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誰かが儲ければ、誰かが損する。

此方のカテゴリーに質問するのは初めてかもしれません。 宜しくお願いします。 「誰が儲ければ、誰が損をする」 経済学の中では、「俗説」として議論の対象にもならないようですが、 経済が一国の範疇にとどまらず、世界を一つの経済にしていく中で、 一国の経済を抜け出し、世界の経済を考えた場合、 この「俗説」が、新たな問題点を提出するのではないかと考えます。 色々探しましたが、この「俗説」を否定する現在の「定説」に関する資料・著書が見つかりません。 又、上記の「定説」は、一国の経済から世界の経済に変わっても耐えうる理論でしょうか? この質問において「儲ける」と「損する」の経済学上の定義が必要でしたら、 「儲ける」を「成長」、「損する」をその反対と読み替えてください。 時節柄一言、昨今の社会事情と無縁の、純粋に理論的質問です。

みんなの回答

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.2

> 色々探しましたが、この「俗説」を否定する現在の「定説」に関する資料・著書が見つかりません。 とのことなので、参考図書を一冊挙げておきます。 P.クルーグマン『良い経済学 悪い経済学』 さて。 > 「誰が儲ければ、誰が損をする」 のはどういう状態かといえば、ゼロサムゲームである場合です。要するにある大きさのパイを取り合うような状態ですね。 ところが、実際の経済はゼロサムゲームではなくプラスサムゲームです。 例えば「比較優位」を見てみれば、両者ともに消費できる財が貿易開始前より減ることはあり得ず、通常両者とも増えます。勿論、ある産業が打撃を受けることはあり得ますが、それぞれの国全体としてみれば+になっているのです。 このように、要するに両者が得をすることが可能な状態がプラスサムゲームであり、実際に経済はこうなっています。

参考URL:
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453219010X/qid=1137956877/sr=8-1/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/503-7519904-6315964
noname#15238
質問者

お礼

ご回答有難うございます。 グルーグマン、どこかで見ましたね。 ご紹介頂いた本の表紙に見覚えがありませんから、 他の本かもしれませんが。 早々探してみます。

noname#15238
質問者

補足

先日は有難うございました。 早々、斜め読みですが、前半だけざっと整理しました。 つまり、経済には相互作用がある。輸入と競合する産業で《サローの言うように競合相手を撃退した場合》雇用が増えれば、失業率が低下するか、他の産業で職が失われる。失業率が低下するというのであれば、そこまでの低下が可能かどうか考えなければならない。他の産業で職が失われる場合には、経済全体では職は増えないことになる。・・・国際競争力の重要性を性急に主張するあまり、永久機関を発明しようとした人たちと同様に、経済に関する見方でもエネルギー保存の法則に似た法則を無視するわけにはいかない点を忘れているのだ。《カッコ内は当方にて理解できるように追加》p48 第三世界との競合で先進国の生活水準が脅かされてるという見方は、まったく正しいように思える。たとえば、それまで自分だけが専門にしていた仕事を、他のだれかが習得したと想定してみよう。新しく登場した競争相手は、仕事の能率と言う点ではかなり劣るとしても、何分の一かの給料で喜んで働くとする。この場合、競争を仕掛けられた側は、生活水準の低下を受け入れるしかなく、そうしなければ仕事を失うのは当然のことではないだろうか。第三世界の経済が発展すれば、欧米で賃金水準が下がると恐れられている理由は、結局のところここにある。 しかし、この見方はまったく誤りである。世界の生産性が上昇すれば(生産性の面で第三世界が第一世界に近づいてくればそうなる)世界平均の生活水準は上昇する。生産が増加すれば、だれかがそれを消費することになるのだから。p73 したがつて、第三世界との貿易が増えたとき、第一世界の全体的な賃金水準はほとんど影響を受けないとしても、理論的には、熟練に対する賃金のプレミアが上昇し、賃金の不平等が広がることになる。また、「要素価格均等化」によつて、北(第一世界)の低熟練度労働者の賃金は、南(第三世界の低熟練度労働者)の水準に向かって低下するはずである。 この結論が気がかりなのは、所得の不平等がアメリカでは急速に広がっており、他の先進国でも程度の差こそあれ、広がっているからである。第三世界との貿易は、第一世界の平均賃金に影響をあたえないとしても、1970年代以降、アメリカで非熟練労働者の賃金が急速に低下し、ヨーロッパで失業率が高まったことの主因になっているのではないだろうか。《この後、著者は理論を無視すると論敵を批判しながら、事実関係では影響が少ない例を付け加えている》p88 疑問点 貯蓄-投資=輸出-輸入 此れは仮定に基づく理論ではない。つねに成り立つ会計恒等式であり、経済理論ではかならずしたがわなければならない数式である。p100 最初の部分は、ゼロサム社会を否定しながら、エネルギー保存を持ち出すのが不可解でした。恐らく、生産性の問題でしょうが、一財モデルで、生産性が究極的に上がって、一人の人が世界中の「チップ」を生産した場合、消費はどこから来るか、という疑問に答えは用意されていますか。 二番目は、冷たいですが、此れが経済学ですね。 三番目が私には一番参考になりました。 最後の疑問点、「つねに成り立つ」が判りません。ご存知でしたらヒントをいただければ。 読書ノートのために作った文章ですから、お互い忙しいですから、ご関心がなければスルーして下さい。質問は来週締め切ります。 長々失礼しました、重ねて有難うございます。

  • hdkzok
  • ベストアンサー率21% (20/91)
回答No.1

 「純粋に理論的質問です。」の範囲で、「儲ける」、「損する」は評価、すなわち主観の問題です。  その主観において一方でも「損する」取引、すなわち経済活動は成立しません。  双方が「儲ける」場合だけ成立します。しています。

noname#15238
質問者

お礼

ご回答有難うございます。 交換が行われば、主観的には双方が「儲かる」 厳密には違いますが、今回そのこととは関係有りません。 主観を排除した、客観的学問としての 経済学に質問していることをご理解いただけるともっと有り難かったのですが。 「儲ける」「損する」を利益と損失でもかまいません。

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