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リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」について
リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」を読んでいるのですが、第9章の雄と雌の争いの最後に人間の場合は他の動物と違って雌のほうが派手だとありますが、その理由について結論を出さないまま終わっています。私はその理由が気になって仕方ありません。誰が教えて下さい。
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No6です。 遅くなってすみません。 >人間以外の動物でも雌が雄に子育ての協力を要求する生物はたくさんいます。(とくに鳥類) そのとおりです。そしてそのような種の雄は派手ではありません。 >言い換えれば女性の方が生殖にコストがかかります。となると女性の方が男性を選ぶ傾向があるという訳ではないでしょうか? 前回の説明は簡略すぎて言葉が足りなかったかもしれません。もちろん、どちらかが100%選択権をもっているということではありません。 要点は雄が子育てをする場合、雄にとって無制限に子供を作ることがベストの戦略ではなくなるということと、その結果としてそうでない種では存在しない「あぶれた雌」という存在が生まれるということです。 さらに言うと生物学的にはヒトの雌は特に派手ではありません。文化的な問題です。このへんの話はちょっと複雑になるのでやめておきます。
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- declipper
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人間の場合にも他の生物と同様に生殖にかかるコスト、子育てにかかるコストも雌雄で差はあるでしょう。しかし注目するべきはその雌雄差コストではなく、そもそも人間が他の動物と違い、できるだけ多くの子孫を残そうとはしていないところにあると思います。 人間は出来るだけ多くの子孫を残そうとする代わりに、産む子孫の数を抑え、その分子孫を十分に養育し、高等な教育をほどこし、肉体的、社会的に有利な状況を作り出そうとします。 例えば、栄養豊かな食事を与え育てることで、怪我をしにくく、病気にかかりにくい立派な肉体を持てるようにすることで、生存率を上げることはもちろん、その他にも立派な体格になる遺伝子をもっていることを示すことになるなど。 それが、ひいては子孫がより優秀な配偶者を得られる確率を高めることにつながると思っているからです。そうすることで、将来的に社会の中で自分の遺伝子を残そうとしているのでしょう。 そして一般的に言って、いい食事、いい教育を受けされるにはお金がかかります。多くの場合そのお金を稼ぐのは雄です(特に「利己的な遺伝子」が書かれた30年以上も昔では、女性の社会進出も今ほど盛んではなく、男性が稼ぐというというイメージは強かったでしょう)。よってより多くのお金を稼ぐ雄と結婚できれば、自分の遺伝子を持つ子孫を有利な状況に置けると一般的に考えるでしょう。 よりよい教育をほどこすことで、より高い社会的地位を得られ、より稼げるようになり、よりよい配偶者を得られる、の連鎖です。 よって、社会的に地位の高く、稼ぐ雄をめぐって雌は争います。 これが、 >人間の場合は他の動物と違って雌のほうが派手 の理由ではないでしょうか。 (この回答で述べた価値観と私の価値観は無関係です。)
- kenji000128
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人間以外は一般に雌が雄に対して何も要求しません。雄はコストがかからないので、できるだけ多くの雌と交尾するほうが有利になります。雌は苦労して育てる自分の子孫にできるだけ優秀な遺伝子を組み込もうとします。したがって完全に雌に選択権があります。 人間の場合は、雌は雄に子育ての協力を要求します。そうなると雄にとっても交尾にコストがかかるので、相手を選ぶようになります。 選ばれる性が派手に進化します。
お礼
>人間の場合は、雌は雄に子育ての協力を要求します とありますが、人間以外の動物でも雌が雄に子育ての協力を要求する生物はたくさんいます。(とくに鳥類) それに人間の場合でも女性の方が子育てに熱心であるように思います。言い換えれば女性の方が生殖にコストがかかります。となると女性の方が男性を選ぶ傾向があるという訳ではないでしょうか?
- 8942
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もし、人の発情期が1年に1度しかなかったら・・ ひょっとしたらメスの方もそのチャンスを逃さないために 必死になって適齢期の男を漁ったかも知れない。その際には、 男の婚姻色が良い判断材料となったかもしれないし、メークやコーディネートのうまい男、セクシーなスタイルの男が女性の目を良く惹いたかも知れない。 が、しかし、現在年中無休で繁殖期といっても過言でもない人においては、女性の方が美しく魅力的になって、男性にそれを選ばせるように 競争させた方が、より低コストかつ安全に生殖ができるのではないでしょうか? うまく説明できませんが、私の勘です。お許しを
- netcatme
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「利己的な遺伝子」論は信じていないのですが、「人間の場合は他の動物と違って雌のほうが派手」の理由は社会学や哲学の分野で説明されています。 女性はかつて「高価な貨幣」であり、着飾ることでその価値を上げるのだとされています。婚姻のために着飾ることで選ばれる、もしくは交換価値をあげるためということです。他の動物の多くは雄が雌に選ばれるのですが、人間の場合は長い間、男性が女性を選び、その報酬をその家族に与えていたのです。
- ruehas
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こんにちは。 「利己的な遺伝子の解説本」というのを持っているのですが、そこには、この問題に関してはドーキンス自身もきちんと解明できてはいないと書いてありました。つまり、本人も良く分かっていないらしいですね。従いまして、現在のところ解釈は自由です。 私の独善的な意見を述べますと、人間の雌は進化の過程でフェロモンという機能を失ってしまいましてので、それに代わる何かが必要だったというのも考えられるのではないかと思います。 人間の行動というのは文化というものの影響を受け、本能行動に対して学習行動の比率がたいへん高くなっています。文化が違えば行動も変化しますし、時代やお国柄が違えば事情も変わってしまいます。このようなものを生物学だけで解釈するのはたいへん困難なことですし、無理にやろうとすればこじつけになってしまいます。さすがのドーキンスも、そこまではできなかったのではないかと思います。
- yakyutuku
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彼一流の文学的味によるもので、その一説だけは文学と見るべきかと思ってます。
- 24blackbirds
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人間の先祖ではオスがメスを選択する度合いの方が強かったからでしょう。平治の乱の後に源氏が滅びなかった大きな理由として、常磐御前が美しかったため息子・牛若の助命に成功したことがあげられます。子孫の生存率を上げる(ことにより、自己の遺伝情報を後世に伝える)ためには、母親の美しさが有効だったのです(もっとも、後の世に生き残った源氏は牛若の兄の子孫ですが)。 現存する人類ではこの役割分担は失われるともいわれています。
お礼
皆さんの意見を見ていると女性の方が派手なのは生物学的というよりむしろ文化的な要素が強いようですね。確かに女性そのものが派手なのではなく、女性の格好が派手なだけですものね。皆さんありがとうございました。