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小説で多用される~かしらの表現
小説(特にドストエフスキイの翻訳とか)で、自問自答するときや、会話文で質問するときに、よく「なになにかしら」とか「なになにかしらん」と出てきますが、これは小説独自の文法なんでしょうか?日常表現として使われることが少ないので、会話文に出てくるとその都度奇異な感じがしてなりません。最近の小説でも、「~かしら」と会話文にでてきます。これは小説を書くときの約束事なんでしょうか。(1)この表現を誰が使い始めたのか、(2)皆こぞってこの表現を使いたがる理由をご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さい。そんなひと、いないかしら。
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「なになにかしら」とか「なになにかしらん」は日常表現として使われることが少ない・・・・どころか毎日のようによく使いますよ。もちろん小説独自の文法とか約束事などというものでもありません。 もちろんどちらも「じゃないかな」とか「ではないだろうか」いった疑問符の意味ですから、会話の中では自分も仲間たちも自然によく口にしますし、自問自答のほとんどは「ではないかしら」と問題が投げかけられます。 ですから、会話文に出てくるとその都度奇異な感じがしてなりませんとおっしゃいますが、日常会話を文字にしてリアリティを高める表現だと考えれば、そんなに奇異なものでもないと思います。 この表現を使いたがる理由・・・・これはひとえに、訳者や著者が、登場人物にこのような表現をさせるのが一番イメージに沿っていると思うことからと言っていいかと思います。
- ogura-an
- ベストアンサー率59% (51/86)
東京出身です。40歳以下です。自分は日常時々使います。周囲では年配の親戚のおばさん、大学の先生(東大卒)、同年代でも日本の伝統的なお稽古事などをしていて言葉遣いが丁寧な人が使っているのを聞きます。 女性の言葉だと思っていましたが、『ドラえもん』の初期(1巻位?)にのび太が使っていて、男の子も言うことがあるんだ。と思いました。かつては日常的な表現だったのが、今はあまり聞かなくなったということかしらん? ちなみに室町時代に成立した芸能である狂言では「~か知らぬ」という台詞がよく出てきます。「丼礑(どぶかっちり)」では「このあたりに礑(つぶて)がないかしらぬ(このあたりにつぶてがないかしら?)」「鎌腹」では「疵がつかぬかしらぬ(きずがつかなかったかしら?)」といった感じです。この台詞を言うのは男性です。用例は思いつきませんが、歌舞伎の台詞にもあったと思います。 「か知らぬ」→「かしらん」や「かしら」と変化したのではないかと私は想像しています。 国立国語研究所では言葉に関する質問を受付てくれます。専門家の回答が聞けますので、お問合せになっては如何でしょうか。
お礼
ありがとうございます。 すごい情報です。 国立国語研究所では言葉に関する質問を受付てくれるんですね。しかも、電話で。 狂言の台詞まわしは、室町の言葉そのものなんでしょうか。 カラマーゾフのミーチャ(ドストエフスキー)やドラえもんののび太も使う「かしら」なんですね。
私も東京界隈の言葉だと思っていましたが、必ずしもそうではないのかしらん。 「かしらん」は「か知らん」かなあと思っていたのですが、どうなんでしょうね。 分からないけど、同じように考えている人がいるらしい(途中と、最後のほうに出てきます) http://www.ringolab.com/note/natsume2/archives/004377.html 「かしらん」のほうが文章で使いそうな気がする。 と、回答にはならないのですが、 >これは小説独自の文法なんでしょうか? これに関しては、中沢新一さんが対談集で「~かしら」と言っているのを読んだことがあります。 ※中沢氏は山梨県出身で大学は東京(の東大)。 以前にテレビで関西出身の人が「女みたいに喋れば東京言葉なんだと思っていた」というようなことを言っているのを見たことがあります。 なんとなく分かる気がします。 (東京でなくて「関東」となると、また言葉の違う土着の民がいっぱいいますが。私も土着のアズマビトです)
