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「付帯状況」という用語はどこから?
最近、学校文法に用いられている用語が気になっています。 その一つに、いわゆる分詞構文の一用法を説明する際の「付帯状況」という用語があります。分詞で始まる句を ”~” で表すと、この用法は分詞句が主節の述語動詞と「同時」(「~ながら」という意味のもの)、および「結果」(「…、そして~」という意味のもの)を表す場合を指すようです。 一方、英米の学習文法書ではこの「付帯状況(attendant circumstances)」という語を用いた説明は余り見受けられないように思います。(そもそも「分詞構文(participial construction)」という説明をしないものが多いように思えます。) この「付帯状況」という用語・概念はどのようにわが国の学校文法で定着してきたのかをご存知の方はお教えください。手元の『現代英文法辞典』(三省堂)は、「伝統的に『付帯状況』…の名で呼ばれてきた」としています。私にはなんとなく海外の文法書にその起源があるのではないかという気がしますが。よろしくお願いいたします。
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ラテン語の文法書のなかでも英米でポピュラーかつ権威ある学生向けの教科書として知られる「アランのラテン文法」(Allen and Greenough's New Latin Grammar for Schools and Colleges )には、分詞構文の用法の説明にattendant circumstancesという表現が確かに出ています。(参考URLページ下から1/5くらいのところ) 明治27年生まれの慶応大学文学部教授にして詩人の西脇順三郎の詩には、ロンドン留学中の思い出として「アランのラテン文法」への言及があります。この本は日本へも早くから入っていました。いわゆる「伝統校」の蔵書目録でもよく見かけます。だからそれなりに影響はあるはずです。 そもそも英語の分詞構文は古英語の時代にラテン語から借用された構文です。聖書やBede(尊者ビード)の教会史といった書物ではラテン語で独立分詞構文の箇所を英語訳でもそのまま分詞に置き換えました。不自然な文体でしたが、その後文語としては定着したのです。
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日本で最も古くから学ばれた外国語は中国語ですが、 漢文と呼ばれています。英語を学び始めた時も 漢文の訳読の姿勢は踏襲されていますが、イギリス人がラテン語を学ぶ方法も応用されました。おそらく、英語で書かれたラテン語の教材には attendant circumstancesという用語がよく使われると思いますが。
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ご回答ありがとうございます。 そうですか。ラテン語でしたか。 お礼が遅くなってすみませんでした。
お礼
ご回答ありがとうございました。 「分詞構文の用法の説明にattendant circumstancesという表現が確かに出ています」 「そもそも英語の分詞構文は古英語の時代にラテン語から借用された構文です」 興味深いです。このあたりも勉強してみたいと思います。