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エントロピー(自発変化とは?)

現在、熱力学を習っているのですがよく分からないところがあります。 エントロピーの変化dS≧dq/Tの式について、等号(=)が成り立つのは可逆変化のときであり、不等号(>)が成り立つのは自発変化のときと習いました。 可逆変化は状態Aから状態Bへ移行させ何事もなかったかのように状態Aに戻すことのできる変化と考えているのですが、自発変化というのがどのような変化なのかよく分かりません。 可逆変化以外の変化を自発変化というのでしょうか? お分かりになる方、ご教授お願いします。

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noname#21219
noname#21219
回答No.1

自発変化とは不可逆変化のことです。 部屋に香水をまくと、一箇所に固まっていた粒子が 自発的にに散らばっていきます。この過程は自発変化です。粒子が空間を占める体積が増えるので配置に関する場合の数も増えて、配置の エントロピーがあがります。 また、コップにお湯をいれておくと、自発的に 冷めていきます。これは、コップのお湯の持つ高いエネルギーを外部へ分け与えることになりますが、 外部とエネルギーを共有する(熱が散逸する)ほうが コップと外部を含めた系のとりうる場合の数が多いからです。場合の数WとエントロピSーの関係はS=kloWなので、系のとり得る場合の数の増える方向に自発的に 変化するのです。 可逆変化とは、そういった自発的変化を起こらないように系を変化させたときの極限です。理想的な変化なのです。通常の熱力学では、等温変化や断熱変化、 等圧変化などを考えますが、あれらは全て可逆変化 すなわち理想的な状況を仮定しています。 『ピストンに入れた気体を等温変化させた』とか、 カルノーサイクルなどの一連の過程は、実際にはきわめてゆっくり変化(準静変化)させている状況を仮定しています。きわめてゆっくり変化させることにより、 熱の散逸などの自発変化を極力起こらないようにしているのです。

Phis
質問者

お礼

なるほど、よく分かりました。また、可逆変化がどのような変化なのかまで説明していただき理解が深まりました。 本当にありがとうございました。