまって、後で3角形にならないような場合も含めて計算してしまっているが影響はないだろうと別の観点から判断を下しているわけです。そう言うことで、3角形にならない場合を除外すれば比の平均と平均の比が一致すると言うことは言えません。 前回に平均の比と比の平均について言及し、b+c-aについては一致すると述べたので一般的にはこの二つの量は一致するのではと言う誤解を与えてしまったようですが、簡単な例で計算してみれば分かるように、a+3bやa-2b+3cのように元のa、b、cに対して線形な結合なら一致しますが一般には一致しません。(これは積分できるかどうかとは別の問題になります。)
補足
なるほど、 たとえ三角形にならない場合を除いても、 a/(b+c)の値が∞に限りなく近づくケースが有る以上、 a:(b+c)の平均が定まらなくなる可能性があるわけですね。 また、和や差の平均を求めるための積分は、 先に各項の平均を求めた後に、和や差を計算してもよいわけですね。 とすると、和や差の平均を求めるだけであれば、naoppeさんの方法で 一辺の平均を先に求めると簡単そうですね。 ありがとうございました。
- naoppe
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ちょっと考えてみたのでまた書かせてもらいますね。 まず円を書きその円周上に点Aを決めます。 その点Aを通る直径となる線を引き、中心をO、もう一つの円との交点をPとします。 Aを出発して右回り側の半周上にB、左回り側にCを取ると三角形ABCが決まります。 B、CがそれぞれAからPまでの半周上しか動かなくても、ABCは全ての三角形の形を表すことができ、『ランダム』を満たすことができると思います。 角PABをXとすると角ABPが直角のため、辺ABの長さは2RcosXとなります。 このときXは 0≦X≦π/2 です。(X=π/2の時はAとBが一致して三角形になりませんが) 2RcosXを積分してXの範囲を与えてやると2Rとなります。 この2Rを角度の範囲π/2で割ればそれぞれの角度のABの長さの平均が出ます。 2R÷π/2=4R/π となり、これはAB、BC、CAの全ての辺に当てはまる平均の長さだと思います。 そしてこれはtgbさんの回答と一致します。 比の場合だとやはり変数が二つあり、3次元となって平均を求めることができないと思います。 一辺を決めれば求めることができますけど。 もう20年も積分などの計算をしたことがなく全く忘れていましたが、適当にやったらtgbさんの回答と一致してしまったので、もしや合ってるかもと思ってまた書き込ませて頂きました。 デタラメかも知れませんのでその時にはご容赦を。
補足
ご回答ありがとうございます。 確かに、シンプルな方法で、tgbさんと同じ値を出されていて 感心いたしました。 気になるところは、各辺の平均の値を先に求めてから、 (b+c)-a や、 (b+c)/a を求めると、本来求めたい、 「(b+c)-a の平均」や、 「(b+c)/a の平均」と違ってしまう場合があることですね。 ということは、やはりtgbさんの方法のように、sの積分による平均値の 求め方を実施しないといけないような気がします。 また、「比の場合だとやはり変数が二つあり、3次元となって 平均を求めることができないと思います。」 というのは、tgbさんの方法を使えば平均は求まると思います。 私もすっかり忘れていた積分の話などを、 必死で思い出そうと悪戦苦闘しております。 皆様にはお付き合い頂き、大変感謝しております。
- tgb
- ベストアンサー率78% (32/41)
平均値の求め方の呼び名と言うことですが、これまで名前を意識したことはありません。何か決まった命名があるかも知れませんが、私は残念ですが知りません。ただ、考え方はごく当たり前のもので、例えば円錐の平均的な高さを求めたいときに、円錐の体積V=S・h/3を底面積Sで割ってh/3とするのと同じようなものです。この場合、分母が2次元でS=∫∫ dpdq(底面の円の領域の面積)となり、分子はV=∫∫s dpdqでsは円錐の底辺における1点での高さになり、この積分は円錐の体積に他ならないわけです。今回の質問の場合では3角形の3つの頂点の角度(位置)の変化に対してある平均量を求めると言うことなので計算は3次元になります。また、積分領域は3つの角度に対して特に制約(円錐の底面の場合で言えばp^2+q^2≦r^2のような)がないので変化の範囲内での全体の領域である立方体になります。 ある量Yの平均を求めるのに何(X)を変化させたときの平均なのか、そのXについては均等に全て変化させたことになるかと言うのは重要です。Xについては今回の質問の場合、(直観的な説明になりますが)円周上の3点を全く均等に0から2πの範囲で変化させることができるので妥当な平均の求め方と判断できるわけです。ちなみに円錐の場合は底面の円の領域内を全く均等に動いたときの高さの変化に対する平均で、やはり円の中と言う制約を満たす限り変化の均等性が認められるわけです。そう言う意味で、3角形がいろいろ変わるというのを円周上の点の位置が変わると言うことに対応すると言う点に着目するのは問題を解ける方向に持っていくための重要なポイントになっていると思います。(勿論他の方法も無いとは言いませんが) 円に内接する3角形の3辺に対する平均的な関係と言うことですが、3辺についてそれぞれの平均は積分の式の形からも推測できるように皆等しく一定の値になります。従って3辺に対して「平均の比(平均してからの比)」で言えばa:b+cは明らかに1:2になります(a:b:c=1:1:1)が、「比の平均(比を求めてからの平均)」では分母に特異な状況があるため求まらないと言うことになります。また、a+b+cやb+c-aについては和・差の平均と平均の和・差は一致し、後者(b+c-a)についての値はANo.#3の計算が正しければ4R/π(a、b、c各々の値でもある)ということになります。