お礼
ありがとうございます。かしらん、に、違和感を覚えるのが、私だけではないことが分りました。そう、なんとなく女っぽい表現に思えるんです。
- ok6910
- ベストアンサー率25% (9/36)
そういえば、僕の友達(男、37歳)が時々使いますね。 「~かしら」自問、というより周りにいる人に確認するときとか。 割と真面目な雰囲気のときに使います。
お礼
あら、いましたか。 私の周りに使う人は皆無です。 そのひとのキャラクターによっては不自然でないのかもしれませんね。
- luune21
- ベストアンサー率45% (747/1633)
江戸時代頃から使われて始めたとされている言葉です。 明治時代の東京の山の手(士族)言葉が標準語となったのですから、方言というより標準語というべきでしょう。 というわけで小説に限らずありとあらゆる文章に普通によく使われています。筆者は標準語感覚で使っているはずです。ただし、自問でない場合(たとえば「傘をお借りできないかしら」など)は、男性はあまり使っていなかったようです。 英和辞典でも"wonder"を引くと、現在でも「かしら」と記載されていますね。 現代では主に女性によって使われる言葉のようです。しかし、関西出身の戦中派の--日本語にチョーウルサイ--高島俊男が最近の著書『お言葉ですが』で「かしら」を連発しています。これなんかも東京方言ではない証拠と思われます。
お礼
ありがとうございます。 江戸時代頃から使われ始めたとされている言葉ということで、知りたかった情報についに出会えました。 自問で現れる「かしら」は、本来言語化されないものなので、それが文中に現れると、こんな風に考える奴はいないと感じていたのかもしれません。 高島俊男も使っていたとは。これって、知識人受けする言葉なんですかね。
- ticky
- ベストアンサー率36% (123/337)
戦後間もなくまでの、比較的裕福な家庭の子供、若い人が使う。東京方言です。 ニュアンスとしては「...かなぁ?」くらいのものです。 語源としては女性の使う「...かしら」と同じで、山の手言葉でしょうけど、女言葉とはまた別です。
お礼
ありがとうございます。なる程、東京>>裕福な若者(子供)の、戦後間もなくまでの年代の言葉なんですか。女言葉とは別の言葉なら、男が使っても変ではないわけなんですね。小説独自の文法かしらと思っていましたが、ある層の人間にとっては日常で使われる言葉のようですね。皇族の方とかは、使っていらっしゃっても違和感が無い気もします。
ある年代以上の人が使う東京方言だと思います。 地方では会話に「~かしら」はほとんど使わない(というか聞いた記憶もない)と思うんですが、前はテレビドラマの中のセリフで女の人が使う言葉、と思っていました。 東京では「地味な公務員風のおじさん」でも「かしら」を使うのではじめのうちは不気味に感じていました。
お礼
ありがとうございます。男が使うと、確かに不気味な表現です。小説では、男がよく使うんです。地味な公務員風のおじさんに使われたら、私だったら、慣れることができなさそうです。ドラマで女のひとが使うのは、わりとありますね。東京方言というのは、新しい知見です。実際どうなんでしょう?
- Zozomu
- ベストアンサー率22% (123/545)
「~かしらん」というのは、「~か?」と「知らん」がくっ付いたもので、「~じゃない?良くわかんないけど」みたいな言い方です。 少なくとも私はそう解釈し、小説などを読んでいる限り、意味が通じなかった事はありません。
お礼
ありがとうございます。意味は通じる表現ですね。奇異に感じるのは私の主観で、読んでいて、ちょっと不自然に思うんですね。「はて、これで良かったのかしらん」、って、そんな風に自問自答したり、「これって、他社よりお安いのかしら」って男が言ったりするのを小説以外で聞いたことが無いんです。
お礼
ありがとうございます。 この表現を使いたがる理由についてもコメントいただけうれしく思います。 確かに、イメージがしっくりくると思って使うんでしょうね。私は、個人的にどうもしっくりこないんですが。かしら、なんて使うと女っぽいってことは、ないみたいですね。私のイメージにすぎないのかもしれません。