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「和歌」、「俳句」、「百人一首」の関係
日本語を勉強中の中国人です。日本の昔の詩歌を読みたいので、調べてみました。すると、「和歌」、「俳句」、「百人一首」などの用語が見つかりました。それぞれの意味を辞書で確認したのですが、やはりいまひとつよく分かりません。「俳句」は和歌に属していますか。「百人一首」は和歌ですか。俳句ですか。「和歌」、「俳句」、「百人一首」のお互いの関係を易しく説明していただけないでしょうか。 また、中国人は小学校に入る前に、漢詩を少し暗誦しますが、日本の方は小学校に入る前には、何を暗誦するのでしょうか。「和歌」ですか。「俳句」ですか。「百人一首」ですか。中国の詩歌と言うと、中国人は漢詩をすぐ浮かび上がります。それほど中国人の心に、重要な地位を占めているのだと思います。それと同じように、日本の方にとって、日本の詩歌と言うと、すぐ浮かび上がるのは、一番誇りに思うのは、何でしょうか。とても読みたいです。よろしくお願いいたします。 質問文に不自然な日本語がありましたら、それについてもご指摘いただければ大変ありがたく思います。よろしくお願いいたします。
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和歌というのは、和の歌、つまり、日本の詩歌ということです。日本の詩歌・文学は、中国の詩、つまり漢詩に大きな影響を受けてきました。その漢詩に対する概念として、「和歌」という総称があります。 和歌には主に、長歌といって(5・7・5・7・5・7・5・7・・・・・5・7・7)のように、ずっと57とくり返して、最後だけ577となるもの、短歌といって(5・7・5・7・7)の形式のもの、旋頭歌といって、(5・7・7・5・7・7)の形式のもの、仏足石歌体といって(5・7・5・7・7・7)というものがあります。 このように、和歌といっても様々な形式があり、和歌というのは日本の詩歌の総称です。ただし、短歌の形式が断然多く、和歌=短歌と見られがちです。 俳句というのは、もとをたどると連歌に行き当たります。複数の人で行うゲームのようなものです。第一番目の人が575を詠む。2番目の人がそれに関連づけながら77を詠む。3番目の人が575、4番目のひとが77というように進んでいきます。 そのなかで1番目の人が詠んだ575を発句といって、これを独立した文学として「俳諧」とジャンルができました。このジャンルを確立したのが松尾芭蕉といわれています。そしてそれに「俳句」と名を付けたのが、正岡子規です。 俳句が和歌かと問われたら、日本の歌なので、先ほどの理屈から言えば和歌だと言えますが、俳句のことを和歌というふうにはあまり言わないように思います。 百人一首は、鎌倉時代に藤原定家という人が、奈良時代から鎌倉に至るまでの優れた歌を選定したものです。しかし、定家の主観や、鎌倉時代の特徴である「幽玄」という思潮が強いので、他の見方でいくと、もっと優れたものがあるとも言えます。 日本で小学校以前に暗唱する詩ってあまりないんじゃないですかね。日本て外国と違って、詩に対する考え方が低いというか、詩人に対する世間の地位からしても違うんじゃないかなと。 でもそれだけ、日本にとっては詩というものがそれこそ庶民でも作れる風土ってのはめずらしいかもしれません。 話が少しずれましたが、日本の幼少期においては、やはり俳句なんかはなじみやすいのかもしれません。
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- cherrymoon
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つたない説明ではありますが。 和歌: 日本古来の詩歌をまとめて「和歌」と呼びます。 5と7のリズムで構成されているものが日本古来の詩歌で、5と7のリズムというのは「さみだれや」「すずむしのこえ」とひらがなで表記されると5文字・7文字になるものです。 韻を踏む方を変えて詠む場合もあるのですが、原則的には五七調と呼ばれるものです。 百人一首: これは数ある和歌(五七調の中でも5・7・5・7・7のリズムで詠む短歌)の中から素晴らしいものを100種類(和歌は一首二首と数えます)選ぶことです。 「100人の人たちがそれぞれ一首ずつ詠んだ短歌をまとめた」ものが百人一首と呼ばれるものです。 藤原定家が始めたのをきっかけに、色々な人が百人一首をまとめています。 俳句: 俳句は短歌から変化して5・7・5という文字制限と、必ず季語(季節を感じさせる言葉)を入れなければならないルールの中で詠む和歌のことです。 