補足
大変ご丁寧な回答、有難うございます。 お陰様で、私自身、数学が少しずつ面白くなってきた気がします。 比の平均は、分母に特異な状況があるとのことですが、 これは、3角形の頂点のうち2点もしくは3点が同一の点に なる場合だと思われますが、これは3角形ではないとして除外すると、ひょっとして、比の平均と、平均の比は一致して、2:1となるのでしょうか。
- tgb
- ベストアンサー率78% (32/41)
ANo.#3は大変なミスを犯しましたので撤回させていただきたいと思います。 改めて、(a+b+cではなく、)a/(b+c)の平均を求めたいと言うことなのですが、 s=|sin((q-p)/2)|/(|sin((r-q)/2)|+|sin((p-r)/2)|) として同様の積分を行えば求まるはずですが、この場合、積分自体が発散して求まらないように思えます。
補足
ご回答、大変感謝しております。 お陰様で大体の考え方は分かってきました。 ただ、恥ずかしながら基本的な事が分かっていないので質問させてください。 平均値の求め方で ∫∫∫s dpdqdr / ∫∫∫ dpdqdr というのは、 なんと言う名前の方法なのでしょうか。(「○○の公式」とか。) また、当初の質問からずれてしまいますが、 実は本来私が知りたかったのは、円に内接する3角形の、 2辺の長さの和と、残った一辺の長さの平均的な関係なのですが、 これが比例の関係にはならないと考えてよろしいでしょうか。 #3のお答えから推測すると、これは2者の長さが比例の関係ではなく、 円の半径に比例する一定値になりそうな気がしてきました。 つまり、 (b+c)/a の平均は発散し (b+c)-a の平均は、何らかの値に収束する、と思われます。 この考え方は間違っておりますでしょうか。 あっていれば、その値もお教えいただければ大変助かります。
- tgb
- ベストアンサー率78% (32/41)
「その周上から3点をランダムに選ぶ」と言うのは重要なポイントでこれに気が付いているなら問題の半分は解けたようなものではないでしょうか? 後の半分は「平均」の意味を吟味して計算し安いようにすることでしょうか。(勿論仕上げに計算が必要ですが) 円周上に基準となる点Aを任意に選んで3角形の円周上の3点をP、Q、R、円の中心をOとして、∠AOP、∠AOQ、∠AORをそれぞれ、p、q、rとすると3角形の各頂点の角度はq-p、r-q、p-rになります。従って3辺の長さの和sは s=2R・(|sin((q-p)/2)|+|sin((r-q)/2)|+|sin((p-r)/2)|) p、q、rは0から2πで変化しますのでsの平均値s0は s0=∫∫∫sdpdqdr/∫∫∫dpdqdr (積分範囲は各々0から2π) sin((q-p)/2)等の符号は例えばp、qに着目した場合p-q面上に0から2πの範囲の正方形領域の内、直線p=qの右下側で負、左上側で正になることに注意して絶対値をはずし、それぞれの3角領域で積分することにして、 s0=12R/π となります。 計算には自信ありません。参考までに、 ・3辺に関する各々の積分(sの3つの項)は等しくなる(自信あり) ・左上の3角領域の積分と右下の3角領域の積分は等くなる(多分) であり、右下領域の積分は次のようになります。 ∫∫∫|sin((q-p)/2)|dpdqdr(右下) =∫(0~2π)(∫(0~2π)(∫(0~p)-sin((q-p)/2)dq)dp)dr =8π^2 上の計算ではp、q、rのいずれかが(あるいは3つとも)等しい場合も含まれ、この場合3角形ができなくなりますがこのような場合も特殊な3角形として考えればよいように思います。また、除くにしても積分の結果には影響を与えないと思いますが厳密な説明は私にはできません。
- naoppe
- ベストアンサー率37% (77/203)
全く自信がないのですが 1<b+c/a<∞ となりますよね。 無限大があるので平均値は取れないのではないなかなぁ?
補足
ご回答ありがとうございます。 たしかに∞の値に限りなく近い三角形も選ぶことができますね。 しかし、同一の円に内接する3角形の選び方がランダムであれば、 比率が∞の値に限りなく近い3角形の選ばれる確率が 限りなくゼロに近くなるので、 平均値は出たりしませんでしょうか?
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補足
siegmund様、ご回答有難うございます。 週末をはさみまして、お礼が遅れましたことをお詫びいたします。 答えは、0.5なのか、発散してしまうのかという議論の 中で、決着がつきかけたところへ、siegmund様が突如現れ 0.5618という新たな答えが出てきました。 しかも、逆数の比は発散するという、大変興味深いお答え。 なんだかドラマを見ているようで面白いです。 私自身は傍観者的な立場から、踏み込めないことが 若干残念ですが、皆様の議論は大変楽しめました。 頂点を表す角度の選び方は、積分範囲の点からは、tgbさんの方法が シンプルで計算しやすいのではと思っていたのですが、 naoppeさんの方法を拡張したsiegmundさんの方法でも 綺麗に求まるところが興味深いです。 X:Yの平均が、(X/Y)とすると求まるが(Y/X)とすると求まらないという ところがどうも十分に飲み込めません。 質問者である私の飲み込みが悪く、お答えを十分消化するのに 若干お時間を頂きますことをご了承ください。