俳諧という形式から発展したものです。 和歌を「小説」に見立てるなら、百人一首は色々な作家の作品が読める「アンソロジー(競作集)」であり、連歌等の文字数制限のあまりないものが「長編小説」、短歌のようにある程度の制限があるものが「中編小説」、俳句のように条件のあるものが「テーマ別ショートショート」のようなものになると思います。 私たち日本人は中国人のように幼少期から和歌に親しむことはあまりありません。 このような和歌に触れるのは中学生になってからです。 そこで初めて七五調で詠む詩が存在することを知ります。 不思議に思われると思いますが、和歌に登場する言葉と現代使う言葉は同じ日本語とはいえ文法から表現から違うので、それなりに知識がないと理解するのに難しいと思われているからだと思います。 そして、それを全て理解するには普段の勉強以上の努力を要することもあり、若い世代の日本人に誇りに思える詩歌は?と問うても答えられないと思います。 私も大学で俳句について少し学んだ程度なので、海外の人に紹介できるほど知りません。 かなり昔に俵万智さんという方が「サラダ記念日」という短歌集が人気になりました。 こちらは今の日本語で詠んでいるものでしたので、とても馴染めるものでした。 研究の参考にはならないと思いますが、一世を風靡した作品ということで紹介させていただきます。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。詳しくて非常に理解しやすいと思いました。だいたいの感覚が分かりました。大変参考になりました。 本当にありがとうございました。
- scats
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和歌や俳句は、古文といわれる歴史的仮名遣いで書かれており、文法も現代文法とは異なります。2~3年ほどの勉強で日本語の古文が読めるようになった中国の人を知っていますが…… 多くの日本人に[一番誇りに思う]といった感覚はないとおもいます。 そうした感覚の差が誤解のファクターになるんでしょうね。 中国では、反日の人たちが多い中、日本語を勉強してくださって、ありがとうございます。 ご成功を祈ってます。
お礼
貴重なご意見をありがとうございました。和歌や俳句が読めるようになる可能性もあるのですね。 中国では、中日友好を心から祈っている人はたくさんいると思います。励ましていただきりがとうございました。日本語の勉強を頑張ります。
- myeyesonly
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こんにちは。 和歌とは、作品の形式の名前です。 藤原俊成という人が、沢山の和歌の作品からすばらしいと思われる物を100作品集めて発表したのが「百人一首」です。 なので、「百人一首」は「和歌」の作品集の一つです。 俳句は和歌よりも簡略化した作品で、長さも半分程度です。 和歌と俳句は全く違う性質の作品ですが、俳句は和歌の前半分位が独立して出来た物ですので、全く関係がないわけではありません。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。とても理解しやすいと思いました。大変参考になりました。 本当にありがとうございました。
補足
もう少しお伺いしたいのですが…… 1.「和歌」はいくつかの文からなっているのでしょうか。 2.「百人一首」は和歌の中から取った優れた一文だけですか。それともすっかり整っている和歌をそのまま全部取るのでしょうか。 もう一度教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
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お礼
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。詳しくて理解しやすいと思いました。とても助かりました! よく分かるようになりました。大変参考になりました。 本当にありがとうございました。
補足
>百人一首は、鎌倉時代に藤原定家という人が、奈良時代から鎌倉に至るまでの優れた歌を選定したものです。 上の「優れた歌」の中の「歌」とは和歌を指すのでしょうか。長歌、短歌、旋頭歌、仏足石歌体などは全部含まれているのでしょうか。もう少し絞っていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。